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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#4 食が豊かになるかなあ

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§21 明日はハイキング予定です

 三日後の放課後。

 ちなみにここは週に当たる一区切りが六日周期の『周』。

 周一、周二と周五まで続き今日は周五。

 明日は周に一日の周空という休日だ。


 さて、俺達の放課後の居場所となってしまった摂理学実験室でヘラが発表する。


「あのヘアブラシ、来周の周五には百本限定で販売すると決まったそうです。こちらの取り分は制作費等諸費用を除いた利益の四割。権利が消える三年後までこの四割という取り分は変わらないそうです。また百本販売した後は反響を元にどれ位生産するかを決めるとのことでした」


「値段はどれ位で売るのかな」

銀半貨(5千円)で売るっていっていましたわ」


 日本円で五千円位か。

 結構高いなと俺は思う。


「妥当じゃないかな、もしくは安いかな」

 ラインマインはそう言うけれど。


「量販を目指して、あえて少し安めにつけたと父は書いていました」

 安めだったのか。

 俺の感覚とは違うようだ。


 まあその話はそれくらいにして俺達は他の作業を開始する。

 取り敢えずはあの落ちてきた機械の判別とか選別。

 すぐにわかる物もあるし、全くわからない物もある。


 なお判別作業をしているのは俺だけでは無い。

 メルも俺とは違う他世界の物がある程度わかるらしい。

 更にメルは魔法で内部構造も見る事が出来る。


 そんな訳で俺とメルを主力に色々な機械を分けているのがここ三日の状況だ。

 他の人が暇を持て余しているかというとそうでもない。

 アルは持ち前の好奇心で何でも興味深げに観察したりしている。

 ヘラはヘラで金目の物を見逃さない。

 ラインマインは見た目重視で色々楽しんでいる感じ。


 そんな訳で俺達は結局、ここ技術研究会に居着いてしまった。

 まあ電池の件もあって先生方もそういう目で見ているようだし。

 最初ここに来た時はとんでもない状態だったけれど。


「明日は休みだけれど皆どうする?」

 不意にラインマインがそう尋ねてくる。

 そう、明日は休み。

 学校の授業も無い。

 そう言えば明日の食事を買っていなかったな。

 風呂から出たら買い出しに行こう。


「私は特に何も無いですね」

「僕もだな」

「俺も」

 メルも頷いている。


「実は実家からパストラミとか食糧を色々送ってきたんだけれどね。折角だから皆でハイキングでもして一緒に食べようかなと思って。どう?」


 そんな物こっち来てから食べていないなあ。。

「いいな、それ」

「ラインマインのところのチーズとかパストラミは美味しいぞ。ステルダでもブランド扱いだからな」

 アルが説明してくれる。


「私もいいか」

 アン先輩が乗ってきた。


「勿論です。ならここの全員でいい?」

 俺を含めて全員が頷いている。


「なら決定ね。明日の三の鐘(AM7:30)、校門前に集合。背負いバックと汗拭きだけでいいよ。食べ物とかは分けて持ちましょ」


 そんな事で急遽ハイキングが決定した。

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