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詩全集4

ホワイトアウト

作者: 那須茄子

雪が舞う

舞う雪が私を包み込み

あなたさえも白く

曖昧に変えてゆく

立ち止まった

真っ白に染まる

世界の中心で

迷い続けた昨日の足跡は

静寂の奥に埋もれて消えた


「好き」なんて言葉は

喉の奥で凍りついて動かない

「好き、好き」と繰り返す独り言は

マフラーの毛羽立ちに飲み込まれるだけ

もどかしい臆病さで

どうにかなってしまいそう


逸れる視線の先は

吹き荒れる白銀しろの嵐

乱れる呼吸

ただ隣り合う

肩の熱さだけを信じている

遠くで鳴る鐘の音が

ホワイトアウトした

意識を繋ぎ止めている

あなたへの想いを祈りに

変えて放っても

この吹雪の向こうまでは

届かないのでしょう


手のひらに落ちた雪は

すぐに溶けて消えてしまう

積もり、募り、出口を塞ぐ

雪が舞う

舞う雪が私を包み

視界のすべてを奪い去る

その白一色に

あなたがふと立ち止まる

すべてが雪の下に埋もれてゆく

光が綺麗に輝くこの時


じんわりと確かに奥深く

募り続ける想いが

鮮やかな熱を持つ



震える声が静寂しじまを突き抜けてく

結露したレンズを拭うみたいに

あなたの顔が鮮明に映り出した 


雪に足を取られて 

不格好に転んでも

差し出されたその手の温度ぬくもり

何よりの答えだった

「好きだ」と叫ぶには 

この世界はあまりに広すぎて

それでも

たった一秒 

目が合った瞬間に

書き出された

隠しきれないほどの愛ある一言一句

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