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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#10 魔法の街シルダ(2)

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§55 図書館で本探し

 この国の図書館は出版社と書店を兼ねた感じの存在だ。

 自力で出版も印刷もして、他の出版社(≒図書館)が出版した本も含めて展示して、閲覧もさせるし販売もする。

 カウフォードの学園図書館は入場無料だったがここは有料。

 まあ正銅貨一枚(100円)だから高くはないけれど。


 早速四人で中に入ってみる。

 中はカウフォードの学園図書館と比べるとかなり雑多という感じ。

 漫画や小説等の月刊誌まである。


「私はこの辺を漁るのだ」

 漫画方面へとアン先輩は消えて行った。

 ちなみにアン先輩は漫画好き。

 それも男性と男性が愛し合うタイプの話が大好きだ。

 特におっさん対おっさんが好みだと前に聞いた。


 この世界には性に対する禁忌があまり無い。

 せいぜい近親相姦を三代続けてとかいうのはやめましょう程度だ。

 あと性行為は初潮を過ぎてからというのもあったかな。

 その代わり性犯罪には無茶苦茶厳しい。

 何せ魔法で犯行状況を確認出来るので言い逃れが効かない。

 結果的には治安がいい。

 でも時々、この国は本当にこれでいいのかわからなくなる。


 あ、大分思考がズレてしまった。

 今は持ち帰る資料の本選びだった。

 面倒なので早速例のメモを取り出す。


『分類五三一、図解魔法技術逆引集Ⅰ~Ⅲ』。

 場所と本の名前が端的に書いてあった。

 ストレートかつドンピシャだな。

 分類番号を頼りに本棚を探す。


 本棚を見てすぐわかった。

 何せ同じ本がずらりと一列ずつ並んでいる。

 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲそれぞれで本棚一列ずつ。

 これは売れ線という奴だな。


 念の為見本と書かれている一冊を手に取ってみてみる。

 最初の方で、明かりを灯すなんてのはどうだ。

 『明かりを灯す』を索引で調べると、照明魔法のページを参照となっていた。

 そんな訳で照明魔法のページへ。

 うむ、なかなか詳しくてわかりやすいぞ。

 見ると必要な魔力から助けとなる魔道具、魔方陣等がきっちり図解で載っている。


 正直ベストセラーでかつお勧めというところが気にくわない。

 でも確かに目的通りの本だな。

 念の為同じ分野の別の本を手に取ってみて確認。

 うん、やはりベストセラーだけの事がある。

 何冊か類書を見たけれど一番わかりやすい。

 そんな訳でⅠからⅢまでの三冊を取ってカゴへ。


 他に必要な本はないかな。

 メモにはないけれど何か気になるようなものは。

 そんな事をやっているとアルと出会った。


「何か面白そうな本を見つけたか?」

「どれも興味深いけれど、中級学校生には高いな」


 その台詞でふと気づく。

 そう言えば俺、何も考えずに三冊本を入れたけれどこれいくらなんだろう。

 値段は本の裏に書かれている。

 さっと見て見ると、どれも一冊正銀貨二枚(2万円)

 三冊で六万円だ。

 気づかなかったけれどこんなに高かったのか。


「いや、値段に気づかなかったな」

「まあホクトは稼いでいるからそれくらいは大丈夫だろ」


 まあそうだけれどさ。


「でもこの旅行の費用は会費で出すんだから、遠慮せず買った方がいいと思うぞ。女子も服を揃えていたしさ」

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