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飛び出し注意からわらわらゾンビまで

さぁ、いざ行かん。

先の足場を確かめて飛び出す。

一瞬の浮遊感、もうすぐ暗闇に染まるだろう空の端で太陽が往生際悪く地平線に掴まっているのがよく見える。まだその辺が見える程には明るさがある。それを確認した途端に始まる重力に沿った自由落下。地面が迫ってくる。

と、見ると屋根の下にでもいたのか、手前からゾンビが走ってきた。ここままじゃ激突。運が悪ければその衝突や揉み合ってる間に噛まれるだろう。

急遽受け身の構えから腰をひねり迎撃体勢。そしてタイミングを合わせそいつの頭を蹴る。そして前屈みになったその頭に着地。全体重と落下の衝撃をそいつの頭にかける、足の限界と同時に離れ、受け身をとるように前転。二回転ほどして距離を取りすぐ立ち上がる。見るとゾンビも立ち上がろうとしている。

わーお、ノーダメージかよ。まぁ、予想はしてたけどね。

首とか折りにくいから勘弁してほ……背後から足音。咄嗟の判断で左へ横っ飛び。横転しながら見ると後ろからゾンビが迫ってきていた。今は僕を見失ったのかキョロキョロしている。今倒すべきか、と思うも一体目がこちらにまた走り出した。ちっ。こっちを先に倒すか。

一番最初の敵と同じ要領で行こう。走ってくる身をサイドステップでかわし、足を蹴り上げる。転んだそれの頭を両足ではさむ。右足を少し上げかかとで固定して体の反動を使って一気に曲げる。折れる音。すぐに動かなくなった。

もう一体がこちらに気づいたようで走り寄ってくる。

身構えてそれを受け止める姿勢を取る。

そしてぶつかった瞬間に後ろへ倒れ込みつつ相手を蹴り上げ投げ飛ばす。柔道の巴投げと呼ばれる技だ。

そして後転してすぐ起き上がり投げ飛ばされたゾンビの首へサッカーボールキック。首は折れていないようだ。人間の首は素手で折るには固い。やはり固定して折るしかないのか。

さっきのと同じ要領で倒した。

動かなくなった二体のゾンビの前で立ち尽くす。


二、三分ほど激しく動いただけなのに激しく疲れました。油断できない命懸けの勝負なんですよね。実際。そう考えると慣れないものです。軽く見えるかもしれませんが実際内心では焦りまくりです。想像を超えた動きをするかもしれない、他にもどこかから知らぬ間に出てきて気がついたら噛まれているかもしれない。わぁ、外ってつらい。帰りたい。まだ帰りませんが。

ちなみに服装は黒いジャージ上下。外に出る前に楠本先生がくれました。患衣じゃ動きにくいでしょう、と。ありがたいことでとても動きやすいです。ですがとても暑い。サイズ小さいのですかね。良く言うと体にフィットしています。悪く言うとピッチピチ。ゆるい全身タイツみたいな。あっつい。

ちなみに左手は包帯ぐるぐるミイラ形態。どこぞの猿に願った女の子を思い出しますね。かんば……おっと。

ミイラ形態の一番先にあの病室で見たメリケンサックを仕込んで近接武器にしてあります。ですがおそらくこれをぶん回すと包帯の先からメリケンサックが飛んでいって一回きりの中距離武器になりそうです。まぁ、切羽詰まった状況になったら使うかもです。切羽詰まった状況になったら忘れてそうですが。


ふむ。煙が見えますね。あれが墜落現場でしょうか。煙の位置的に少し離れたところにあるようです。まぁ完全に日が暮れる前にはこっちに戻れそうな距離ですね。そうと決まればとっとと行きましょう。行きま……行きたいところですが目の前の道路沿いにざっと5体ほどは「やつら」がいます。さいわい気付かれてないようですがいつこっちを見るとも分かりません。こそこそと影に隠れながら移動しましょう。あ、手前の一体がこっちを見ました。にらみ合うこと数十秒。あれ、珍しいことにこちらに来ませんね。もしかして普通の人でしょうか?鼻から下の口や顎が欠如してますがもしかしたら普通の人かもしれません。手を振ってみましょう。と、手を上げた瞬間こちらに走ってきました。あぁ、マネキンかなにかかと思ったのでしょうか。

あいつ口無いのにどうやって人を襲う気なのでしょうか。存在意義の分からないゾンビですね。と、もう目の前まで来ています。攻撃方法を見てみたいところですが下手して死ぬのはノーセンキューなので避けましょう。よいしょ。ふむ、どうやら急に横っ飛びや屈んで視界から消えると見失うようですね。背後に回り込み右腕を絡めるように首にかけ手のひらで頭を掴む。そしてそのまま背負うように右肘を上に振り上げる。

手を離すとその場でゾンビは崩れ落ちた。

腕一本でも首は折れるんですねー。イメージトレーニングをした甲斐がありました。


さて気配を殺して視界に入らずに進んで行きましょう。っても建物内からこちらに気づかれた、とかマンホールから出てきた、とかありそうで。

まぁ、そうなったらそうなったで倒すか逃げるかしましょう。まだ病院は近いことですしおすし。

道路ということもあり車がいい感じに隠してくれますがゾンビさんも隠れてる場合があります。ほら、こんな感じで目があって。はい、走ってきますよね。ゾンビ多くないですか?

いっそ走り抜けてしまいましょうか。そうしましょうか。

そうと決まれば腰を降ろし両手を地につけ、クラウチングスタートの構え。腰を上げ、ダッシュ開始。正面から来るゾンビを軽く右へかわしそのまま走る。正面のこちらに気付いてないゾンビには飛び蹴り。気付いたゾンビは手早くかわし、未だ上がる煙の元へと走る。走る。走り疲れました。三日も寝続けてりゃ体力激落ちくんですよ。振り向くとわらわらとゾンビ。わぁ、着いてきてるー。かわいいー。だいたい十五体ほどでしょうか。全力でダッシュ!疲れたなんて言ってる場合じゃねぇ!走れ!死ぬぞ!数の暴力には勝てねぇ!

戦闘シーンはけっこう文字数使うからおいしい

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