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義戦之武  作者: 昇龍翁
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【第四十五章・最終章】

【第四十五章・最終章】

 洛陽を奪還した後、長安に連れさられた皇帝から、洛陽郊外にいる元従者の家族宛の見舞いの品が届いた。その中に、そっと入っていた密書が、その家族から連合軍の司令官へもたらされた。


「まずは、我が都・洛陽を取り戻してくれた諸将に、朕より心からの礼を申す。

 董卓討伐の旗の元、立ち上がってくれた諸勢力とは思うが、中には名誉欲や私利私欲に囚われて足並みを乱す者もあったであろう。そのような邪心を産ませてしまったのは、ひとえに朕や先帝の不徳の致すところである。

 洛陽までの道のりは、遠く険しいものであったろうと推察する。それを乗り越えてたどり着いた勇者たちを、万感の思いを込めて讃えよう。

 しかし、董卓はその軍勢もまだ力を持ち、自身の出身地たる西涼からの援軍も得て、長安で盤石の体制を築いておる。疲れ切った諸将に、さらに長安まで来て、朕を救えとは言えぬ。

 今は諸将共に、剣を納め、兵を引き、領国へ戻って疲れを癒し、その上で力をつけて次の戦いに備えて欲しい。長安以外の場所が暴政に晒されぬ事を、心より願う。」

と。


「皇帝陛下の御心なれば。」

「うむ。ありがたきお心遣いであるな。」

「ここは御心に沿おうではないか。」

 乱戦を乗り越えた全土の将兵が、剣を納め、兵を引いた。途中、争った相手と巻狩りを行ったり、武術比べを行ったりする者もあった。

 戦乱は、ひとたび終焉を迎えた。それぞれが家族の元へ帰った。


 この物語の中心であった、戦勝祈願も新たな道を探し始めた。戦祈と勝願が、それぞれ元の軍団に戻りつつあった。決別ではない。それぞれの施政に沿った住み分けである。元の二つに戻ったとしても、この季節を共に戦った絆は、決して途切れることはないだろう。互いを認め、互いを支え、法令に従い、各自ができる限りの努力をし、大きな成果を手に入れた。これだけの経験を共有した仲間は、たとい遠く離れても、生涯の友として互いを思い出すであろう。

 方針の違いから衝突した他軍勢。手を携えた同盟。今は互いの戦いぶりを讃えあい、敬意を持って背を向け別れよう。


「長い戦乱に比べれば、平和が訪れたなら、たとえ一時であっても、万金に値する。」

 自宅の居間で古酒を傾けながら、老将・昇がつぶやく。戦乱で愛する者も失った。刎頚の友も先立った。育てた部下も死なせてしまった。戦乱とはそういうものだ。それに比べれば。


「さて、今日は誰を訪ねて、酒をねだるか。」

「殿、ご持参されるのでは?」

「儂が持っていけば、皆、恐縮してしまうだろう。だから手ぶらで行く。」

「はぁ。」

「若き者が老人に酒を振る舞ってくれる。それに対して心から感謝を述べるのだ。年長者からの丁寧な感謝の言葉は、何にも変え難い美酒なのだよ。」

 そう言って、とても柔らかく微笑む。昇の中から、一時、龍が消えた。笑顔の優しい好々爺である。


「じゃがな。」

一瞬だけ表情が変わる。

「剣は研いでおけ。次の戦は目の前じゃ。新しい季節がそこまで来ておる。」

 その言葉に従者が身を引き締める。確かに新しい風の匂いがしてきた。ふと窓の外に目を向け、遠く漢中の方角を眺めた。


【終幕】


 まだ、プレイヤーの間に、課金格差がそれほど開いておらず、戦略と連携の駆使で十分に楽しめたシーズンでした。特に、このシーズンは、合流した同盟との息も合って、存分に楽しむことが出来ました。

 同一同盟の仲間はもちろん、このシーズンで合流していただいた戦祈のモデルとなった同盟の盟主、そして同盟員の皆様への心からの感謝を、この作品に添えます。

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