表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/26

毎日が努力

読んでいただいてありがとうございます!

祝1000PV達成

<休み明けの日、ライザーの書斎にて>


「ルーク、もう決めたのか?」


「はい。僕はこのままガラード先生とドーラ先生の訓練を受けたいと思います。」


「そうか…」


ライザーは少し残念そうな表情をしている。


「ガラード先生の訓練では体を鍛え、ドーラ先生の訓練では、魔術の基礎知識を学びたいと思います。」


「ガラードやドーラはそれでいいのか?」


「ルークがやりたいって言ってんだ。いっちょやらせてみるわ。」


「私もルークが言っていた物を持ってきたから、それで様子を見るわ。」


「そうか、なら、俺もこれ以上は言わない。ただいつでもみんなに相談してくれよ。考えが変わったりしてもいいように別の道も準備しておいてやる。」


「ありがとうございます!」


僕は休み前に決めていた事を実践することにした。





◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


今日はガラード先生の訓練だ。


キースは相変わらず、棒を振っている。

ミアは切株に腰かけてキースや走っている僕を見ていた。


「はあ、はあ、ふう疲れた。」


「ルーくん、頑張ってるね。はいお水。」


「ありがとう。」


少し休憩がてら水を飲んでいるとキースの大きな声が聞こえる。


「ガラード先生!俺と一対一で勝負してください!」


「お?いいぞ。どれだけ成長したか見てやる。ほれ、かかってこい。」


どうやらキースがガラード先生と模擬戦をするようだ。


「うりゃっ!とりゃっ!」


キースがガラード先生に打ち込んでいく。


「おっ!いいぞ!ガキにしちゃあいい太刀筋だ!」


ガラードはキースの剣術の腕前を見て褒めている。


「ただし、まだまだだなっと!」


ガラードはキースの剣を受け流しつつ、反撃とばかりに棒の柄側でキースの頭を小突いた。


「へっ?」


ゴツーンッ!


「いってぇーっ!」


キースはもろに頭を打った。


「打ち込みは気に入った!ただそれだけだな。」


「キーくん大丈夫!?」


ミアがキースに駆け寄る。


「ガラード先生、反撃はちょっと大人気ないと思います。」


僕はガラード先生に抗議した。


「なに甘い事言ってやがるっ!?実戦じゃ、何が起こるか分からないんだぞ!?それに剣を見てやると言ったんだ。反撃しないなんて一言も言ってないぞ!」


(それは確かにそうだけど……)


「ルーク、ありがとな!でも、俺の剣がまだまだ甘かったって事がわかったから大丈夫だ!」


少し経ち、キースが頭を抑えながら僕に言った。そして、木刀を拾い、

「ガラード先生、もう一度お願いします!」

ガラード先生に向き直る。


「お?、威勢がいいなっ!まあ、他のガキも居るんだ。順番にな?」


「はい!」


キースのやる気に、他の子も火が付いたのかみんなやる気を出した。

僕も他の子に負けていられない。休憩も終え、また走り出した。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


ドーラ先生の訓練では、僕は主に本を読んでいる。


「ルーくん、何を持ってるの?」


「魔術の書だよ。ドーラ先生に借りたんだ。色々な魔術が書かれているんだ。」


「へえー、ワタシも読んでいい?」


「うん、いいよ。」


基本的にドーラ先生の訓練では座学は無く、ただ体に覚えさせる魔術で対象物を攻撃する事が主軸となっていた。

そんなところに僕は何をすることも出来ず、本を読んでいるくらいだ。そこにミアが休憩がてら僕の元で本を一緒に読んでいる。

と、そこに全員へ向けてドーラ先生が大きな声を出した。


「そうだ!今日はみんなのために特別な物を持ってきたの。」


ドーラ先生は一度院へ戻り、丸い物を持って僕たちの元に戻ってくる。


「それはなんですか?」


「これはね。魔術水晶といって魔法の映像を一時的に収めることができる優れものなのよ。これがあればみんなが魔術を頭の中に思い浮かべる事が出来るカモと思って持ってきたわ。」


(こういう魔道具があるとは、さすが異世界だな。)


「ただ、実際には中位以上の魔術師が映像を収めるための魔術、知力等を有していないと使えないものなの。」


結構クセのある代物のようだ。


「私は、今日ここに持ってくる為に一時的に借りてきただけだからずっとってわけには行かないのよ。これから映像収めるから待っててね。」


ドーラ先生は、魔術水晶を左手抱え、詠唱を唱え始めた。


焼きリンゴよ!(我が力に答え、)とても美味しそうなあ(ここに顕現し記録せよ)のリンゴを中がとろ~(。火の呪文よ、ここに)りしている感じの甘く(集え!そして敵を燃や)熟れたふわっふわっし(し尽くせ!我が望みを)てる様なリンゴに焼い(叶えろ!…………ファ)て差し上げて!(イアーボール!)


ドーラ先生の魔術が、リンゴへ向かい、いつものように(・・・・・・・)焼きリンゴへと変わる。そして魔術水晶もまたドーラ先生の腕の中で光り始めた。


「ふう…さあ、出来たわよ!」


たしかに焼きリンゴがいつものように出来ている。


「みんな!リンゴじゃなくて、こっち!この魔術水晶を見て!」


みんなリンゴの方に目が行っていたのだが、先生の声で先生が持っている魔術水晶に集中した。


「この魔術水晶の中に私が唱えた一連の動き、リンゴがどのように燃え、焼き上がるのかじっくりと観察する事ができるわよ。」


僕たちは水晶をまじまじと見続けている。先ほどドーラ先生の撃った魔術の一連の動き、魔術の大きさ等が現れていた。どうやら音は出ないようだ。


「さあ、今日はこれを時々みながら訓練を再開するわよ。」


僕以外はドーラ先生の魔法に少しでも近づくように、魔術の訓練を再開している。

僕は変わらず、本を読みだした。


(ただ、借りてからずっと読んでいるけど、本当に魔術名の説明くらいしか載ってないなー…今度違う本もあるか聞いてみよう)


ドーラ先生の訓練は体を動かさないので、とても暇になっていた。






◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


今日は、セーラの座学だ。

ここでは基本的な世界の流れ、簡単な読み書き、計算方法を学んでいた。


僕にとっては、世界の流れはとても面白い…が、読み書きは既に分かるし、計算方法も前世の記憶があるから大丈夫だ。

みんなも日頃から体を動かしていて、疲れているのか静かにセーラの話を聞いている。


その時、テーブルにほっぺをペタンッと付けている子供がいた。僕のとなりのキースだ。


「ほら、そこ!ちゃんと話を聞きなさい!」


「うへ~…セーラ…話が全然わかりません~…」


「何言ってるのキース!あなたは世界を旅するって言ってたでしょ?そんなんじゃ旅なんて出来ないわよ!」


「はあ…それでも俺は世界へ出る!」


「勢いがあるのは良いけど、ちゃんと最後まで話を聞きなさい!」


「はい…はぁ…」


聞くだけだとどうしても、耳から耳を通り抜けてしまうなー…

この世界では、そこまで紙とペンのような物は無く、一部の者のみ本を所有するようだ。


(ライザーの書斎やこの院の本は結構貴重な物なんだな…ここって結構優遇されているのかな?)




セーラの話にこの街の事や院の事が出てきた。

どうやら、ライザーは元スメラギラ城所属の騎士だったらしい。

ドーラ先生やガラード先生はその元スメラギラ城繋がりでこの院に呼んだとの事だ。他にも複数の院があり、それ以外に一般市民の区画、貴族の区画が存在するようだ。きっとライザーは騎士の中でも権力のある役職にでも着いていたのだろう。


書籍もたくさんある。院を運営する力もある。とても一般騎士が行えるような仕事ではないなと僕は感じた。

そして僕たちは6歳と同時にここを出て、王国学校へ入学することができるようだ。今僕たちが訓練している内容は、学校へ行くためにライザーが企画したというもので、他の院では行う事が出来ないところもあるらしい。

また、学校へ行くという事も一つの選択肢であって、強制ではなく、働きたい者、院に残って院のお手伝いをしたい者、家族が迎えに来る者等がいるようだ。


僕は自分の可能性を少しでも、元々の目的(・・・・・)の為に近づける様に、学校へ行く道を歩むつもりだ。



「ほらまた!キース!いい加減にしないと怒りますよ!?」


「セーラ~…つまんないから別のお話して~…そうだ!世界の戦争の話をしてよ。」


「はあ…まったく…わかりました。それじゃあ、少し休憩してからね。」


セーラは一度部屋を出て、別の本を取りに行ったようだ。


戻ってきたセーラは、昔起こった人族と魔族の抗争について教えてくれた。これは以前僕がセーラに読んでもらった内容だ。

さらに現在は人族も魔族もそこまで争いが起こっているわけではないらしい。ただし、勢力拡大を狙っている可能性はあるので、いついかなる時でも気を抜く事は無いそうだ。

また、森や山や海には知性の足りない獣族や魔族が居て、人族を見ると襲ってくる事があるそうだ。


(そういえば赤ん坊の頃襲われたな…あれは獣族ってことか。)


ただし、友好関係にある種族もいるらしい。主に天族だそうだ。魔族とはほとんど敵対しており、獣族とはあまり交流がないらしい。


(ケモ耳は可能性低ってことか…ある意味残念だな~…)


と僕が考えていると、隣で目をキラキラさせながら聞いているキースがいた。さっきとは打って変わって違う反応だ。よほど世界の事に関しては興味があるようだ。


「それじゃ、今日はこのへんで終わりにしましょう。キース、次から気を付ける様に。いつまでも世界の事だけじゃ意味がないのですよ。」


「わかってるって!」


「はあ…では解散。」


今日のところはこれで終わりらしい。


「キースは本当に世界の事になると目が無いね。」


「あったりまえよー!ルークはワクワクしないのか?自分が見た事ない物がたくさんあるんだぜ?」


「なんとなく気持ちは分かるよ。」


でも、現状ではそんな事を考えている余裕はないとは言えなかった。

僕はまず、世界に通用する力がないのだから。

サブタイトル通りですよ。ええ…もう毎日それぞれの目標に向かって…

次回は少し先のお話へ移りたいと思います。


(他の方の設定を見ると、とても奥が深い設定を作っててすごいな~…と思いながら見てます。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ