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RPG風のなにか  作者: チキン南蛮44
もし、より多くの仲間がいれば?
18/27

もし、魔法使いと出会ったら?

 俺はカイザー、ゴミカス高校の帝王

 …あ、セーフなんだ

 で、宇宙研究所だっけ、そこに行って逃げた


 今は、特に何もなく計画を立てる会議をしている

 出席者は俺、イッチ、センス、ハスキー、正気だ

 正気にまとめ役をやってもらっている


「石材加工の方法が、何かないかだな」


「そうですね、金属を加工する術がなければこれ以上の発展は望めません」


「でも、なくないか?石の加工だなんて」


 頼みの綱のホームセンターはハンネがいるから…無理だな

 俺たちはかまどの作り方を知らない

 某クラフトでも、某リアでも基礎中の基礎

 なら、俺たちの未来は死


 …と、思っていたが


「あ、俺石を使わないかまどの作り方知ってます」


 正気が立ち上がる


「滋賀県だったかな?斜面とかに穴を掘ってトンネルを作るやり方知っています

 ああいう感じで、穴を掘れば石を使わずかまどが作れると思います」


 …こいつ天才か?


「いいじゃんそれ!採用!

 今から穴掘りだ!解散!」


「テンションが上がるのは理解できますが、落ち着いてください」


「ちきん!」


「ハスキー、お前それしか言ってなくないか?」



 俺たちは穴を掘る道具を持ち合わせていない

 よって、お手製の棒切れでほじくって穴を掘る

 途中ハスキーが力任せにほじって崩落したりした、けれど…


 これで、穴を掘って薪を突っ込んでかまどが出来た

 これを利用して、金属類を加工できるそうだ


「これで、ナイフを増産できると

 よかったな、ゲームでも金属加工出来るならほぼクリア確定だぞ」


「本当に、これで出来ることが増える

 電気も通せる、武器も作れる」


 俺たちは、土にまみれながらも苦労してかまどを作り、発展の基盤を整えたのはいい、だが…


「もうちょっと何かあったでしょう

 どうしてこのまま作業したんですか、服が汚れてしまいましたよ」


 忘れていた、着替えがある前提で作業していたが

 滅んだ世界で着替えを求めることは、どれだけぜいたくなことだろうか


「洗濯するにしても、代えがないなら、全裸だな

 正直ほかの奴の裸を見たいかって言われたら嫌だし

 なにより日下が黙っていられないと思う」


 ていうか、服が汚れたのは大分前からなんだよな

 戦闘中についた汚れや血、でも土のせいで顕著になったんだよな

 汚れた服を着続けるのはメンタル的に良くない


「どうしましょう…」


「よごれ、きにしない」


「あなたが気にしなくても、私たちが気にするんですよ」


「しかし、今取れる手段は、気にしないしか…」


 と、そんなことを考えていたら


「て、敵襲です!イッチさん!」


 今下が走ってきた

 どうやら敵がやってきたようだ


「マジか、今下

 どの方向にいる?そこにすぐ向かう」


 今下は後ろ右斜めを指さす


「分かった、センス、ハスキー、カイザー、行くぞ」


 イッチは走り出す、それに続いて俺たちも走り出す



 そこには、奴隷が3人いた

 いつもの襲撃ではなかった、なぜなら


「なんだか、あいつ服装が勇者っぽくないか?」


 イッチの言う通り、俺から見て一番前に立つ奴隷は

 それこそRPGでしか見ないような勇者のような恰好をしている

 革の鎧に革の籠手、極めつけに、赤いマント


「なんだか、痛々しいな、勘違い野郎って」


 勇者は長剣を抜き、イッチに突きつける


「我々は命令を伝えに来た、我が原初の神を信仰せよ」


 結局、奴隷でしかない勇者は、神の奴隷らしく信仰を強制する

 それに続いて、後ろの魔法使いみたいな奴と、僧侶みたいな奴がそれぞれ杖を構える


「従わないのでしたら、死あるのみです」

「…」


 魔法使いは喋らない

 何故かは分からない


「…待っていろ、俺たちが洗脳を解いてやる」


 イッチはダガーを抜き、握りしめる

 それを合図に、勇者がイッチに飛び掛かる


「させません!」


 センスは槍を突き出し、勇者を貫こうとする

 しかし、勇者は横に逸れ、飛び出した槍を掴み前に押し出す

 センスは後ろに引っ張られ、転ぶ


 勇者は剣を構え、イッチに迫る

 イッチはダガーを突き出し、逆に刺そうとするが、失敗する

 なぜなら、勇者はイッチを無視してセンスに向かっていったからだ

 勇者は転んで立ち上がろうとするセンスに剣を振り下ろそうとする


「させるかぁ!」


 俺は勇者の手の甲に足を突き出す

 精密なコントロールなんか、そうそう求められることはなかったから少し不安だったが…


 俺の一撃で勇者はよろめき、剣を手放してしまう


「これで終わりだ!」


 俺は勇者の顔面に拳を突き出す、が

 どこかからか飛んできた火の玉に当たり、吹き飛ばされてしまう

 ふと、魔法使いの方を見ると、杖の上辺をこちらに向けていた


「あいつ…」


「とおい、たおす!」


 ハスキーが飛び出し、魔法使いに向かって一直線に駆け出す

 あいつは貧弱だ、じゃなかったら今も後ろに下がり続けない

 ハスキーの拳は、俺も認める破壊力だ、一撃で気絶させてくれるだろう

 そんな予想は、当たらなかった


 魔法使いは杖を前方で回す

 金属音のような甲高い音が鳴り、ガラスのような何かが魔法使いの前に現れる

 そして、ハスキーの振り下ろした拳は弾かれる


「あれはバリアか?とにかく攻撃は通らないみたいだ!」


「どうやってぶち破る!」


「知るか!初見の技をどうやって見切る!」


 そりゃあそうだ、俺だって知らない技の対処なんか知らん

 でもどうする、あいつをどうやって倒す?


「異端者め、そこまで抵抗する理由はなんだ?」


 放置していた勇者は剣を取り返し立ち上がる

 しくった、難しいことは考えずにこいつから倒せばよかった


「緊急フォーメーション!

 魔法使いは無視!俺とセンスで僧侶!カイザーとハスキーは勇者!」


「分かりました、彼女を急いで倒しましょう」


「まんと!たおす!」


 ハスキーが勇者に向かって走り出す

 しかし、予想は出来ていた、魔法使いが火の玉を放った


「とぶ!」


 ハスキーは跳躍する、重そうな見た目の割りに高く飛ぶ

 そして上から勇者に向け拳を振り下ろそうとする


 俺の動向に警戒していた勇者は、ハスキーに気づかず頭を強打する

 その隙を狙って、勇者の腹を蹴っとばす

 俺とカイザーの見事な連携により、勇者はあっさり倒れた

 弱い

 だが、イッチたちの方は苦戦しているようだ


「クソ、さすがにしつこいぞ!」


「私は、生きる、お前たちが神を信仰するまで戦いを辞めない」


「腐っても僧侶、回復能力に長けていますね」


 僧侶の自己回復能力に手こずっているようだ

 ハスキーでもけしかけるか


「ハスキー、やれ」


「うおおぉぉぉ!!」


 ハスキーが走っていく、僧侶を睨み、拳を振り上げる

 そして火の玉がまた飛んでくる


「3度目の正直、もうお前に攻撃はさせない」


 俺は火の玉を受け止める

 正直熱いけど、あまり気にしないことにする


「これで終わりだ!」


 俺は魔法使いに駆け寄る

 そして勢いをつけ、殴りつけようとする

 予想通り、魔法使いはバリアを張る

 だが、近づけば魔法を撃つことは出来ない


 ふと、向こうを見れば僧侶はもう倒せたようだ

 一気にイッチたちが魔法使いに武器を向ける


「…ここは、必殺技で…」


 魔法使いがそう呟くと、詠唱を始めた

 魔法使いの立つ所を中心に、魔法陣が展開される

 俺は弾き飛ばされる

 徐々に詠唱が進み、辺りに火花が飛び散る

 そして、魔法使いは詠唱を終える


「…爆炎魔法エクスプロージョン!」


 辺りは火の海に包まれる

 明るい、何も見えない

 俺が一番爆心地に近い、イッチたちをかばうべく体を張って爆風と爆炎を受け止める

 熱い、痛い、でも耐えなくてはならない

 そして…


「はぁ、はぁ、はぁ、どうにか、生き延びた…ぜ…」


 満身創痍だが、死んではいない

 命があるだけ儲けもの、後ろのイッチ達はほとんどダメージがないようだ

 守れた、その安心感は俺を深い眠りへ誘う

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