表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼女転生だとぉ!!〜あの日舞い降りたオレの天使へ❤︎返せぬ想いは異世界で  作者: 里井雪
深まる謎

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/144

ミョルニルハンマー(改)

 なんだろな、心の病を持つ人が、無理無理、頑張っちゃう感じ? 脳に負担が行くんだろな?


《悪魔の脳は、特別性じゃないのかい?》


《うむ、特別性じゃから故、神の作った壁を突破しておると考えてほしい》


《なるほど……》


 ということで、さすがに限界、ひとまず、世界の成り立ちの話はこれまで。


「ご配慮ありがとうございます。では、本日最後、魔道具屋さんに寄って帰りましょう」


 オレのちょっとした用もあったのだが、さっきの指輪で閃いたんだよね。日が傾く頃、オレたちはゼッドの店の扉を押した。


「いらっしゃい、お、クリティが玄関から来るなんて、珍しいね」


「アハハ」


「どういう意味です?」


「エリナにも後で教えてあげるから」


「えと、木槌の改造と、それから、魔力付与機を貸してほしいのだけれど」


「おお、例のミョルニルハンマーかい!」


 いやいや、オッサン、厨二病かよ! 大層過ぎるでしょう。


《というか、北欧神話は確実に流れ込んでるな》


《指輪の文字は聖書だったじゃろ? ケルト、ギリシャ神話あたりも、多分、のぉ〜》


《ま、中世らしさの演出?》


《朴念仁のようで、意外に神もやりおるわい》


「小さいが、高品質の闇の魔石、入ってるよ!」


「ありがたい!」


 オレは再び、闇の魔石に魔力を込めて、ゼッドに柄へのセットをお願いした。


「じゃ、それをお願いしてるうちに、機械を借りますね。ああ、エリナ、さっきの指輪、貸してくれる?」


「え、ええ」


 魔力付与機、直径二十センチほどのガラスの円盤と、同じ大きさのシャーレを、四本の支柱で繋いだケーキスタンドのようなもの、といえばいいだろうか?


 アクセサリーなど小さいアイテムに魔力を注ぎ、魔道具に改造するための道具だ。シャーレのところにアクセサリーを置いて、上のガラス円盤に術者が手を置き、魔力を照射する。


 まず、オレは、白銀の指輪の内側にテーベ文字を書いた。簡単な機能の魔道具なら、魔法陣を描く必要はなく、文字を刻むだけで十分だ。


 さらに、直接書いた方が、照射した魔力を吸収、定着しやすくなる、という利点もある。ああ、コレも、もちろん、ディアの知識ね。


《 <(`^´)> 妾は、悪魔の王とも呼ばれる存在なのじゃから、当然じゃ》


 シャーレに指輪を置いて魔力を込めていく、ヨシ! できた。


「はい」


「アレ? 特に何も変わってないようにも思うのだけど」


「私と姫がしているピアスの代替品というか、劣化版なのだけど、エリナの身を守るのに役立つかなと思って、要はお守り」


 姫のピアスは彼女に危険が迫ると自動反撃、オレが近くにいなければならない、という制約はあるものの、自動的に重力魔法が発動して敵を攻撃してくれる。


 だが、自動というのはさすがに神器クラスでないと無理らしい。この指輪はネットワーク機器でいうところのリピーターだ。


 エリナがオレの見える場所にいれば、遠くからでも魔法を中継してくれる。あたかもエリナがオレの魔法を使ったかのように。


 例えばエリナが魔法攻撃を受けた場合、オレのブラックホールが彼女の近くに生まれ攻撃魔法を吸収・無効化してくれる、というような使い方を想定している。


「ありがとう!! クリティは私の護衛もしてくれるってことよね。なんだか嬉しいわ」


 いきなり、抱きつかれた。なぜか、こういう場合、加速装置は働かないし妙に体がグニャる。アレ、この現象、姫だけだと思っていたが、違うのか? ああ、オレが心を許した人、全てなのかもしれない?


「なに、クリティ、赤くなっちゃって、浮気は許しませんよ」


 姫のツッコミをスルーしたオレ。


「あ、ゼッド、木槌できた?」


「ほい! ミョルニルハンマー(改)」


「庭で試してもいいかしら?」


「いいけど、庭をぶっ壊さないでくれよ。ああ、それで、お帰りも、どうぞ」


「お代は?」


「いや、いいけど、まぁ、じゃぁ、銀貨一枚で」


 あの魔石、直径八ミリほどしかないが、上下対称の球体、三角形を二十四ずつローズカットしたものでかなり上質だ。銀貨一枚じゃぁ、安過ぎな気もするが、ま、ゼッドがいいと言うのなら。


「その威力、私も見ていいですか?」


「もちろん」


 オレは庭に出て、石を拾い軽く木槌で撫でた。


ガシ!


 それだけで、十センチほどの花崗岩は木っ端微塵に砕けてしまった。


「えええええ!!!」


 初めて見るのはエリナだけかな? 姫もゼッドも、なるほど、くらいの表情だ。


 いやね、これから、姫のお供で冒険者とかやる可能性大じゃない? いきなり、超絶魔法連発とか、ちょっとさぁ〜 って思ったわけ。


 強い武器があるから強いんだ、くらいに思ってもらった方が、何かとね、世間体的にいいんじゃないか、って考えたわけ。オレ、結構、大人になったじゃん?


「で、ここまで見せたし、ワープできることも教えるね」


「いいんじゃない?」


「姫の了解も出ましたので、エリナ、私の背中におぶさるように掴まって下さい。絶対、手を離してはいけませんよ」


「はい?」


《お、エリナ、結構、胸あるね?》


《やっぱり、元男、かのぉ〜 主様は》


 オレはゆっくりと、魔道具屋の庭から空に上昇した。


「す、すごい! えええ、楽しいいい!!」


「あああ、魔法で支えてはいますが、あまり動くと落ちますよ!!」


 オレは、速攻、学園の裏庭、例の温室近くにワープし静かに下降した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ