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第1話「ねむれない夜のひかるボタン」

フクロモモンガのあずきちゃんとだいふくくんのお話です。

その夜、あずきちゃんはなかなか眠れませんでした。

お気に入りのポーチの中でくるんと丸くなっても、なんだか目がぱっちり。

窓の外では、お月さまが静かにおうちを照らしています。

「あれれ、どうして眠れないのかなぁ」

あずきちゃんは小さくあくびをしました。

となりでは、だいふくくんがすやすや夢の中です。

「だいふくくん、起きて」

「あれぇ……朝?」

だいふくくんは目をこすりながら顔を出しました。

「まだ夜だよ。でもね、なんだか眠れないの」

するとそのとき。

ぴかっ。

ふたりの目の前で、小さな光がきらりと光りました。

「あっ!」

「あずきちゃん、今の見た?」

光はベッドの下から漏れているようです。

ふたりは顔を見合わせました。

「見に行ってみる?」

「うん!」

そっと床へ降りると、月あかりがふたりの影を長く伸ばしました。

ベッドの下は、まるで秘密のトンネルみたい。

ほこりの山をよいしょと越えて進むと――

そこに、ころんと丸いボタンが落ちていました。

それは星のようにやさしく光っています。

「きれい……」

あずきちゃんがそっと近づくと、ボタンはもう一度だけ、ぴかりと光りました。

すると床の向こうに、小さな光の道が現れました。

「だいふくくん!」

「これ、どこまで続いているんだろう?」

ふたりの胸はどきどき。

でも、不思議と怖くはありません。

なんだか楽しそうな予感がしたのです。

「あしたじゃなくて、今行こう!」

「あずきちゃんについていく!」

ふたりは光の道を追いかけて、そっと歩き始めました。

こうして、あずきちゃんとだいふくくんの小さな夜の冒険が始まったのでした。

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