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告白?!

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そこへ春壱がやってくる。

「やっぱりここにいた。話がある。ちょっと来てくれ。」

話…………!?私は慎ちゃんに親指を立てて見せて、春壱と美術室を出て行く。慎ちゃんも、パレットの親指の指先を立て私の方に向けてくれた。


誰もいない静かな美術室前廊下に、二人きり。

「話って何?」

何なんだろう……いつもの春壱とは様子が違う。

「あの、その……」

「な、何?」

これってもしかして……まさか…………!

「ごめん。」

「……………………。え?何が?」

思わず、どえらい間が開いてしまった。


「お前の母親、去年亡くなったって知らなくて……相談すればいいとか、迎えに来てもらえとか、 無神経な事言ってた。ごめん……。」

「なんだぁ~。そんな事かぁ……。」

そっか……春壱は知らなかったんだ。

「そんな事?そんな事じゃないだろ?大事な事だろ?」

春壱は少し腹を立てた。

「別に気にしてないよ。全然無神経じゃないし。知らなくて当然だよ。大々的に発表した訳じゃないんだから。」

「それは……そうだけど……」


何だかいつもより気にしてる。何か話題そらさなきゃ。何か……何か……

「全然気にしてないから、春壱も忘れて。それよりさ、赤点で補習と追試がある事は部長に黙ってて!お願い!」

「はぁ?お前、あれだけ言って勉強しなかったのか?」

やっぱり……予想通り、春壱は怒る。

「したよ!したけど取ったもんはしょうがないじゃん!」

「何教科?」

私はそっと、指を一瞬2本立てて、その手を後ろに隠す。

「何の2教科?」

「科学と数学……。」

「理系苦手か……。わかった。いずれバレるから秘密にはしない。こんな所でサボって落書きしてないで部長にちゃんと話してこいよ。」

ちぇっ!秘密にしないのかよ……。


「わかったよ……。部長の愛の鞭を受けるよ……。ランニング何周させられるんだろう……」

「何周でも走って反省しろ。」

そう言って春壱は帰って行く。私はその後ろ姿に叫んだ。

「春壱の鬼!悪魔!」

「あーはいはい。鬼です。悪魔で~す!」

春壱は歩きながら振り返り、叫び返して去って行った。


私はガッカリして、美術室に戻ると、慎ちゃんがこう言った。

「そうゆう感じなんだ……。青春だね……。」

「どこが青春じゃい!青春ってのはこうゆうの!」

私は一生懸命剣道の試合の絵を見せた。


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