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<ティフェレト編>28.手紙

28.手紙



 「おい!大丈夫か?!しっかりしろ!」


 天文台所員の男は、意識がなかった。

 体の損傷が激しく、出血も多かったため途中で意識を失ったようだ。

 スノウは回復魔法をかける。

 例の如く、傷は治したが出血したものは戻せないため輸血が必要だった。


 「どうする?スノウ。このまま変態暴言狂ってのがある頂上まで行って手当するか?」


 「天体望遠鏡な。いや、下山するしかないな。このまま上に行っても輸血ができないと見た方がいい。医療機関が完備されている天文台ってのは聞いた事がないからな」


 「ちょっと何言ってるかわかんねぇんだが、とにかく下山だな」


 「僕もそれが懸命だと思います。この服装、防寒具の中は白衣でスメラギ様の研究所の職員が着ていたものと同じように見えます。推測するにおそらく頂上にある天文台の職員ではないでしょうか。そんな方が上から転げ落ちてきたという事はおそらく下山途中だったのでしょう。であれば、このまま下山した方がこの方の元々の目的とも一致するはずです。この症状からしますと、輸血を直ぐ行わないとならなそうですから、夜で危険ではありますがこのまま下山をすることを提案します」


 (はい、そうですね。まったくこのボウヤは嫌味なほど賢いな)


 「よし、じゃぁこのまま下山だ。サイトオブダークネス」


 スノウは自分とソニック、ゴーザにもサイトオブダークネスの魔法をかけてクリアな視界を提供する。


 「うおお!なんじゃこりゃ!夜なのに昼になったぞ!どんな音魔法だ?!直ぐ消えちまうのか?」


 「いや、これは音魔法じゃない。まぁ説明は後だ。とにかく急いでテントをしまって下山だ」


 スノウ一行は所員を抱えて下山した。



・・・・・


・・・



 以前、メルセンのスタン一家でお世話になっている際に診察してくれたリクドー医師が紹介してくれたノーンザーレの病院に向かう。


―――ノーンザーレの病院―――



 「すまない、医者はいるか?急患だ」


 滑り落ちるように下山したため、明け方前に病院に着くことができた。

 その為、まだ病院は当直の医者しかいないようで急いで医者を呼ぶ。


 「どうしたのかね?こんな時間に?」


 「あ!あなたはリクドー先生!」


 「おお、君はスノウ君じゃないか!」


 「メルセボーにいるのではないんですか?」


 「色々と事情があってね。今はノーンザーレにいるんだよ。そんなことより急患とのことだが、その背負われている彼のことかね?」


 「ええ、そうです。輸血が必要です。傷は治せてるのですが、スタンの家で私を診て頂いたのと同じように出血が酷くて‥‥」


 「よし、一刻を争うようだね。直ぐにその彼を医療室に運んでくれ」



・・・・・


・・・



 無事に輸血を始めることができる。

 リクドー医師は手際よく輸血対応しひとまず安静にさせることになった。

 これで回復に向かうだろう。

 スノウたちはリクドーに連れられるままにとある部屋に連れてこられた。

 そこは医院長室だった。


 「リクドー先生、このでかい病院の医院長なんですか?」


 「ああ、実は元々私はこの国の医術界のまとめ役をやっていてね。次世代に任せようとメルセボーに移ってのんびり地域の人たちと暮らしていたのだが、スメラギ氏がもたらしたエレキ魔法によって医療技術の進歩が見込めるとなったことで呼び戻されたのだよ。まだまだ私のような老体でも皆の命を守るために役立てることがあると思い戻ってきたと言うわけだ」


 「それにしても医院長自ら当直なされているとは。あ、申し遅れました僕はソニック、そして隣のドワーフはゴーザです」


 「よろしくソニック、ゴーザ。医院長が当直をやっているのはおかしいかね?」


 「はい、普通は若い医師がやるものかと」


 「ははは、すまないねこんな年寄りが当直で」


 「いえ、そういう意味では」


 「ははは冗談だよ。私はただ患者と向き合うのが好きなだけなんだ。だからそれが昼だろうが夜だろうが関係なく私が起きていられる時間はこうやって病院にいる。ただそれだけだよ」


 「尊敬します。医師の鏡かと‥‥」


 「ありがとう。まぁ君たちも疲れているようだから少し休むといい。宿屋に戻っても構わないが、この病院にも休む部屋はあるからそこで眠ってもいい。どうするかね?患者が意識を取り戻したら起こしてあげられるが?」


 「それではお言葉に甘えてここで休ませていただきます。色々とすみません、リクドー先生」


 スノウたちは念の為、交代で休みを取ることにした。

 さほど過酷な戦いはなかったことから疲れはなく、ただ睡眠不足を補う休憩になったがそれでもベッドで眠れるということでありがたいと思った。

 数時間後、リクドー医師が部屋にやってきた。


 「例の患者が意識を取り戻したようだよ。あまり長くは話せないが会話するかい?」


 スノウたちは患者の部屋に来た。

 あまり深く関わるつもりはなかったが、行きがかり上無事を確認してから次の行動に移ろうとしていたため、何があったのか程度は聞くことにした。



 「ロアース山で下山中転落した君を助けてくれた方達だよ。見えるかい?」


 「あぁ‥あり‥がとう‥ございます‥‥‥」


 視力はまだぼんやりしているようだったが会話はできるようだ。


 「おれはスノウ。登山中にたまたま転落している君を発見してね。出血が酷かったのでこの病院まで運ばせてもらったんだけど、意識が戻ってよかった」


 「そうだったんですか・・本当にありがとう・・ございました」


 「おれたちはそろそろ行くけど、もし何か頼みたいことでもあれば聞くよ。急いで下山しなければならない理由があったんじゃないかい?」


 「ああ!て、手紙!!」


 所員は思い出したかのように天文台の所長から鬼気迫る表情で受けた依頼を完遂しなければならない事を思い出し、起きあがろうとするが思うように体が動かない。

 普通の人間にとってはいくら傷が治っていても倦怠感はしばらく残る上、出血も多かったため実際に動けるようになるには時間がかかる。


 「すみませんスノウさん‥‥助けてもらった上に申し訳ないのですが‥‥この書簡をスメラギ様のところで届けて‥‥くれませんか?」


 そういって胸ポケットにしまってある手紙を震える手で取り出しスノウに渡す。


 「ロアース天文台所長からの手紙です。急いで‥います。は‥‥やく届‥‥け‥‥な‥‥」


 言い終える前に所員の青年は気を失った。


 「あと2日は休ませる必要があるね。すまないがその書簡をスメラギ氏に届けてほしいという彼の依頼を受けてもらえないだろうか?彼には今対応するだけの体力が戻っていないからね」


 「え、ええ」


 スノウは迷っていた。

 王がすり替わっている黒幕がスメラギの場合、いきなり張本人に会いに行くことになるからだ。

 もし仮に同じ越界人だとバレてしまうと仲間に引き込まれるか敵対するかのどちらかだろう。

 仲間に引き込まれる場合、何らかの依頼を受けるなど行動に制約が出てきてしまう。

 ホドに戻る目的を果たすのが遅れるか、最悪阻まれてしまうだろう。

 一方、越界しホドに戻ろうとしている自分やエスティの存在を脅威と見なされ有無を言わさず敵対視される可能性もある。

 その場合においても、ホドへの越界を果たせなくなる可能性が高い。

 スノウにはスメラギ氏に近づく前に彼に関する情報が必要だった。


 「少し身支度を整える時間をいただけますか?もう少しだけ休憩室をお借りします」


 「もちろんだよ。君ならいつでも自由に使ってくれて構わない。人の命を救う善人は全て私の友だからね」



・・・・・


・・・



 休憩室に戻ったスノウたちは相談することにした。


 「どうしますかスノウ。いきなりスメラギ氏と接触するのは好ましくないと進言します」


 「なんでだ?手紙を渡すだけじゃねぇか。そんなもんスメラギんとこの配下に渡してサイナラーで終わりじゃねぇか」


 「そうだな。だが内容による」


 「ええ。そして幸か不幸か転落によって書簡を入れたケースが壊れて中身を見られる状態になっています」


 「おいおい、流石に盗み見するような真似は不味いんじゃねぇか?」


 「ゴーザ、あなた意外と真面目なんですね。性格は嫌いですが、その真面目さは良いと思います」


 「ソニックよぉ、お前さらっと俺に喧嘩売ったって自覚ねぇのか?」


 「喧嘩を売ったつもりはありませんが、お望みなら受けて立ちますよ?」


 「やめろ。今はそんなことやってる場合じゃないだろふたりとも!」


 ソニックはスノウに怒られたことで気落ちしている。

 その姿を見て舌を出してからかっているゴーザ。


 「いずれにしても情報を持っておく必要がある。この手紙、倫理に反するが確認しよう。これはスメラギに近づく前に何かしらの情報が得られる機会と捉えるべきだ。それをおれたちがどう使うかってことだな」


 「流石はスノウ!そこまで考えられていたとは!」


 「勝手に書簡見るの、俺ぁ気が進まねぇがスノウ、あんたがそういうなら止めねぇ」


 スノウはケースから手紙を取り出し内容を確認する。



・・・・・


・・・



 「こ、これは?!‥‥なんてことだ!」


 スノウは目を見開き、額から汗を滴らせている。

 普段は見せない驚きを隠せないスノウの表情にソニックは尋常じゃない状況と認識した。

 ゴーザも同様にとんでもないことが起こる想像をしてスノウの次の発言を待っている。


 「これが本当なら、このティフェレトは終わるぞ‥‥」


 「どういうことですか?」


 「おれたちはスメラギと会わなければならない。そして彼にこの情報の信憑性を問わなくてはならない」


 スノウは手紙に書かれている内容をソニックとゴーザ伝え、スメラギに会うために領主邸に向かった。



・・・・・


・・・



――― メルセボー ーーー 


 「アネゴ〜、もう少しのんびりしていきましょうよぉ〜。どうせアニキ達クエスト中でオイラ達が戻ったところで連絡付きませんって」


 「そんなこと言ってもし王室クエストこれからだってなったら一緒に行く羽目になるから怖いんでしょ。本当に馬鹿ね、馬鹿で弱虫だわ、レンは!」


 「よわむしー。ふんころがしー」


 いつものようにエスティとレンが言い合っている中にケリーが割り込んでレンを馬鹿にするやりとりが繰り広げられている。

 エスティ一行はハルピュイアの里を出てメルセン牧草地帯からメルセン樹林を抜け、メルセボーまで戻ってきていた。

 道中魔物が何度も出現したが、エスティとケリーによってなんなく対応していた。

 ケリーはハルピュイア長女のアエローから出発前に霊力を授かり戦闘力を上げていた。

 これは今後幼いケリーが生き残れるようにとアエローが自分の力を分け与えたものだったが、これによってケリーは通常のハーピーより数段強くなっていた。

 これならエメラルド級冒険者程度には襲われても何とか対処できる。


 「とにかく今日中に出発するからね。さっさと荷物をまとめて馬車に積み込んでおいてよ?あなた魔物と戦えないんだから少しは他で役に立ってよね」


 「わかりましたよー」


 レンはぶつぶつ言いながら渋々荷物をまとめ始めた。


 (何か胸騒ぎがする。スノウに何か起きてなければいいけど‥‥。いやスノウだけじゃない。もっと大きな‥何か良くないことが起きそうな気がする)


 エスティは言い知れぬ不安に襲われていたが、自分よりも危険予知能力の優れいてる魔物のケリーが何も感じていないことから気のせいであればいいなと思っていた。

 今はとにかくスノウと早く合流したいと思っていた。

 ティフェレトに来るまではガルガンチュア総帥としての意地のようなもので気丈に振る舞ってきた部分もあるが、コグランに心の深淵をえぐられて以来(せき)を切ったように自分の心の弱さが流れ出て心細い思いをしていたからだ。

 そしてスノウの存在が如何に自分にとって大きいかを思い知らされていた。

 2時間後逃げるようにメルセボーを後にした。

 馬車はいつもより早いスピードで進めていたが、いつコグランが襲ってくるかわからない状況のため警戒を怠らないようにしていた。

 しばらく馬車を進めていると御者を務めていたレンが突然大声を出す。


 「危ないっすよ!退けるっすーー!!」


 何やら人影が見える。

 突然現れたその人影はぼーっと突っ立っているようでこちらの馬車の音やレンの大声にも反応することなく、馬車の進路を妨げるように立っている。

 急な方向転換は馬車の横転につながる。

 今馬車を失うということはこの魔物が多い大草原の中で足を失うも同然のため、急な方向転換ができずスピードを緩めようとレンは手綱を操作したが間に合わない。

 何が起こったのかとエスティが顔を出す。


 「人?!」


 (このままでは引いてしまう!!)


 ドガァァァン!!!


 人影は馬に踏みつけられるようにはねられた。

 馬車の下から異様な音と感触が伝わってくる。


 「ぎゃぁぁ!!!オイラ人()いちまったっすーーー!!!」


 「落ち着きなさい!レン!とりあえず馬車を止めて!」


 エスティは馬車が止まる前に飛び降り、馬車に弾かれた人影の方に詰め寄る。

 腕や足の関節はあらぬ方向に折れて曲がり、首も折れていて見る限り即死状態だった。

 見るも無惨な状態にエスティはその死体と思われる人影に近寄るのも(はばか)られ少し離れた場所で様子を見るしかなかった。


 あとからレンもやってきた。


 「あわわわぁぁぁ人ひいちまったっすよぉーーーオイラ。死刑っすかね‥‥なんでこんなところに人が‥‥」


 エスティも何故こんなところに人がいて、さらに馬車を避けることなく立っていたのか不思議に思ったが、この後どうすればいいか混乱の中考えていた。

 すると、その即死状態と思われていた死体が痙攣し始めた。


 ガタガタガクガク‥‥


 「ええええええ?!アンデッドぉぉ?!」


 驚くレン。

 エスティは身構える。

 すると死体の痙攣は止まり、上に引っ張られるように起き上がった。

 首や腕や足はくるくると回転しまるで動画の逆回転のような動きをし始める。


 「げぇぇぇぇぇぇぇ!!」


 その異様な様にレンは思わず吐いてしまう。

 そして動きがとまったと思うと、その人影はエスティたちを見ることなく歩き始めた。

 その傷は治っており、折れた関節や骨も問題ないようだった。


 「あの‥‥あたな大丈夫なの?」


 恐る恐る近寄りながら話しかけるエスティ。

 その問いかけにも反応する気配はない。

 そして、その得体のしれない体が問題ないのかを確かめるようにその人影に手で触れようとした瞬間、空気に弾かれるようにエスティは後方に吹き飛んだ。


 「アネゴー!!!」


 エスティは何が起こったのかわからず一瞬面食らっていたが、空中で我に返りうまく着地する。

 そして素早い動きで、レンの前に立ちフルーレを構える。


 「あなた‥‥何者?!」


 だが、その問いかけに反応はない。

 エスティはクラス1のリゾーマタの雷魔法ライセンを唱え電撃攻撃を加えた。

 もちろん威力は気絶程度に抑えてある。

 もともと得意ではない魔法だったため、威力は小さかったがさらに弱めて発動した。


 ドン!


 高電圧の衝撃がその人影を直撃する。

 だが、何事もなかったかのように歩く動作を微塵も変えずに進んでいる。

 今度はその人物の目の前に立ち、手を人影の方にかざした。

 自分から触るのではなく相手に触らせるためだ。


 (馬車には轢かれた。でもあたしが触ろうとしたら拒絶した。つまり意思を持って触れようとする場合に弾くという可能性があるってこと。今度はこっちは立っているだけ。言わば自然の障害物と一緒。さぁどうでる?)


 轢いてしまったことは自分たちの過失である認識は持ちつつも、既に完全に治癒している上責めてくる様な反応もなかったことから放っておいてもよかったのだが、なぜかその異様さに気になってしまったエスティはこの人影がいったいなんなのかを突き止めようとしていた。


 (3・・・2・・・1・・・)


 その人影が前に進み、待ち構え受けをとっていたエスティの手にその人影が触れた。

 次の瞬間その人影は立ち止まり、何かを喋り出す。


 「ゴザザ CoビzazaガッファゴッファPIPIcぉwcぉラザレニンイニニティティテ」


 得体のしれない言語を話始めたため、エスティは咄嗟に後退り距離を取る。


 「な、何?!」


 「エラど122カタタcololofaciliパラララライゼレレ」


 不気味さにエスティはさらに後退りし警戒する。


 「な、なんなのよ一体‥‥」


 「ペカカティランドレンcおc733‥‥」


 しばらく様子を見ていたエスティは、この人のような物体が自分含めて全く興味を示していないことを理解し、放っておくことにする。


 「アネゴ‥‥なんすか?この不気味なの。生き物の気がしないっす」


 「そうね‥‥」


 釈然としないが、かまっている時間もない上、馬車で轢いてしまった痕跡がなくなったことからエスティたちはその人ならざる存在を放置して馬車を進めた。



・・・・・


・・・



―――ノーンザーレ領主邸前―――



 巨大な邸宅の門を前にスノウたちは立っていた。


 「準備はいいか?」


 「はい」

 「ああ」


 門の横にかつての世界に馴染みのあるインターホンのようなものがある。

 当たり前のようにスノウはそのボタンを押す。

 すると、声が聞こえてくる。


 「どなたか?」


 「領主のスメラギ様に緊急の話があり参りました。いきなりで申し訳ないのですが面会させていただけませんか?」


 「なんの予約もない方はお通しできません」


 その言葉に呼応するようにソニックが前にでて話始める。


 「リュラーのソニックです。国家に関わる重要な話で参りました」


 腕にあるタトゥーのようなものを指で弾いた。

 すると不思議な音が響く。


 「これはソニック様。大変失礼しました。ですが、私には突然のお申し出に対応する権限はございません。権限のある方に代わらせていただき対応させていただきます。しばらくお待ちください」


・・・・・・


 5分ほど経過した後、重量感のある門が開き出す。


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ


 そして奥から何者かが近づいてくる。

 長い黒髪の女性だ。

 身長は175cm程度でスラっとした細身だが、その強さはオーラで伝わってくる。

 ソニックの額から汗が滴っている。

 スノウは警戒心を抱かないようにしていた。

 自分の強さを過信はしていないが、警戒オーラを放つと強者に対しては宣戦布告と受け取られかねないことを知っていたからだ。


 「久しぶりですね。ソニック」


 「ルーナ‥‥」


 その人物は現在残っているリュラーのひとり、ルーナ・テッセンだった。








12/26修正


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