乱入者
本当に申し訳ありません!!
一話抜かして投稿していました…。
ごめんなさい……。
ゥ、ウゲェ。
………もう無理。
このくっさい鼻につく香水の匂い吐きそうだわ。
クルクルとダンスのステップを踏んだりしていると香ってくる悪臭。
現在、私と踊っているのは我が愛しのエディー………ではなく。なんとも濃いバカ王太子であります。
「お、オルデン殿下は香水をお使いなのですね。」
い、いかん。私としたことがどもってしまった……。
正直、あまりの臭さに何を使ったらこんな猛毒のような匂いに口も動かしたくない。
「いや、香水は使っておらんが……そなたには我の芳しい香りが分かるのだな!!はははは!!!!!」
やだ!じゃあもしかしてこれ体臭!?芳しいって何が?そんな綺麗な言葉じゃなくておぞましいって言う方があってるよ!
くすん、もうやだ。
しかも、このバカ頭わいたのかしら。高笑いしはじめてもはやステップも踏んでないじゃない。
バカ王太子とのダンスを我慢すること一曲。やっと終わり最後の礼をとった。
この一曲は人生で一番長く感じたわ。
あぁ、これで一息つけ…
『ドバーーーーーーン!!!!!!』
なぁーーーーーい!!!
何なのよ!一体誰がこんな騒いでるのよ!!
内心、慌てている私は口では『あら、何事かしらね。』なんて言ってるなんという落ち着きようなのでしょう。これでは外からは分からないわよね~。
異様な音をたてて開け放たれた扉からガツガツと更に異様な音をたてて入ってきたのはこれまた濃い女性でした。
「まぁ!わたしの愛しの王子様ぁ!ごきけんよぅ!!」
その女性はフリッフリのピンクのドレスに身を包んでいる……のか?いや、それほどまでにドレスがパツパツとしていて、なんと言うかその……はち切れそう。
デザイン的には我が国の前の前の流行り、といったところか。
大きく開いたデコルテ、大きく広がったフリルの裾。
可憐なデザイン……のはず。
そのちょっと時代遅れの見知らぬ女性はずかずかと王族の席にいるエディーのそばによっていった。
王族席は通常のホールとは高さが上がっており、本来ならばあの場所には開会の挨拶時以外には王族から許された者しか立ち入れない。
『サフィー?あのおデブさんだぁれ?』
無邪気に聞いてくる妖精たち。
ただ女性をおデブさん呼ばわりはいただけない。…例え、それが事実でも。
『私も分からないわ。それと!おデブさん呼ばわりはダメよ?』
魔法を使い妖精たちにしか聞こえないようにしゃべった。優しく注意するのも忘れない。
私はとにかく状況を把握するためエディーのところに行こうと足を踏み出した。
「サファイア嬢。私も共に行こう。」
「え、あ、はい。」
び、ビックリした~。
バカ王太子いたのね。というか、突然話しかけないで欲しい。
こうして私はバカ王太子と共にエディーの元へ参りました。
周りはざわざわとしています。
ご令嬢方の中には
「妃殿下がいるところでなんということを!」とか
「エレデイオール様に近づくなんて!!」とか言う方が多数です。
貴族の当主やその夫人たちは
「妃殿下に挨拶もせずに礼儀のなっていない者め」とか
「あのようなことをして殺されたいのかしら」とか言う方までいます。
まぁ、どちらにしろ嫌悪と怒りに満ちていますね。
普段はとっても優しい方たちなのですが王族関係には厳しいのです。
近づくに連れて女性の姿がはっきりとしてきました。
焦げ茶色の長い髪に黒に近い碧い瞳。こんがりとした肌の色、そして太い眉………あれ、なんかどっかで……。
一人心当たりがありスッとそちらを向きます。
そう、視線の先にいるのはバカ王太子。
焦げ茶色の髪に黒に近い濁った瞳、何より濃いその顔!!
そっくりよ!くりそつよ!
あらやだ、つい、ごめんあそばせ!
先程までエディーの腕にすがりついてドレスの裾をバタバタさせていた女性はこちらに気づいたらしくパッと、というかバッと?振り向きました。
そして……
「兄さん!!!」
そう、声をあげたのです。




