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第22回 給食の思い出 前編

突如一般ウケを狙い始めたエッセイもどき、第22回です。

給食を一度も経験していない人ってやっぱりいるんですかね。たぶん少数だとは思いますけど、小中高と全部弁当や学食という場合もあるのでしょう。


で、給食といえば一般的には小学校と中学校ですよね。

お昼の時間、好きなメニューが来たら大喜びし、苦手なメニューが来たら必死に堪えて食べ切る。一人で黙々と食べることもあれば、担任の先生が何やら喋り出すこともあるし。

たぶん地域差が大きいと思うのですが、それぞれ何かしら思い出の残る存在だと思います。


で、私は二つの地域で給食を経験しました。

簡単に言うと都会と田舎です。


まず都会の方は小学生時代におりまして、6年間元気よく給食を食べ続けました。残したことは確か一度もなかったと思います(体調不良時を除き)。


当番制で配膳をするというのは大体どの地域も同じだとは思うのですが、都会の方の学校ではひとつ苦難が待ち構えていました。それは1階の給食室から教室まで給食一式を運ぶという作業です。でっかい鍋とか食器が入ったカゴとかを二人一組で持って階段を上がっては教室まで持っていく……という字面にすると簡単なことですが、私には結構きつかった。


なにせ鍋もカゴも持ち手が金属でツルツルしてて、握りづらいし力込めると手が痛いしでしんどい。特に私は握力が弱い方なので手のひらを真っ赤にしながら運びました。


特に高学年になると教室が上の階になるので労働時間延長という悪夢が襲うのです。あれは正直教育上良くないと思いますね。というか落としたらどうするつもりだったんだ。あれ税金も一部使われてますよね? 我々が払った血税が廊下にブチまけられる? 冗談はよせ。


人間には絶対に個人差があるので力が弱い人も強い人もいる中、全員容赦なく運べってのはちょっと違うよなあ。まあ義務教育なんてそんなもんか? 所詮お役所の思考だし。(役所は別に好きでも嫌いでもないです。普通です。)


で、後に中学生になって田舎の学校に転校した時に知ったのですが、そちらでは業務用エレベーターで各階まで一式が運ばれてきており、台車? 動くテーブル? 配膳台? に載せたそれを押して廊下を進むだけでOKだったのです。正直めちゃくちゃビビったし、これまでの小学生時代なんやったんやと文句を言いたくなりました。ガキ舐めてんのか。




いや、マジで義務教育は良い所と悪い所が両面ありますからね。

個人的に覚えてるのは小学6年生の時の担任氏です。まあ基本は良い人でしたよ? そんなに悪いこともないし、児童のウケもそこそこでしたし。


ただ一個頭に来たのは市の行事がなにかでクラス対抗大繩飛びのイベントがあった時。

その時はまあ仕方ないので休み時間の練習強制参加も我慢し、当日もまあなんとか行事を終え、やっと解放された日はようやく読書を楽しめるなあと図書室に籠りました。


で、その日の終礼。

クラスで私ともう一人図書室が休み時間に図書室にいたのですが、担任氏から名指しで怒られたのです。強制的に立たされて、クラス全員の前で説教されました。「みんなで団結して大繩飛びをやって、今日もみんな休み時間にやってたのになぜ来なかったのか」と。


当時の私は教師に逆らわない大人しい子供でしたので反論できずにその場の凌ぎで謝りましたが、大人になってから思い返すとマジでクソですね。


いや、休み時間に何をしようが勝手だし、同調圧力を教師という立場から振り下ろした最低の例っすよ。こっちは金貰って労働してるわけでもないし、大縄跳び参加を強制されている奴隷でもないし。しかもそれを思考力判断力社会経験のなに一つ育っていない小学生に吹っ掛けるとか人間として終わってますよ。あんなのが次世代の人間を育ててると思うだけで吐き気がするわ。どうせそういう奴が夫婦別姓に反対してるんでしょ?




もう一個思ったのは先日地元に帰省して美術館巡りをしていた時。


なにやら学校行事なのか地元の中学生たちが美術館に集っており、私の行く先々で展覧会を見学していました。この中にも将来私みたいに美術文化を好きになる子がいればいいな、と願いながらその子たちと同じ空間で鑑賞していたわけですが。


なにやら全員手元にバインダーとA4用紙を持っていました。

気になったのでそっと中身を覗いてみると、どうやら気になった作品の感想を書けという課題のようでした。


それを見た私はどう思ったか。


「いや、感想を無理やり書かせたら子供たちが義務感を覚えてしまって素直に展覧会を楽しめないでしょ!?」


美術品から五感でなにかを感じ取って、そこに生まれる心の揺らぎ(綺麗だな、美しいな、切ない感じだな、不思議だな、その他エトセトラ)を得ることが心の栄養になると私は思っています。この心の揺らぎって言葉にならないものも多くて、でも何か確かに自分の心が揺れて、何か受け取っているものがあって、何かを心の中に取り込んでいるような気がします。


だから、そう簡単に言葉になるものではないし、それをすぐさま噛み砕いて言語化して文章にしろというのは美術品から感じ取った心の揺らぎを台無しにしかねない行為ともとれます。


(ちなみに私のこの思想は以前投稿した短編『白と雪の境界線』でテーマにしています。興味があったら読んでみてください。美術館から始まるささやかなガールズラブです。)


そんな行為を感受性豊かで敏感な思春期の子供に強いる?

私は怒りを覚えました。今まさに将来の日本文化を育てていく子供たちが美術品から何かを受け取っているはずなのにそれを壊す? あまりにも冒涜的。


そして何より文化教育の目的は、この国の文化が長く続いていくようにその担い手や受け取り手を増やし、文化への興味関心を長く持ってもらうことのはず。

それなのにわざわざ感想を書かせて課題にする? それで本当に子供たちは美術に興味を持ってくれる? また美術館に行きたいと思ってくれる? 嫌になってしまわない?


私はあの市の教育委員会に問いたい。

本当にそれで将来の日本の文化的な繁栄はあるのか?


いやまあ税金を使った教育の一環としてやっている以上、何かしら成果を目に見える形で残さなければいけないことは確かです。けれどそれは本当に子供たちのために、この国のためになっているの? 考え直してほしいところです。




……………………



あれぇ!? 給食の話をするはずが脱線して義務教育批判になってる!?

え、いやちょっと他にも給食の話題残ってるんですけど!!



あ、今都合よく脳内の住人が「本編に間に合わなくても焦らず次の回へ!」と言い出したので大人しく次回に持ち越そうと思います。ではまた。

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