エピソード ネコさんは、世界を救う⁉
我が家は、2年前に弟が道端で拾ってきた子猫が一匹家族と一緒に生活している。
その弟は仕事の関係で転勤となり、『コイツの事よろしく』と言って、家を出て行った。
そして、家族はわたしと両親が家に残った。その当時姉は家を出てOLとして?東京で一人暮らしをしていた。そしてわたしは、地元に就職して家から会社に通う毎日だった。因みに両親は早期退職して二人気ままに生活をしている。
「あぁユウキちょっといい」
日曜日の昼下がり突然母が言ってきた。
「お姉ちゃんこっち帰ってくるんだって!」
「へぇ〜!なんで?」
「なんか疲れたんだって!」
「そうなんだ!いつ帰って来るの」
「来月らしいよ」
「じゃあ部屋片付けしとかなきゃね」
「それと・・・お母さんとお父さんしばらく旅行に出かけるから!」
「えっ?なに!どういう事?しばらくって」
「お姉ちゃんと入れ替わりで出かけてくるから」
「ただいまぁ!」
姉が東京から帰ってきた。
「じゃあ後はよろしくね」
姉を迎えて2日後両親が旅行に出かけた。今日から暫くは姉と二人暮らし。姉と私は普通に?。仲が良く特に気を使う必要がなかった。
「お姉ちゃんこれからどうするの?」
「ユウキ、もう職場決めてるから・・来月から働きに出るから心配しないで!」
「にゃ〜ん」
「えっ?今なんか聞こえなかった?」
「?」
「にゃ〜ん」
「ほら!」
「あぁ!ジョン子がご飯欲しいて鳴いてるんでしょ」
「ちょっと待って!ジョン子って・・・」
「あれ?お姉ちゃん知らなかったけ?ジョン子」
「知らない知らない!ジョン子って」
「ネコのジョン子・・・ケイジが連れて帰ってきたネコだけど」
「うち猫がいるの?」
「そうだけど・・・それがどうしたの?」
「ユウキ!私がネコ嫌いなこと知ってるでしょ!」
「えっ、そうだっけ?お母さんなにも言ってなかったけど・・・大丈夫だよ可愛いから」
「なに言ってんの、わたし猫がこの世の中で一番嫌いなんだから!」
「でもしょうがないじゃ無い。ジョン子ちゃんはうちに来て2年も経っているし、もう家族なんだから」
「ちょっ、しょうがないっ・・・てっ!」
『姉のミズキです。まさか我が家に猫が居ただなんて、もう信じられない。小さい頃からずっと猫が嫌いって言ってたのに、就職して家を出た途端、私の『嫌い』はこの家では通用しなくなっていたんです。その上どちらかと言えば、ユウキもわたしの事より猫の事の方が大事のようです』
「おはよう!お姉ちゃんわたし仕事行くから後よろしくね」
「ok!任しといて!行ってらしゃい」
『姉のミズキです。当たり前の朝の風景を当たり前に対応してしまいました。妹のユウキを見送り、家に入って玄関の戸を閉めた音を聞いた瞬間思い出しました』
「あ〜!ユウキどうすんの」