第5話 勝ち負けの世界には
最後の大会方式での練習。
トライアル二回戦、俺は6着発進となった。
その次は2着になったものの勝ち上がるには1着が必要不可欠。
しかし相手は美奈都に郷士、さらにはバスケ部秋元広大が待ち受ける。
もちろん逃げるつもりなんてない。
しかし俺は5枠、美奈都は1枠だ。
ファンファーレが鳴ってピットゾーンから一斉に飛び出した。
俺はみんなより一瞬早かったせいか既に少し前に行った。
そこですかさず美奈都からインを奪取。
「うっそ!マジか・・・。」
美奈都は6枠の秋吉にも押さえ込まれ3コースからとなった。
5−1の進入でスタートした。
俺はトップスタートを切ったらしくそのまま逃げ切った。
18回目の優勝決定戦進出だ。
しかし優勝決定戦では2着に敗れる。
秋吉広大に競り負けた、あと少しだったが
「今日はまだ練習だからね、本番ではどうなるかわからないから怖いよ。」
と、こんな感じで会話が盛り上がった。
そして練習が終わり大会に参加できる24名が発表された。
昨年の覇者本竹郷士はもちろんのこと、美奈都に俺。
さらに秋吉広大の名前もあった。
みさちも受かったらしい。
そして同時にトライアル一回戦の組み合わせも決まった。
・・・が、俺はとんでもない光景を目にする。
トライアル一回戦<A組>
秋吉広大
本竹郷士
月夜見幸
鈴木太郎
月神美奈都
岩崎陽介
神無月章浩
須藤通孝
江戸公平
八坂章浩
菅沼鉄平
飯島豊千
なんといきなり美奈都と当たることに。
そして秋吉広大や本竹郷士も一緒の組。
さらには3年前の覇者神無月章浩もいるんだから怖い怖い。
しかし俺は逃げるわけにはいかない。
絶対今度こそ優勝してみせる。
もしかしたら今年が最後の参戦になるかもだから・・・。
練習から帰るとそこには真昼の姿が・・・。
「真昼・・・?」
「太郎・・・話があるの・・・。」
話があるということであの公園に行くことにした。
いつものベンチに座ると
「あのね・・・お父さんたちが・・・帰ってきたらどうだって・・・。」
俺はいきなりのこの言葉に驚きを隠せなかった。
こういうことは夏休みにいって欲しい・・・。
それなら確実に会えただろうに。
重さんも知っているが俺の両親はとにかく計画性がない。
それに大事なことに限って話さない。
俺と真昼が実の兄弟だったことも・・・。
「うん・・・俺は会いに行くよ。」
すると真昼は驚いたような顔をして
「会うの・・・?どうして?」
俺は心配そうに見つめる真昼の肩に手を置いて
「俺はただ単に話したいだけなんだ、勿論俺たちのこともな。」
そう・・・俺たちが本当に兄弟なのか。
そしてなぜそのことを今まで隠し続けていたのか。
それらがはっきりしないことにはすっきりしない物だ。
そう言って俺たちは一旦帰ることに・・・。
「美奈都・・・明日は実家に帰るよ・・・。」
「マジで?重さんに許可もらったの?」
「うん、事情を話したらすぐにオッケー出してくれたよ。」
これで俺は実家に帰る準備はできた。
あとは俺と真昼のことを話しに行くだけだ。
絶対暴き出してやる・・・そして優勝を目指す!
つづく




