関東インカレ
冬季練習から、大学2シーズン目を迎えた3人は大学の対抗戦である関東インカレに出場。個人種目とリレーで上位を狙うが果たして。
シーズンが終了し、冬に向けての練習となる日に藤森が部員にはっぱをかけた。
「来期に向けて、まずは関東インカレで結果をだそう」
「来期はこういうメンバーで行こうと思ってる。
100はさくらと陽菜
200は七海と吉川みなみ
リレーは4継(4*100mリレー)で勝負しよう。駒が揃ってる。
バトンパスも教える。練習すればするほど上達するから。
300+100,200+200とか走り込み、筋トレや体幹も強化していく。
陸上は冬を制するものが夏を制すると言われてるんだ。わかったな!」
「はい!」
こうして、厳しい強化練習を来シーズンに向けてスタートしていったのだった。
3人は大学界でのトップ、その先の日本でのトップレベルを目指してトレーニングに励んだ。
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陸上は、大半が個人種目であるが、大学の対抗戦でもあるインカレというのがある。関東インカレは関東地方の大学の対抗戦であり、滝野川大も参加する。
大会も近くなり、藤森が短距離のメンバーを発表した。
「100mはさくらと陽菜
200mは七海と吉川
リレーは1走さくら、2走吉川みなみ、3走七海、アンカー陽菜でいく」
そして当日
・200m予選
「みーななファイト!」
「絶対勝てよ!」
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
軽快にスタートを切り、コーナーを回り切ったところで先頭にたった。
しかし残り40メートルで失速、3位に終わった。24.51
「あー惜しかった。あとちょっとだったのにぃ」
「ダメダメ、全然」ハァハァ。
・続いて100m予選
さくらは3組目
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
抜群のスタートを切ったさくらは、そのまま先頭を守り、1位でゴール!11.97
「やったー、さくちん1位!!」
「さすがロケットスタート」
・続いて6組目の陽菜
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
スタートで若干遅れるも、60m付近から加速がかかり、ゴール直前で競り合いとなり2位でゴール。12.07
「はるはる惜しかったねぇ」
「あと10mあれば勝てたね」
・続いてリレー予選 3組目
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
1走のさくらが好スタートを切り、そのまま1位でバドンパス、2走の吉川みなみが2位に下がるも、バトンも上手くわたり、3走の七海が逆転して再び1位、そしてアンカー陽菜へ渡る。ぐんぐん加速していき、2位以下を引き離して1位でゴール! 46.33
「やったー1位だー」
「サイコー」
「はるはる100に比べてもすごく良かったね」
100, 200は準決勝進出。リレーは決勝進出を決めた。
準決勝に向けてアップをしている3人の下に訪問者が現れた。光が岡園の本橋施設長と職員の直子だった。
本橋「おーっ、みんな、ご苦労さん」
直子「久しぶり。みんな黒く焼けちゃって。頑張ってるわね」
さくら「本橋さん、直子さん、わざわざきてくれたんですね。うれしー」
陽菜「私たちこれから準決勝です。見ててくださいね」
七海「最低でも決勝にすすみますよ。リレーもありますからね」
本橋「すっかり陸上選手だな。三人とも筋肉もだいぶ増えて、一回り大きくなってる」
直子「落ち着いて頑張ってね」
・そして準決勝 100m 1組目 さくらが出場
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
またしても好スタートで先頭にたつ。しかし50mあたりから他の選手も伸びてくる。一気になだれ込むようにゴール。4位12.02
「くっそー、後半硬くなってしまった」
「やっぱレベル高いね」
・続いて2組目 陽菜が出場
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
スタートで出遅れた陽菜、後半追い上げるも5位でゴール12.11
結果、組で3位内かプラス上位2名のタイムが決勝進出なのだが、さくらがプラス2番目で決勝進出となった。陽菜は敗退。
・続いて200m準決勝 七海が2組目で出場
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
スムーズなコーナーリングから直線に入るところでは2位、しかし残り40mでつかまり、最後は抜かれて5位 24.47
準決勝敗退となった。
本橋「さくらおめでとう。明日頑張れよ」
直子「陽菜と七海も本当に頑張ったね。リレーで上位目指してね」
「ありがとうございましたー」
二人は光が岡園へ戻った。
▽翌日
・100m決勝
さくらは8レーン
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
またしてもスタートは先頭にたった。中盤からの加速もスムーズで、後半も落ちない。他の選手が追い上げてきて、ラスト15mで交わされたもの4位。11.82
「さくちん惜しい」
「あとちょっとでメダルだったねぇ」
「くやしー、獲りたかった」「リレーでやってやろう」「そうだよ、リベンジしよう」
・その日の夕方 リレー決勝 走順は予選と同じ。
「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!
さくらは正確なスタートで先頭に立ち、1位でバトンを吉川みなみにつなぐ。
吉川は3位に後退して七海へ。七海が3位をキープして陽菜へ。バトンパスで4位に後退も、残り40から加速して、ラスト5mで並び、そのままゴール。45.86 競り合った土浦大と同タイムながら写真判定で3位。
「やったー銅メダル!」
「超嬉しい」
「頑張った甲斐があったね」
3人は吉川みなみを加えたリレーでメダルを獲得した。
終了後、藤森がチームを集合させて話をした。
「お疲れ。よく頑張った。リレーで3位獲るとは、予想外でマジでびっくりした。日本インカレでもっと記録だせるぞ」
「個人のほうはさくら、スタート安定しているし、100の決勝良かった。七海は150以降が課題かな。陽菜もリレーの走りを100でできると上位いけるぞ」
「とにかくもっとレベルあげていく必要あるから、夏は鍛えて行こう」
つづく
◎登場人物
中川さくら/さくちん 158cm あねご
桜井 陽菜/はるはる 175cm 物静かな美人
田原七海/みーなな 166cm 知恵袋
本橋 光が岡園施設長
直子 光が岡園職員
この年は五輪イヤー、テレビで観る三人。その後急展開が。