表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

+4話「レビン・ハチコの憂鬱」

………………


先日、レビンが失踪したと勘違いした、九乃助、篤元はもう信じられないくらい慌てた。

しかし、当のレビンは、純太、キエラと共に映画を見に行っていた。

よって、携帯は繋がらない。

みんなも、上映マナーは守ろう!


………………


『前略、おふくろ殿。

私、焼野原九乃助は、19歳に満たない少女を悲しませました。

そのせいで、彼女は失踪し、私はとても罪悪感に追われています。

携帯電話すら、かからないのです。

もう彼女は、どこへ行ったのでしょうか。

だから、私は彼女を探しに親友の篤元君と共に、彼のインプレッサで思い当たる場所すべて行きました。

ですが、彼女は何所にも行きません。

それでも、私は諦めずに探し続けました。

すると、不思議な現象が起きました。

数時間前まで、私は関東のS県に居たのに、気づけばどうでしょう。

なんと、北海道の大地に私は、今立っています。

『水曜どうでしょう?』で見た雪景色が広がっています。

彼女を探しに行ったはずが、気づけば、北海道です。

これは、本当にどうでしょう?

隣に居る篤元君が…。

「話が違うぞ!!なんで、北海道やねん!!!っていうか、運転代われ!!!」

と、雪が降ってるせいか、ハシャイでいます。

しかし、私は雪が降るだけで、はしゃぐほど子供ではありません。

彼女が見つからないのです。

どうすれば良いのでしょうか。

とりあえず、カニ食べてS県に帰ろうと思います。

カニの代金は、篤元君持ちで。

PS、ミスター(鈴井さん)は、今なにしてるだろう』


という、手紙を九乃助は北海道で書いた。

気づいたら、北海道が目の前だった…と、丸1日運転させられた篤元豪は語る。

ちなみに、二人は防寒具がないので死にそうだ。


………………


その頃、北海道の雪景色とは違って、雪の降らないS県。

九乃助が北海道に迷う原因を作ったアパートのレビンの部屋に、数名の人が見えた。

キエラ、純太、桐谷、武田、レビンの5人がコタツを囲んでいる。

もちろん、この5人が集まったのは、先日から九乃助の暴走問題だ。

さっきから、みかんを食べつつ、論議を交わしている。

「さすがに、あれはヒドイ!!」

と、みかんを口に入れながら、コタツをキエラは叩く。

その発言に、武田は頷く。

「女の子、泣かす奴は人類の敵だね。あーいう奴は、生きていちゃいけんだ」

武田は、そう言う。

「僕も、同感だね。前から、九乃助さんは、僕にパチンコで無駄遣いすな!と煩かったからね」

と、純太が言う。

「いや、それは貴様が悪い」

武田が、純太にツッコんだ。

桐谷は、なにを話していいか解らないので、レビンの部屋にあった漫画を読みふけってる。

問題の発起人のレビンは、下を向いている。

なんというか、彼女以外の3人は勝手に盛り上がってしまっている。

レビン本人は、九乃助が自分に対して嫌いだー!!と叫んだことで傷ついてはいたが、それ以上に、元はといえば自分が悪く、それで九乃助が悪い者みたいになってしまい、嫌いだと言われても仕方がないという気持ちがあった。

今まで、どんな時があっても、自分を助けてくれた九乃助を簡単には嫌いになれなかった。

また、助けてくれたからと理由だけじゃなく、嫌いだと言われても、彼女は九乃助のことが好きだった。

だから、彼女はどうしても九乃助に逢いたがっている。

しかし、その気持ちを、他の3人は気づくわけがなかった。


………………


続く…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ