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収穫のあるようで、無い一日

少し短いです。

<翌朝>


「ルーク、今日はちょっと俺の書斎にきてくれ。ちょっと話がある。」


僕は、院の主人であるライザーに呼ばれて、書斎に向かった。そこにはガラード先生に、ドーラ先生、セーラがいた。


「みんなに集まってもらったのは、ルークの今後の訓練についてだ。」


呪いのせいで、訓練がまともに受けられないからだろう。ライザーはルークに対応策を述べた。


「俺は、今後のルークの訓練をガラードやドーラに頼むより、セーラと座学を行い商人の基礎を学ばせようと思う。だが、これは強制ではない。」


僕の呪いの影響がライザーに伝わったのか、ライザーから別の提案を受ける。


「お前がもし、まだ戦いの道を歩みたいと思っているなら、俺は止めない…が、もし商人の道を歩むというならそれなりの準備をしようと思ってな。」


ライザーは僕の将来を考えてくれているようだ。


「ルーク、お前はどう考えているんだ?」


「僕は…」


僕は悩んでいる。商人の道には無理が無さそうだ。元々の知識を活かして学ぶ事も出来る。


「まあ、今すぐに決めろとは言わない。また少し経ったら聞くことにする。」


「…わかりました。」


「ちょっと言い方が強くなっちゃうけど、あなたのためなのよ?」


ドーラ先生がライザーのフォローをする。


「あなたの呪いの事は、私やガラードがライザーに伝えたわ。それでライザーが考えてくれた事なのよ。」


「……」


昨日の夜考えた事を話そうかと思ったけど、タイミングを逃した。

僕は全部の可能性を捨てたくはない。だが、今自分にできることは限られている。


「何か分からない事があったら、私やガラードに何でも聞いてね?ライザーは明るいうちはここに居ないから、私たちでルークの相談に乗るわ。」


「はい…ありがとうございます…」


「とりあえず、今日と明日は元々訓練は休みだ。その間に少し落ち着いて考える事ができるだろう。今日のところはこれでお開きにする。」


ライザーは用件を伝えて、部屋から出ていく。

ここでは、1週間のうち2日は、休みとなるようだ。3日は訓練、隔週で1日だけセーラが座学となるらしい。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


「おはようー。」


「おう、ルーク。おはよー。今朝なんかあったのか?」


「え?何にもないよ?」


「そうか?なんか顔が暗いなって思ってな。具合が悪いならセーラのところにいくか?」


「大丈夫だよ。」


「そっか。」


今朝のライザーの事で頭がいっぱいになっていて、顔に出ていたみたいだ。いかんいかん。

気を取り直して、朝ごはんを食べる。


「そういえば、今日は訓練がないみたいだよ。」


「あ、そうなのか?」


「自由時間みたい。」


「いきなり言われても、特にやることが無いな。まあ俺はガラード先生に教わっている事を復習するかな。」


「わかった。僕も分からないことがあるからガラード先生とドーラ先生のところに行こうかな。」


お互いにやる事を決めて行動しだした。

と、その時ミアもこちらに近づいていた。


「今日、ミアはどうするの?」


「今日は訓練ないんだって。ワタシもドーラ先生に言われたことを復習してようかな。」


「みんな熱心だね。」


「早く魔法を覚えたいもの…ルーくんはどうするの?」


ミアにも今日は、別々に行動することを告げる。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


僕はまずガラード先生に質問しに行った。


「ガラード先生!今日の事でききたいことがあるんですが…」


「おう、どうした。言ってみろ。」


僕はガラード先生から、体を鍛える為の筋トレメニューは無いか聞いてみた。


「キントレメニュー?なんだそれは。」


「あ…体を鍛えるにはどういう順番で訓練をしたらいいでしょうか。」


「ん?ああ、そうだな…とにかく走る。重い物を持ち上げる。そしたらそのうち体が鍛えられてるじゃねえか?」


アバウトすぎる説明だった。この世界で効率よく体を鍛える事なんて研究されていないのかもしれない。


「俺は実際の訓練として、ガキの頃から剣を振り回したり、一対一の模擬戦やっていたからな。お前のやりたい事っていうのは分かるが方法はわからんな。」


「そうですか…」


ちょっとガッカリしたが、訓練内容を自分で決めればいいか。


「それでは…ガラード先生の訓練中に走ったり、重い物を持ったりしてもいいですか?」


「ああ、他のガキもいるんだ。目に見える範囲であればいいぞ。」


「ありがとうございます。」


訓練内容を自分で考えて、ガラード先生の訓練中に周りでやってもいいことになった。


「ってことは、まだ戦いの道は諦めてないんだな?まあ、俺はいいと思うぞ。他のやつは早めに決めろとか言ってるけど、俺からすりゃあまだまだ時間はある。自分で道を切り開いてみろ。」


「はい!ありがとうございます。」





◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


今度はドーラ先生のところにいった。


「ドーラ先生!今日の事でききたいことがあるんですが…」


「あら、何でもいいわよ。」


僕は魔法を作るにしても、元からある魔法が使えない。では、ゼロから作るためには魔法一覧のような物はないのだろうかとドーラ先生に聞いてみた。


「うーん…そういう物は今は持ってきてないわね。今度来るときに持ってくるわ。」


「ありがとうございます。それで、魔術以外にも法力の事も知りたいのですが…」


「法力の事ね…ごめんなさい。私では法力の事は教えられないの…」


「そうなんですね…」


「法力というのは、教会関係の者しか分からないのよ。」


魔術と法力は少し違うもののようだ。


「でも、今度魔術に関しては私が持ってくるわ。そうね、もしかしたら教会に行けば神父の方が何か持っているかもしれないわ。」


ドーラ先生曰く、教会に行けばあるとの事。僕は目的の物を探しに教会へ行くことにした。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「坊や、数日ぶりだね。今日はどうしたのかな?」


「神父様、僕、法力の事について知りたいんです。何か知る方法ってありませんか?」


「え。法力の事かー…うーん。」


神父様は困っていた。


「あるにはあるんだけど、これは教会関係者のみに伝えられるものだからね。坊やには見せることができないんだよ。」


「そうなんですね。」


法力については知る事が出来なかった。

仕方ない…帰るか。


神父様

(貸出はしていないけど、教会で読む分には何も問題はない。けど…この子はたしか、呪いの子だものなー…私の身に何か降りかからないか心配だし、拒否しても問題無いだろう。この子も引いてくれて良かった。)


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