進路希望表
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あいつが教室を出た後、学級委員長に話しかけられた。
「今日の日直休みだから、出席番号次の須藤君が今日日直なんだけど、先生の所から日誌もらって来てくれない?」
「わかった。」
俺はすぐに職員室へ向かった。
「失礼します。」
職員室の中に入ると、あいつは先生と話をしていた。一瞬、あいつがこっちを向いたような気がして、思わず足を止め棚の横に隠れた。
「第一志望、世界征服って何だ?相田、ふざけて書いていいと思ってるのか?」
と言う、先生の声が聞こえた。
「いえ、ふざけてるつもりじゃなくて……」
あいつは全然弁明になってない弁明でテンパっていた。
「いいか、進路が決まっていなくても、今後は真面目に書くように。」
「…………先生。」
「何だ?」
話を聞いていると、突然大きな声であいつはブチ切れた。
「先生!私は大真面目です!世界を征服したいんです!支配したいんです!」
先生は一瞬引いて、何とかあいつをなだめよう試みた。
「わかった!わかった!わかったから、それはそっちで勝手にやってくれ。進路希望票には書くな!わかったか?」
先生にそう言われ、あいつはがっかりしてショボくれた。
「……はい……わかりました。」
「わかったなら、もういいから教室戻りなさい。」
あいつは下を向きながら、職員室を出て行った。俺が棚の横にいる事にも気づかず。
「先生、今日の日直が休みで、出席番後次が俺なので日誌ください。」
「ああ、須藤。これ、頼むな。」
先生はあいつの進路希望票を机に置いて、俺に日誌を渡した。机に置かれた進路希望票が、ふと目に入ってしまった。マジだ…………マジで世界征服と書いてある……。
「マジかよ……。」
あまりに信じられず、本心が口からこぼれた。
「あ、こらこら見るな。相田のやつ、普段は真面目なんだけどなぁ……たまにやらかすんだよ」
たまにやらかす…………?これはなかなかやらかしてますよ先生。




