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贈物 ギフト  作者: テンペスティア
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《特別編》~周き~ 世界は生まれ変わる

 あの日、僕が選んだ選択肢ーー。


 「僕の変わりにこの世界を変えられる世界」


 だった。


 その世界は、果てしない宇宙に散らばる(ことわり)を覆し、

 その力に溺れる羅刹と、その力で導く(あまね)きを創った。


 僕が生み出した周きはたった一人。そして、羅刹は、9999人。

 その因果を秘めたものは合わせて一万人になった。


 ーー周きの七日間、1日目。因果律が生まれる。


 

 そして、因果に魂が宿った。彼らは個々の意思を持ち、僕に問う。


 「神様、貴方の望みは何でしょう」


 周の明日を作りたまえ。あの子が人の業を棄て、君達の因果を芽生えさせる為には、

 傷みと、戦いが必要なのだ。

 あの子は、勝てる、逆境に。


 陰りが照りに打って代わるその日を決めたから。


 ーー周きの七日間、2日目。因果魂が生まれる。



 人々は進化を繰り返し、争いを始めた。彼らの因果律の力は、


 他の人々の目からは奇術とも、催眠術とも謳われた。


 彼らの戦いの末、周きはその頂に立ち、僕の居た場所に座した。

 周きは新にこの世界を納める事となった、筈だった。


 周きの七日間、3日目。新たな神が生まれる。



 この時、異変は起こった。神の力を何者かが奪った。


 世界はそいつのなすがままに構築されていった。

 しかし、そいつの望みはたった一つだった。


 (アマネ)と、永遠にーーー。


 周きの七日間、4日目。世界が再構築される。


 

 「お前、何が目的だ!」


 「私は、アマネとずっと一緒に居たいの。私を助けてくれた、

  守ってくれたから、今度は私が守るの」


 「でもね、アマネは別の人と歩む人生を選んだ。それを、それを

  許せないよ!」


 そいつの傲慢はある意味世界を滅ぼした。


 周きはその事実に耐えかね、自らを殺めた。


 僕達の希望は、僕達の絶望に支配され、消えた。


 その散った命は、全ての因果を絶望させた。

 世界の終焉、未来の扉が閉じるーーー。



 「まだだよ」


 

 周きが漆黒に消える時、現れるのは光。

 曇天の空から射し込む希望。


 その手からは新たな世界への橋が渡る。


 周きの七日間、5日目。絶望からの希望。



 「ありがとう、陰りし生命の民よ。私はこの光を待ち望んでいた。さあ、ヒビキ。

  この光に照らされなさい。その心は洗われ、また私達は会えるでしょう」


 周きの七日間、6日目。世界に光が訪れ、平穏と周きを導く戦いが始まる。


 周きの七日間、7日目。僕、天津朱鷺人の役目は終わり、眠りにつくーーー。



 新たな時代を輝かせる周きの意志は、きっと君の心の中にもある。


 またいつか、周きによって世界が導かれるまで・・・・・・。

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