後始末
うぅ、最後です……。(泣)
あの歓迎パーティーが終ってから早くも数日が過ぎました。
「?どうしたんだ、ボーっとして。」
ボケッと書類を見ていた私にエディーが不思議そうに聞いてきました。
「あぁ、いえ。何だか時が過ぎるのは早いなぁと思いまして。」
「そうだなぁ。あのあと後始末に駆け回って忙しかったからなぁ。」
しみじみと疲労の滲んだ顔で思い返すエディーに私も少し苦笑いをしました。
私がぶちキレたあの後、この大陸にある国のトップが集まり大陸会議が開かれました。
議題はお察しの通り私に歯向かったブルーファルケ帝国の王太子と王女をどうするか、ひいてはブルーファルケ帝国をどうするかという内容です。
トップ…まぁ各国の国王や女王などですが…は私の意見を最優先にしてくださり、結論はパーティーで宣言した通りになりました。
ってことで、ブルーファルケ帝国は取り潰し、私にバカなこといった王太子と王女は自害。
「エディー、私、やり過ぎてしまったかしら。」
……理由がどうあれ、私のせいで人が二人も死んでしまったことにかわりはない。
ちらりと書類から目線を写し私を見たエディーはふぅっとひとつ息を吐いた。
「いや、やり過ぎてはいないと思うぞ。サフィーは知らなかったようだがあの二人、自国では本当に好き勝手やっていたらしいからな。諜報部隊の報告によれば、王太子は少し美しい女性を見れば拷問し殺すことに快感を得ていたそうだし、王女なんかもっとひどくて気にくわない侍女を男に襲わせて殺したり、王太子同様に綺麗な顔の男を殺したり、見つかった遺体はバラバラで誰が誰だか分からないほどだったそうだ。」
サァーっと血の気が引いていく思いがした。
「……拷問……殺す?」
あまりの衝撃に言葉を繰り返すことしかできなくなってしまった。
「あぁ。だからサフィーが気にする必要はない。ブルーファルケの民も最近は王族に失望し反乱が起きていたようだし、この機会に国を新しくできることを嬉しく思っているんじゃないか?」
この機会……というのは実はブルーファルケ帝国は取り潰しとなってしまったが原因は民には全く関係のないことであるからして国を新しく建て直すこととなったのだ。
新しい王には民の信頼もあり、何よりまともな常識を持った人であったブルーファルケの宰相がなった。
宰相は国王に大陸の常識を知ってくれとか戦争はやめた方が良いとか進言していたが国王はそれを無視するばかりで最終的には謀反の罪で牢に繋がれていた。
各国の兵が攻め、ブルーファルケ帝国は呆気なく終わった。
「サフィーは悪くない。その証拠にブルーファルケの民は……あ、もうブルーファルケではないけれど…感謝しているじゃないか。」
「はい……。」
そこまで言われてもやっぱりモヤモヤするのはきっと……
『サフィー!!』
『サフィー♪』
きっとこの子たちのせいだ…!!!
うぅ、さっきからこの子たちけっこう真面目な会話してるのにクルクルクルクル、飛んでは私の前で変顔したり笑いそうなんだもん(怒)!!
「もう!!」
『ふへへ!!』
『だってサフィーさっきからこんな顔してるよ~!』
そういった妖精たちは眉間にグッと力を入れて目を手でつり上げて見せた。
「む~!真面目な話してるんだよ~!!」
『そんなのおもしろくないよう、それよりあそぼー?』
『あそぼー?あそぼー?』
わくわくと私を見てくる妖精たち。
「ははは、少し遊んでおいでよ、サフィー。」
「えぇぇ!?エディーまでそんなこと言って!!」
「良いじゃないか、息抜きも必要だぞ?」
「ぅ、エディーがそういうのなら…。」
私としては非常に不服ではあるがやはり久しぶりに妖精たちと庭を駆け回るのはとても魅力的なお誘いであった。
結局その日はエディーが迎えに来るまで妖精たちと庭を駆け回り、レイドから王太子妃が何やってるんだ?とお仕置きに全身くすぐりの刑を受けました。……笑いすぎて腹筋死にました。




