表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の魔術師~Fall MOON and Golden FLAME~  作者: 壱ノ瀬和実
先導者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/125

SSパッケージ 3

 倉田正己と大嶋愛生は順調に目的を達していた。


「よし、中学校も終わり。何にも起きないもんなんだな。田舎の学校の警備しょぼすぎ」


 倉田はエレキギター用のギグケースを肩に掛けながら、白い息を大きく吐いた。制服姿になる必要もなく、年末間近の祝日、既に陽の落ちた田舎に学生は皆無と言ってよく、全ては杞憂に終わった。


 あと一ヶ所。そこさえ順当に終えることが出来たなら、任された大役の一つは果たされるのだ。


「急ぐぞ大嶋。ちんたらしてたら、リーダーに後ろから叱られる」


「はい。急ぎましょう」


 消えそうな声を大嶋が発した――その時だった。


「やっと追い付きましたよ。『SSパッケージ』の皆さん」


 中学校の校門を堂々と出て、田畑の広がる田舎道を歩き始めた、その瞬間だった。


 待ち構えていたかのように、一人の少女が立っていた。倉田や大嶋よりも歳は下だろう。背丈もさほど高くなく、倉田とそう変わらないくらいか。


 二人は、この少女に見覚えがあった。


「おや、付いて来たんすか。わざわざ北陸分所から? それはご苦労様なことで。会うのは久しぶりっすね。その短い髪は、出海(いずみ)……夕夏(ゆうか)さんでしたっけ。随分髪を乱してるっすね」


 倉田は額の汗を拭えないまま、しかし軽い口調で話しかけるが、対する少女――出海の表情は、空の色と同様に暗い。


「もしかして、お目当てはこの肩に掛かってるものっすか?」


 出海は頷くことさえしなかった。


 倉田は後ろを気にしながら、額の汗をようやく拭う。


「おっと。あんたにはバレているようだ。さてと、これからどうしようか」


 倉田のこの一言に集約されるように、これは『SSパッケージ』にとっては想定外のことだった。


 この瞬間、事態は確かに動いていたのだ。互いに、予期していなかった形で――。


ようやくの邂逅!次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ