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孤児で奴隷で女の子  作者: おがわん
第二章 僕の日常生活?
28/45

05.夜の反省会です。といっても一人考えてるだけですが。


~~~


ユウ・ユキヅキ 性別:女  レベル:21  年齢:12

HP: 215/215 MP:343/845


STR: 7 CON: 7 DEX:12

INT:13 POW:14 APP:17 LUK:16

称号 :[捨てられたモノ][学生][学生アルバイト][自動修復サンドバッグ][おやつ係(笑)][自己犠牲(笑)][次元踏破者][異邦人][被従魔契約(主人:フィリーオ・フォン・エストン)][ゴーレムクラッシャー][学園迷宮クリア]


スキル:[異界語(日本語)][苦痛耐性 Lv2][精神耐性 Lv1][環境適応 Lv1][サバイバル Lv2][裁縫 Lv1][清掃 Lv1][洗濯 Lv1][算術 Lv1][効率向上 Lv2][共通語][魔術の才覚][鑑定][獲得経験増加][レベルアップボーナス増加][支援魔術 Lv1][危機察知 Lv5][緊急回避 Lv3][生活魔術 Lv3][MP回復強化][アイテムボックス Lv3][術具作成 Lv5][調合 Lv3][棒術 Lv3][調理師 Lv3][直感][閃き]



ボーナスポイント :35

▼取得可能スキル一覧


~~~



(あまり変わってないなぁ……)


 寝る前につい確認。見たところで何か変わるわけではないのに、こればっかりは癖みたいなもんだし。

 戦闘経験が積めないのは仕方がないと思う。だって学園迷宮みたいなものはないし、ゴーレムみたいなのに道端で襲われることなんてありえない。強盗とかそういう人はごくたま~にニュースとかで出るけど日常生活でそういう人?に遭遇するなんてそれこそ天文学的数字な確率のお話だと思う。根拠は無いけど。


 んまぁ自分のことを思うと微妙にありえそうとか思っちゃうのがアレなんだけどね。


(……ふぅ……)


 今日はMPを使い過ぎた。警戒のためとは言え100MPくらい無くなったような気がする。せっかく回復してたのに、満タンになる気配すらない。

 ドラゴンからもらったネックレスも付けていればもうちょっと効率がいいのかもしれないけど、このフィリー姉様からもらったもと合わせて身に着けていると余計に目立ちそう。普段なら学生服着込んでしまえばいいだけだから大したことないけど、今日みたくあっさり看破されるとどうしようもない。


 どう見たって高そうだしなぁ。


 僕の収入でこんなもの買える訳がない → どこで盗んできた → 鉄拳制裁発動 → 没収 ( → 質流れor上の人に取られる )


 ってなるのは間違いないからね。一応この孤児院の設立者はいい人らしいけど顔なんて見たこと無いし。個人で事業を立ち上げるくらいだから結構な財産持ちらしいしのと、ボランディアの一環として孤児院を経営しちゃうような人なんだから相当なものだと思う。しかも全国に10はあるらしい。どんなことしたらそんなことできるんだろう。


 僕としては、そんなこと出来ちゃう人なら僕一人くらいの就職の面倒を見てもらえたらいいなぁってことくらいかな。知らないって言われたらどうしようもないけど。一応卒業生向けの就職指導だってあると思うし。いやこの院では相談しないよ? だってロクなことになんないと思うし。


 と、ちょっと前なら悩んでいたとは思うけど、今はまた事情が変わっちゃったからなぁ。これからどんだけアッチに呼ばれるのかわからないし、そもそも行ったっきり戻って凝れない可能性だってある。今は呼び出された時に時間制限付きだけど、そのうちなんとかするって言ってたしどうにかされちゃう可能性だって無いともいえない。


 アッチの生活か。フィリー姉様以外ほとんど知らないけど、アッチでなら僕にもお金を稼ぐ手段があるだろう。僕が直接取引するのは難しいかもしれない、でもそこはフィリー姉様に任せればうまく立ち回ってくれる気がする。生産物を直接取引しなくても、どこかにあるであろうダンジョン内でお宝とか見つけるだけでも随分潤うはずだ。


 そう。僕はあの学園とその周辺にある都市しか知らない。もっと広い世界が待っているはずなんだ。異世界なんだし現在日本とは比較にならない苦労だってあるかもしれないけど、こっちには無い魔法とかスキルとかのおかげでかなり安全が確保できる、と思う。


 それにしてもさ、妙?なんだよね。


 今日、お風呂で[危機察知 Lv5]を限定集中使用したんだけど、あんまり良い感じじゃなかった。

 学園迷宮では、それこそ高性能レーダーというか、脳内マッピングが完璧っていうか、どこからでも敵が来たらすぐに判ったし見逃すなんてありえなかった。いや流石に言い過ぎな気はするけど、Lvが5になったあたりでかなりの精度だったと思う。思うんだ。


 でも今日は、なんというか、こ~目の焦点が合ってない感じにぼや~っとなる感じがたまにあって、そう。精度が悪かった。目を閉じてると認識できなくなってたっぽいってことに後で気が付いたときはかなり焦った。そんなこと心配すらしてなかったので一際驚いたよ。


 目を瞑ると[地図作成]で造った地図が機能しなくなってるんだ。一瞬普通だと思ったけど、よく考えると変なんだよ。[危機察知]と連動させている時は危機察知に反応するものが表示されるんだけど、これは見えている・見えていないに関わらず危機と判断されるものを表示していた。「僕の目に映らなくとも」捕らえてくれたんだ。地図上にありさえすればだけど。それが、「直視してないと機能しない」、ってレベルにまで落ちているた。お風呂場で店員さんが検知できなかった段階で気が付くべきだった。


 原因らしきものはわからない。もしかするとこちらの世界では学園迷宮ほどの精度が出せないのかもしれない。やっぱりMP回復速度が関係してるんだろうか? それくらいしか原因がわからないかも……



 まぁいいや、とにかく体調に気を付けて、今は次の召還に向けての準備とかそういう心構えだけ気をつけよう。


 そうそう、購入した着替えとかだけど、普段は[アイテムボックス]に押し込んである。MP消費無しで出し入れできるので便利です。一応自分の私物入れとかあるし、僕だけの秘密の隠し場所とかあるけど、ああいうのって往々にしてバれちゃうから意味ないんだよね。床下とか速攻で見つかって没収されちゃったし。あぁせっかくもらった僕のPSV……


 なので僕にしか取り出せないという確実なセキュリティが確保されているアイテムボックスはとても便利。こっちに戻る時、報酬の整理とかでほとんどの荷物を出しちゃったのが失敗したなぁと思うくらいかもしれない。材料とか入れておけばスキルの経験値稼ぎができたのになぁ。でもそろそろそんなに上がらないかもしれないから同じかな?


 スキルのレベルって今のところ5が上限らしいんだよね。下位スキルをLv5まで上げると上位スキルが開放されるって仕組みらしい。適正があれば下位スキルに関係なく取得できるそうだけど、前提となるスキルがあればより効果が高まる感じ。そう考えるといきなり上位とかレアなスキルを取れちゃうのはあんまり良くないのかもしれない。


 ……あぁもう、考え過ぎちゃうからダメかな。明日も早いしもう寝よう。武志君も今日がゲームやらずに寝てるみたいだし、珍しく武本君もいるから少し緊張してるのかな? 何かゴソゴソしてるからもしかするとまた出かけるのかもしれないけど。何か危ないことしてなきゃいいんだけど、ほんとに何やってるんだろうね?


 ……はわ~~~っ ダメだ、僕もう眠いよ。今日も疲れたし、やっぱりお風呂に入ると眠くなるよね。今日もがんばったよ。明日はもうちょっと静かに暮らしたい……なぁ……。 ……グゥ。





========== (武本) ==========



 俺はいつでも後悔していた。色々取りこぼし、色々失って。それでも無くしたモノを求めて後悔していた。取り返せる。いつの日にか、そう信じて。



「……了解。っていうか今回は妙に早いな。そんなにヤバいのか?」


 気になるので聞いてはみるが、やはり小難しい話は良くわからない。そこまで頭も良くないから仕方ない。


「まぁいいや、何時も通りってことでいいんだな。 ・・・・・・へぇ、追加報酬か。珍しいな、そろそろアタリに近いとか?」


 日常任務以外に言いつけられている特別任務。その満了の時が近いのだろうとのことだ。

 詳しい時期や対象がどこにいるかもわからないが、少なくともここからそう遠くは無い地域の話らしい。


 俺がこっちに来てから既に3年。最初の頃は何の冗談かと笑い飛ばしそうになったあれこれにも随分慣れた。「孤児院」を拠点としての活動からこの地域がどういうものなのかということも随分とわかってきたし。

 昔の棲家と比べたら雲泥の差だ。水を組みに行く必要もなく、風呂にだって入れる。食事だって十分な量がありしかも旨い。いや、旨過ぎるほどじゃないのがいい。どうせ一番喰いたいものは喰えないしな。あぁカレー喰いてえ。

 まぁそんな半端な飯すらロクに喰えないようなヤツがいたのは笑ったが。


 アイツはドンくさい。しかもいつも何を考えてるかよくわからん。だが、暴力を向けてきた相手に反射的な行動以外で敵意を向けたことがない。まぁ確かに死ぬようなことでもないしそういうもんかと思っていたが、どうやらそれとはまた異なる考えのようだ。益々意味がわからん。


 一度PSVというのを手に入れたが、使い方も何もわからないのでそいつにやった。2つあったので一緒にいたガキにもやった。大変感謝されたが、一つは速攻で巻き上げられていた。相変わらずドジなヤツだ。もう無いからやらんぞ。

 だが妙に落ち込んで見えたので、次から菓子とか喰えるものを持っていってやることにした。俺の懐も痛まないし別にいいだろ。


 そう、なんでそいうのことを今更ながらに思い出しているかというと、最近妙に気になるからだ。

 前から気になっていたんだと思うが、最近妙に気になる。アイツに姿が重なることが多くなってきた。言葉遣いとか、態度とか、そのなんだか微妙に無警戒なところとか。男のクセに妙に可愛くなってて酷いもんだ。アイツで慣れてなきゃどうなってたかわかったもんじゃない。


 といってもだ。アイツとは別人。それは確定してる。最初の段階で虱潰しに調べまくったので間違いようが無い。今はモレが無いかの確認と一部厄介ごとの後始末が俺の主な任務になっている。


(……そろそろ諦めたのかな、といっても3年程度じゃ無理か)


 探し始めて3年。まだ3年しかたってないのだ。別の手段が無いわけではないが、それだって回数が限られる。非常時以外使うなと厳命されている以上はどうにもならない。


 今回の任務は県境の山のふもと。そろそろ時期的にマズいらしく早急に対処しておけとのことだ。いや行ってきて調査して、まずそうならちょちょっと薬で散らすだけのこと。特に何も無い。

 前回の任務で節約できたら、不意の事態にも対処可能なだけのストックはある。特に問題は無い。


 無いはずなんだが、いやな予感はする。予兆というのだろうか? 妙に胸騒ぎがしやがる。


(……不安? 何だろう妙に気になる。 といっても任務は任務。とっとと片付けるしかないか)


 何時もの装備を整え、出発しようとしたところ。アイツの寝相が目に入った。

 というかヘソ丸出しでダラシない顔をしながらなにやらブツブツと寝言を洩らしているようだ。


 ……何もこんなところまで似なくても。面倒だが、布団を上からかけ直してやることにする。

 最近こいつの周りだけ妙に空気が変わる。そんなことはないと思うが、もしかすると何かしらのスキルにでも目覚めたのかもしれない。


 一瞬確認したくなる衝動に駆られるが、任務前に無用な損耗は控えるべきだろう。もし確認するなら戻って来てからの方が確実だ。余裕があればだけど。任務報酬として補充をしてもらうほうがいいだろうか。あちらもあまりストックが無いので難しいかもしれないが。まぁ半分は俺の興味だしそこまで強く出なくてもいいか。



 たぶんだが、こいつのしまりのない妙な寝顔がいけないんだ。アイツを思い出させるこの笑顔が。

 だから俺は手遅れになった。




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