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スリーシスターズ  作者: Shane
20/25

ロス五輪 2028

3人が夢見た大舞台であるオリンピックにリレーで初出場。体調をピークにもっていけるのか、結果は果たして。

 3人はついにオリンピックへ出場が決まった。バスケから陸上に変えて挑戦してきた彼女たちにとって悲願であり、晴れの舞台であった。


 大会の1ヶ月前に日本代表選手団の壮行会が代々木第一体育館で行われた。名だたる五輪選手が会場に集結し、有名な歌手も歌を歌った。


「私たち、本当にオリンピックに出れるんだね」

「こんな偉大な選手たちと一緒にいけるとは」

「選手村ってどんな感じなんだろうね」

「きっと快適だろうし、食事も美味しいんだろうね」


 夢の舞台を前に気持ちが高まった。いや、高まり過ぎたのかもしれない。


 L.A.に到着した翌日、以前短期留学で七海と陽菜がお世話になった名コーチのエディと再会した。


「Long time no seeひさしぶり!」

エディは夢を叶えた彼女たちにエールを送った。

「いつもと同じ走りをすれば、必ず勝てる。集中するんだ!当日はスタジアムに応援しに行くのを楽しみにしてるよ」


 個人種目に出場するのは鈴木結衣の100mのみで、3人はリレーでの出場となっていた。


 そして、競技が始まった。


100m予選 結衣が出場


「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!

 2位で準決勝へ 11.09


準決勝 結衣が出場

「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!

 5位で決勝進出ならず。11.12


リレー予選前日

 前日の練習の時に七海は吐き気をもようしていた。 


4*100mリレー予選

「オン・ユア・マーク」「セット」プァーン!

 好スタートを切ったさくら、陽菜と順調に走り、3走七海へ。

 七海はどこか体が重そうでいつもよりキレが悪い

 七海から結衣のところで、七海が結衣に追いつけず、結衣がゾーンぎりぎりで止まってバトンを受け、その分大きくロス、そしてゴール 5位 42.57


 日本は全体9番目のタイムに終わり、惜しくも決勝進出を逃してしまった。

 スタンドで観戦していたエディさんも頭を抱えていた。


 レース後、結衣が七海に話しかけてきた。

結衣「みーななさん」

七海「ごめん、遅れて」

結衣「そうじゃなくて、調子悪かったなら、先に言ってくださいよ」

七海「なんとか気合で走り切れると思ったから」

結衣「走り切れなかったじゃん!」


 結衣は泣いていた。


さくら「ちょっとゆいてぃー、そんな言い方ないんじゃないの?」

結衣「私はオリンピックの決勝で戦いたかった。中学の時から陸上の練習ばかりで普通の女の子がするようなことを何も楽しんでこなかった」


 結衣は父は日本人だが、母はウクライナ人のハーフで、祖父は棒高跳び、祖母はやり投げの選手で夫婦そろってモントリオール五輪にソ連代表で出場していたというサラブレッドで大変恵まれた体をもっていた。


 運動会のリレーで小1で小6に勝ったのが地元で話題になり、小5,6と全国大会優勝、中学高校は兵庫の名門但馬学園で中学新、高校新、ジュニア新と出し、日本選手権にも勝った。筋肉のつき方が日本人の体格というよりも欧州の選手のようで、祖母からは「ドレフスラー(80年代活躍の東ドイツ短距離選手)みたいね」と言われていた。いつでも別格扱いされ、超人でいる為に生活のほとんどを陸上に費やしてきた。3走の七海がいつもより遅く、結衣が速く出過ぎた為に減速したのが、決勝進出を逃したのは明らかで、どうしても悔しさで納得できなかったのだ。


七海「ゆいてぃーごめんね」

結衣「いいよ、4年待つよ」


 すると、七海は再び吐き気に襲われた。


陽菜「ちょっと、みーなな、大丈夫?」

さくら「背中さすってあげよ」


 彼女たちの初めてのオリンピックは、最悪の雰囲気で終わってしまった。


つづく



◎登場人物

中川さくら/さくちん 158cm あねご肌

桜井 陽菜/はるはる 175cm 物静かな美人

田原七海/みーなな 166cm 知恵袋

鈴木 結衣/ゆいてぃー 172cm 孤高の天才 日本人とウクライナ人のハーフ

エディ L.A. TCコーチ 五輪金メダリスト複数名育成



体に異変を感じた七海は五輪後に思いもよらぬ行動にでる。

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