12月8日 スマホ
結局、俺のもとにスマホはない。そのため、今日もどこかに落ちていないか探すハメになった。スマホ以外だったら、すぐに諦めたけ。ゲームのデータも入っているし簡単に諦めることはできなかった。
ー12月7日ー
俺 「もういいよ、早く授業いけよ」
篠木「聞いたからにはすぐ行けないよ」
めんどくさいなぁ、、、、、、、、。
俺 「なんだよ、それ。ないんだからいいよ」
篠木「白州くん、困るでしょ」
俺 「困るけどいいんだよ」
正直、ここで一緒にいられる方が困る。昔から、一人でいることの方が俺は落ち着くんだ。
篠木「だって、白州くんいつも忘れ物してるじゃない」
俺 「しょうがねぇだろ?そういう性格なんだから」
篠木「それじゃあ、困るよ」
俺 「は?」
コイツ、"BIG3"だからってなんでも言っていいと思ってるだろ、絶対に。
篠木「忘れ物するのはいいけど、何回もするのは良くないよ。白州くんの中で本気で変える気がないからじゃない?」
俺 「、、、、、、、、、」
言い返す言葉が見つからなかった。
篠木「いいじゃない、私が探してあげるから」
俺 「うるさいよ」
篠木の言葉は聞かず、歩き出した。正直、この教室にはないのかもしれない。あるとしたら、ここ以外だろうか?
篠木「待ってよ、どこ行くのよ?」
俺 「この教室にはないかもしれないから」
篠木「ちゃんと探したの?」
篠木の話は聞かず、教室のドアを開ける。すると、篠木もゆっくり歩いてくる。
篠木「他にどこで落としたのよ?」
俺 「、、、、、、、、、、、」
正直、廊下に落ちているなんて考えにくい。見つけたなら、誰かがいるだろ?でも、今どきだったら、パクる奴もいるか。まぁ、可能性としてはありえるか。
篠木「ねぇ、聞いてる?」
俺 「なぁ、スマホってパクられる可能性ある?」
篠木「まぁ、あるかもね。売れるかもしれないし」
俺 「まじ?」
慌てて、篠木の方を振り返った。
篠木「そんな驚かなくても」
俺 「それは困るんだよ」
篠木「なんで?」
俺 「ゲームのデータだよ」
篠木「それくらいだったらいいでしょ」
よくない!!俺は、語気を強めた。
篠木「わかったよ、私も探すから怒らないでよ」
さっきの一言で重要性を理解してくれたみたいだ。




