第二十八章 世界交易路の争奪
南シナ海での初戦から数週間後。
安土城の政庁には、世界の海を描いた巨大な地図が広げられていた。
インド洋
南シナ海
東シナ海
マラッカ海峡
ルソン海峡
ジャワ海
アラビア海
それらの海路には、赤い線と青い線が引かれていた。
赤い線――南蛮世界の交易路
青い線――日本が新たに確保した交易路
柴田勝家が息を呑む。
「殿……これは、世界の交易路を示す地図にございますな」
丹羽長秀が静かに言う。
「殿……日本の青い線が、南蛮の赤い線を侵食しております」
信忠は頷いた。
「日本は海軍を持った。
ならば次は――世界の交易路を握る」
■世界交易路の重要性
信忠は重臣たちに説明した。
「世界の覇権は、陸ではなく海で決まる。
海を制すれば、交易を制し、
交易を制すれば、世界を制する」
勝家が問う。
「殿……交易路を握るとは、具体的にどうされます」
信忠は迷いなく答えた。
「南蛮の交易路を“日本の交易路”に変える。
そのために――日本海軍を世界へ出す」
■日本海軍、世界へ進出
信忠は命じた。
「安土丸を中心に、五隻の艦隊をインド洋へ送る」
「三隻を南シナ海へ残し、交易路を守らせる」
「二隻をルソン海峡へ送り、スペイン船を監視する」
海軍奉行は興奮した。
「殿……これは、日本海軍が世界の海を巡るということ……!」
信忠は静かに言った。
「日本は海を渡る。
世界の交易路を握るために」
■インド洋での遭遇
数週間後、インド洋で日本海軍は南蛮船団と遭遇した。
巨大なガレオン船五隻
ポルトガルのキャラック船三隻
武装商船数隻
海軍奉行が叫ぶ。
「敵船、距離五百!
南蛮の大船団と確認!」
安土丸の甲板に緊張が走る。
柴田勝家が静かに言った。
「殿は戦を望んでおらぬ。
だが、交易路を守るためには、
“退かぬ力”を示さねばならぬ」
海軍奉行は頷いた。
「安土丸、前進!
敵船との距離を詰めよ!」
巨大な船体が海を割り、
日本海軍は南蛮船団へ向かって進んだ。
■南蛮船団の反応
ポルトガル軍人たちは騒然とした。
「日本海軍がインド洋まで来た……!」
「安土丸が巨大すぎる……!」
「大砲の数が我らより多い……!」
「このままでは交易路を奪われる……!」
船長が叫んだ。
「日本はアジアだけでなく、世界の海を狙っている……!」
■日本海軍の示威行動
海軍奉行が叫んだ。
「全艦、砲門を開け!
ただし撃つな。
日本海軍の力を示すだけでよい!」
安土丸の砲門が一斉に開き、
南蛮船団へ向けられた。
その光景は――
南蛮世界にとって“恐怖”だった。
ポルトガル軍人たちは叫んだ。
「日本の砲門が我らに向いている……!」
「撃たれれば沈む……!」
「日本は戦わずして交易路を奪うつもりだ……!」
船団は慌てて帆を上げ、
退却を始めた。
■日本海軍、インド洋を制す
海軍奉行が静かに言った。
「敵船、退却。
インド洋の交易路は日本のものとなりました」
柴田勝家は深く頷いた。
「殿……日本は世界の海を制し始めております」
■世界の反応
オスマン帝国
「日本はインド洋の交易路を握った。
これは世界の勢力図が変わる」
ペルシャ
「日本の海軍は南蛮を退けた。
日本は新しい海洋覇権国家だ」
インド
「日本と交易すれば、南蛮より利益が大きい」
スペイン
「日本は海でも南蛮を超えた……!」
ポルトガル
「日本は世界の海を狙っている……!」
世界はついに理解した。
日本は海でも止められない。
■信忠の決意
安土城の天守で、信忠は静かに呟いた。
「父上……日本は世界の海へ進みました。
南蛮の交易路を奪い、
世界の覇権を争う力を持ちました。
これからは、海の天下です」
琵琶湖の風が安土城を揺らし、
新しい時代の始まりを告げていた。
世界交易路の争奪――
それは、日本が“世界の覇権”へ踏み出す決定的な一歩だった。




