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祖父が遺した扉で二つの世界を生きる ~現代と異世界を往復し、最強を目指す~  作者: 相澤


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第1話 異世界への第一歩

眩しい陽射しに思わず目を細める


さっきまでいた蔵の薄暗さが嘘のようだった


「本当に外だ……」


振り返ると


開いたままの古びた扉が静かに立っていた


その向こうには


見慣れた実家の蔵が見える


「母さん!」


呼びかけても返事はない


こちらの声だけが届いていないようだった


恐る恐る扉へ近づく


一歩踏み入れると


次の瞬間


コウは再び蔵の中へ戻っていた


「戻れた……」


夢ではない


現実とも思えない


もう一度


古びた扉へ視線を向ける


「少しだけ見て帰ろう」


そう呟き


再び扉をくぐった


その瞬間だった


目の前に青白い光が現れる


────────────────


継承者を確認


個体名:コウ


適性確認完了


継承を開始しますか?


▶ YES


▶ NO


────────────────


「なんだこれ……」


ゲームのような画面に戸惑う


夢なら


こんなにはっきりしているはずがない


少し考えたあと


コウは【YES】へ触れた


眩い光が全身を包む


────────────────


継承が完了しました


ユニークスキルを付与します


【万能適性】


【成長補正】


【鑑定】


【アイテムボックス】


【言語理解】


────────────────


画面は静かに消えた


「本当にゲームみたいだな……」


苦笑しながら草原を歩き始める


その時


後ろから


ギィ……


と音がした


振り返る


古びた扉が


ゆっくりと閉じていく


「お、おい!」


慌てて駆け寄る


だが


手が届く寸前で


扉は光となって消えてしまった


「消えた……」


帰れなくなった


その事実に


背筋が冷たくなる


ガサッ


草むらが大きく揺れた


現れたのは


灰色の狼


体長は二メートル近くある


鋭い牙を剥き


コウを睨みつけていた


「いきなりかよ……」


狼が飛びかかる


反射的に体をひねる


長年の現場仕事で鍛えた身体が


自然と動いていた


近くに落ちていた太い枝を拾い


両手で構える


狼が再び襲い掛かる


タイミングを合わせ


渾身の力で枝を振り抜いた


ゴッ!!


鈍い音が草原に響く


狼は地面を転がり


動かなくなった


「はぁ……はぁ……」


息を整える


すると


再び青白い画面が現れた


────────────────


ゴブリンウルフを討伐しました


経験値を獲得しました


レベルが2になりました


SPを5獲得しました


条件を達成しました


ユニークスキル


【異界の扉】


を獲得しました


────────────────


「異界の……扉?」


次の瞬間


画面に新たな文字が浮かび上がる


────────────────


帰還先をイメージしてください


────────────────


半信半疑のまま


実家の蔵を思い浮かべる


すると


目の前の空間が揺らぎ


見覚えのある古びた扉が


静かに姿を現した


「……嘘だろ」


震える手で


ゆっくりと扉を開く


その先には


見慣れた実家の蔵が広がっていた

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