前夜際
いつも通りの朝、ではない。
「先にお風呂に入ってください」
「朝風呂のつもり」
「シーツも変えましょう」
「…任せる」
ばれた、別に恥ずかしいことじゃない、だがその必要性に認める。
ここの貴族は朝晩二回風呂の決まり、朝の時間節約したいから夜一回にします、別に汚れていない、夜は運動しない限り汗がほとんどん出ない。
ここのお風呂も私が設計した、浴室と洗面所は繋がってる、洗面所を通って下準備、必ず経る道。
お家だから油断したかも、レティと二人暮らしに慣れたせいもある、中に別人あるかもしれないと気づかなかった。
扉を開け同時に全裸の人を見てすぐ閉める、誰かを確認前に無意識に行動する、が。
「すみません、今出ます」
向こうが開けた、裸のまま、隣を通って出ようとする、腕を掴んで止める。
「そんな姿出るな、片付けてから出てきて」
「すみません、醜いものを見せまして」
「謝罪する暇あるならさっさと入れ」
あほらしい、謝るばかり、気遣いすぎると逆に迷惑になるも知らない。
くそ、落ち付け、ただ近くて裸を見るくらいで反応するな、そんな欲、抑えろ。
綺麗な肌、ラインが…くそ、思い出すな、あんなもので、あんなことで
「どうした?」
「……」
「何その驚き顔」
「いいえ、大丈夫」
この時リーズは出て深く頭を下げる、その場を後にする、顔に隠しきれない赤み。
「まさかリーズを襲った」
「まさかな」
「やっぱりリーズとレティみたいに都合のいい女は好み?」
「別に、改めて認識していた、これは同居?」
「ふうぅうう、いいじゃない、お風呂は一つだし、さー、一緒に入りましょう」
そんな彼女に付きあえない、一人入って鍵をかける。
「さー、今二人しかいない、ダックならなん…なんでもいい」
リーズは学校、レティは買い出し、二人になったとたん、朝の続きを攻めてくる。
「暇だな」
「ん?あたしを見ろ、あたしがいます」
「は~~、暇だな」
溜息して言葉を繰り返す、彼女は何も言わず抱き付いてくる。
「暑い」
「ダックが悪い」
「ねえ、故郷に帰りたい?」
「一緒になら、ダックは帰りたい?」
「ああ、戻りたい、だがそれはラインハルト辺境じゃない」
「むつかしいこと分かない、ダックはいつも大人ぶって感傷に沈む」
「実際大人だろ」
「昔を思うとダックは何も変わってない、どうでもいいと思うものに無関心のまま、誰でも歪まない、頑固」
「ただ変えたくない、いいえ、許さない、何もかも捨てる私が堪えない」
「教えて、どうすればいい、ダックが自分を許すなら」
頬に暖かい手がそっと触られる、私が逃げてるみたい、彼女の目から、みんなの期待から、そして何もできない現実から。
綺麗だな、深紅の瞳、そして何度も求められている目から逃げてきた。
「お前らは何もできない、むしろ私自身の問題」
「だったら一緒に落ちましょう、堕落も構わない、快楽を求めるは当たり前のこと」
「やめろ」
どんどん近づく彼女の顔、冷たく拒否する。
「やっぱりあたしじゃだめ、魅力ないから、それともあの日無理やり傷つけたこと。もう、あたし何をしても無意味かな?」
「それはない、やめろ、こんな話、現状維持でいい」
「ダメって分かるでしょう、ダックと違ってみんなは変わる、あたしみたいに抑えられないことになって、また傷させることがいや」
「諦めろ」
「できないからこんなったよ、デートしても感心されたことはない、あたし一人楽しんでも意味ない」
「もういいだ、お前たちの意志に干渉するつもりはない、だから私のことも邪魔しないで」
彼女を振って研究部屋へ戻る、あの戦いの中に壊れたブレスを見てそう思う、付けなきゃあの場死んだかもしれない、本当に修復の必要性あるか。
結局市場に素材ないからこのまま放置、レティはギルドに依頼を出したがダンジョン内モンスターの激減によっていつ用意できるかも分からない、待つしかない。
この数日は引きこもんで時間を消費し続け、本を読んむか、鍛錬するか、意外とリンはそれぎり、楽天になったが虚しさもある。
「君たちはうまく出来ていないね」
「余計な事」
婆の感が鋭い、ドロシーはリンの体を調べに来たと言ってどうでもいいもの突っ込んむ。
「雑魚なら聞きたくない、だがお前のことだ、非常に興味ある」
「彼女について何が知った」
「人とほぼ変わらない、子作りできるよ、だが細いからよく食べて肉増やすから。魔力強い子供出来ても貧弱は危ない」
「そんなこと調べに来た訳じゃないよね」
「もちろん、首輪をしっかり付けさせているかを確認する」
「どういう意味」
「減るものではない、体を売って女心を掴める、君にとって簡単のことでしょう。今はその無関心の態度が崩壊を招く、いや、もはや一度崩れた」
ふふ、それはいいじゃない。
「はあ~~~、やめた、気を使って損した」
「それじゃあ、報告を」
「文献と合わせて調べた結果、洗礼式を行わない子供の末路は二つ、血爆裂か、開花か。前者は死ぬ、後者は魔力の適応性が遥か高まる、時間が延びる程、力が増す」
「だから魔王軍がその力に恐れているか」
「君は知らない?」
「ええ、ただ彼女の可能性に感じるまで」
「あれは諸刃の剣、誰でも言い切れない、むしろ死ぬほうが多い。君は彼女をかつての魔王のように育てた、違わない?」
「どうかな」
僅かの期待を注ぐ、それだけ、出来なくとも失望しない程度。
「君のことだ、他のメンバーも調べた、リーズと二子は何者?」
「知らない」
「知ってることを言え」
「リーズは友人の妹、二子は孤児院から引き取った、昔のことは知らない、知るため問おうともしない」
「嘘じゃなさそう、本当に困るね、まさかレティシアのことも知らない」
「事情は知らない、ある程度の重要性は他人の顔を見て分かる」
「叡智と思うが、無知。もう我慢できない、ここ数日なにも準備、いいえ、考えもしておらん、今回のスキャンダル、パーティに出て」
レティからの情報、学園祭は前夜祭と後夜祭二つ分かれている、前夜のパーティは貴族権力者たちが集まる宴会、後夜祭は立場関係なく誰でも参加できる祭り。
パーティに出て見せつける、私が魔人との関係をみんなに見せるため。
「後リンに伝える」
「いいえ、彼女の意志関係なく、必ず連れて来い」
「むりやりはしない」
「ああそう、勝手にしろ、君が無能だと確認した」
皮肉の言い方。
「王様気取りで行方を決めても、今まで成し遂げるのはレティシア、彼女がいないと君は何もできない。人を見る目、細かい計画、現場の指揮、ランドゼに聞いた時嘘、ありえないかと」
「それは事実、レティのおかげで得るものは多い、得たもの全部返すと言われても既に彼女のものにした。私は空っぽの殻、実権を握てるのはレティ」
「ここまでにする、自己卑下に付き合えない。言いたいことは言った、パーティは君にとって重要なイベント、準備、よく考えて参加しろ。」
だから嫌だな、最初は調子に乗った、何でも上手く行けると勘違いをした、私の能力だ、あるべき結果、シナリオ通り行ける。
熱情が冷める後馬鹿馬鹿しい、こんなことで浮かぬな、もうどうでもいい、やめろ。だが事態は最初に想定した通りに推移した、レティが私の考えを全部実現する、あまりに簡単ゆえ、敢えて無情になる。
私はただ強くなりたい、それだけ、だから金、権力、要らないものすべて手放す。もう早く彼女だけでは動けないほど大きくなった、分かるさ、ドロシーの狙い。強い味方が出来て、勢力が安泰となる、その場に示せ、レティだけじゃない、もう一人無視できない存在を。
後数日のパーティ、ドロシーは答えを待てないまま帰った、ただあの日の結果を見る。
・
「やほお~、元気か?二人とも」
「元気に見える?」
「ははは、同居生活の気まずいは最初だけ、慣ればいい、ほら、注文した品物、ダックのは前と同じ、リンの剣は少々苦労した。大いなる試しだ、刃を二つ分けて組み合う、魔力を注ぐと離れる仕組み、そして魔力に応じる魔法はそのまま剣の形で維持する。その名は魔剣フレームイーター」
「どう?」
「悪くない、だが本気を出すと多分壊れる」
「壊さないでくれ」
「ど、ど、ど。壊すは新のものを作るため」
「僕は馬じゃない、扱い酷くない」
「試して」
「いやあああああ、やめてええええ」
細い剣身は割れて光る糸が現す、繋がった糸は間もなく燃えて形を作る、やがて赤い剣に代わる。
「これくらいかな、もっと練ると糸が耐えない」
「もう魔力の制御が出来る?」
「ししし、すごいでしょう、ダックはもっと褒めてくれてもいいよ」
「すげー、なんちゃこれ、すごすぎる。試したけど揺れる火しか出ない、魔石、いいえ、これは魔鉄、高濃度の魔力を固まる鉱物」
「お前、じゃま、これは使える、ありがとう、さよなら」
「まって、わわわわわ、魔力を収めたのに剣身は赤のまま、まさか鉄の質を変えた、まさか、まさか、この鉄を幾つ作ってくれ、新しい素材を」
「落ち付け、ノーリル」
急に近寄られたリンは体縮めて後ろに隠す、彼女の目が揺らぐ、震えの代わり。
これは、多分人見知り、人は急に強くなれない、戦いではない場合本来の性格、知らない人との接触方が分かる。
「いーーーー!」
「おやめください、ノーリンさま」
急に人形の頭がリンに近づくところレティが口出した。
「あ……」
「お帰り、レティ」
「ただいま、ご主人様。リンさま、部屋に戻りましょう」
「うん」
二人は私の知らないところで仲良くなった、レティは誰でも仲良くなれる気がしたけど、さすが命のやり取り相手は容易いはずない、リンもそう。
二人出たなおゴーレムはまだ静止のまま、物理的な停止。
「おい、ノーリン、どうした、やっと呆けたか?」
「…え、~お、問題ない、大丈夫」
「どうした、急にフリーズした」
「何それ?僕は平気だ。そうだ、もうすぐ学園祭でしょう、なぜ鋼の塔の近くで屋台、いくら都合のいい空地でも、設備も僕の出し物は不公平だ」
「知らない、私は関与していない」
「ええ、あんたの指示じゃない?」
「一々干渉する気力ない、今回もほぼレティに任せている、彼女を呼ぶか?」
「いいえ、いいえ、それは及ばない。ってあんた何をした」
「何も、疲れて休んでる」
「もしかして、お前ははヒモ?」
「ヒモだよ」
「認めるな!くそやろ」
声がでかい、腕も上げている。
「帰る、質のいい鉄を選んで送る、お嬢さんに錬成して、武器を作った代金、いいね」
「分かった、後で伝える」
「じゃあな、また前夜祭で」
欠席できそうがない。
当日、レティは朝一番会場へ向かって下準備、夜会けれどみんなが来る時間は夜に限れない、レティがいない間に客の案内が出来ない、難儀のことにレティ以外の使用人がないこと、リンに任せるもできそうもない。
今日の客は誘われていないのインヒューマ公爵、以前王国で面識あって、レティのない場面、敢えて避けると知ってながら聞けないとする。
リンは先日魔鉄の精製に任された、成功率は五分五分、彼女にも理由が分からない。
「ダック殿、学園の襲撃事件に関して報告を受けている、そしてレティシアさまは命狙われていることも」
「それはただ勘違い、そもそもレティが招いたこと、後始末をする私こそ大変と思わない?」
金髪青目の若いエルフ、エルフなのに王国の公爵、初めて会う後でその不自然を知った。彼が公爵になった後公爵の責務は内政から外交へ代わる、影響力もさらに増す。
「それに関してレティシアさまはお願いします、今回の損失もこちらで支払ってください」
「金なんてどうでもいい、レティは私にとって便利なメイド」
明らか不機嫌な面相、だがすぐ沈んだ、理由はどうあれ、公爵はエルフの中一番レティを知ってる存在、顔合わないもそれなりの考慮。
「性格最悪なのに、本音は悪い気ないだろ」
「どうかな」
「弱みを握られた気がない、私はここで失礼します…すまん、用事が出来て」
突然立って外を出る、ついていくと庭で地面に顔向け倒れた人と剣を抜け燃える立つリン。
「レーヤ!」
鼻血、意識はあるみたい。
「ダック、あたし悪くない、こいつ勝手に転んで」
「不法侵入者、このくらい痛め付け大丈夫だろ、公爵」
「なぜここにいる、レーヤ」
「ぃ~~、そ、その、納得いかない、退学の理由も教えてくれないもん、だから家抜けて父様と同じ船に乗った。そして父様の後ろを付けてここに」
「もうよい、帰る」
「まってください、父様、なぜ隠すの、やはりシルフィが言った、浮気?」
「シルフィに手助けられた?なぜ私のいう事を聞かない、レーヤを部屋の外を出ないように頼んだはず」
「ごめん、シルフィ」
二人が妙な喋り方が始まる、私が見えない存在たちとの会話。
「宿屋に戻って閉じる、すぐ船を用意して帰る、まだオブスキアさまに頼ることになったが」
「なぜここで彼女の名前?」
「実、私たちはオブスキアさまの船に乗って共に来ました、王国では飛行船を所持する人は限られている。レ…彼女の事情を知って確認したくて」
「彼女でだれ、やっぱり浮気、母様に告げる」
「ああ、帰って好きにすれば、騒がせて申し訳ございません、私たちはここで」
門を出て二人に代わってリンが話しかけてきた。
「本当に似てるね、あの…レーヤとレティシア」
「そう?私はそう思えない」
「もうちょっと顔を見てよ、服装や体つきばっかりじゃ人を区別できない」
「大体な場合はそれで十分、顔なんてゆっくり覚える、お前の顔はもうしばらく掛かる」
「酷い、まだ覚えてくれないの?あたしやソウツキ、ヒツキはすぐダックだって分かるのに」
「夜会の準備はどうなった、行ける?」
「行けます」
「そう」
無理はさせない、行きたくないなら留守番もいい、あんな場所に居るだけで精神が削る、そして今向かう途中彼女は心の整備をしている。
「平気?別にいかなくても構わない」
「いいえ、いきます、ダックに迷惑したくない」
「はぁ~、あいつに何が聞かれたか、いいのに、このくらい」
「だめだ、あたしのせいだもん」
「似合わないドレスを着て、人混みに晒さて、本当に大丈夫?」
「ぃ~~、ダックと一緒なら頑張る。そもそもせっかく綺麗のドレスを着てるのになんて悪口言うの?」
「感想を正直伝えたまで、人を服装や振る舞いで見せられて何がわかる、何もわかってくれないのに示す必要がどこにある、所詮群れの思想」
「なんか、拒否癖になった、ダックは」
「…本当かも、拒否して考え直す、だが気持ち的に嫌いに近い。へへ、いいでしょう、別に悪いことじゃない、ちっぼけな反抗のことで」
「ついた」
「さー、行きましょう、レディ」
先に降りて似合わないドレスとハイヒールの彼女に手を伸ばす、初めてエスコートの意味を知りました、支えになるため。
「あたし頑張る、本物になれるくらいメロメロさせます」
「期待しないで待ってやる」
招待状や確認もいりません、レティの下に付くものはみんな優秀。
門を通って一気に注目されまぐる、支配人を除いて全部かな、もちろんの三賢もいます。早速挨拶しに来た、相手は…自己紹介しても分からない人ばっかり、気まずい笑顔で誤魔化す、精神が削ったね。
リンは貴族らしい振る舞い出来なくとも挨拶くらいちゃんっとやれる、一休みを取ってジュースを飲む。
「酒飲まないの?」
「飲んだことあるが酔いを求め時しか、まだそこまで辛くない」
「ふふ、ダックも苦手あるね」
「それはそさ、敵味方どっちでもない奴との接触は大変だ」
「よく言うけれど、あたしと同じじゃない」
「こんばんは、少し話せるか?」
こんな時来る人は用事あるらしい、五人一緒掛かってくる、リンを入れて勇者チームと王女、なかなか眼立つの組み。
「噂によるとリンは彼の陣営に入ると、本当か?」
「噂ね、間違えはないと思う」
「思う?」
「陣営なんかよく分からない、でもダックがそう望んむなら入ります」
のんきの人、責任なんか感じてないだろ。
「レティはどこ?」
「…二階の客室、ハーラクさまと一緒」
彼女に向ける質問はよく答えてくれ。
「ん~?そうか、そうか、オブスキアさま、さっきは失礼いたしました」
「ちぃ、大丈夫です、ヒツキさま、お互い様」
「ヒツキ!姫さまとなかいいね」
「……」
「えー、もちろんです。そこでリンさまは勇者チームを抜けるおつもり?」
「うん、そうなるでしょう、もしダックも魔王軍と戦うことになるならまだ一緒かも」
「しないよ、戦争なんて」
「ええええ、じゃあなにをしよう、一ヶ月ろくに戦ったことない、もっと力を試したい、強くになりたい」
うざ、なら抜けないでまだ戦争に出ろ、私はしない、違う種族とも理性ある人を無意味殺すなんて出来ない。
「仲間同士積話たくさんあっただろ、部外者の私はここで退く」
ひとごみを抜けて二階のベランダへ夜風を当たる、いい天気、ブールの満月とピンクの三日月、異世界の自然は想像着けないほど美しい、人よりこの景色は楽しめる、旅行の気分になった。
「くんふ~~」
邪魔な奴、違う意味のブールとピンクの二子。
「あらあら、奇遇だな、私たちも夜風に当たりたい気分で来た」
見え見えの嘘、性格真逆の二人。
「いやあ~、仲間と言っても別に話せることはない、馴れ馴れしいは困る」
「うん、うん」
「リンは以前よりかなりつよくになったかもしれないが、ダックの役に立たないと思うね」
「うんうん、そう思う」
「だから、私たちも雇う?」
「私たち」
「君ら二人?」
「え、もちろん、私たちの知識と精錬技術、必ずあんたに利益を賜る」
「うん、うん、利益」
自信溢れるの発言、生意気、昔を知る限り、ヒツキはとても頭のいいガキだった、そしてソウツキは芸術系だな、魔法のセンスがいい。私のところ出てもっと学べた、もう立派り成長するはず。
「まあ、夜の付き合いも必ず満足させてあれ」
「まん…まん、ぎーーーう」
一歩近づいて肩にあるピンクの髪を後ろへ拭く、真っ白の首筋を見せて、香りがする、香水、脳に響く刺激の匂い。
「あざとらしい」
「え」
「?」
「目的は聞かずに断る、そうするくらいお前らは信頼できない」
「それはないだろ、私たちは先生、いいえ、あの三人にも認めざるをえない、天才だ!いつか神代の技術を再現する」
「私たちはできます」
「そうか、じゃあ伝説勇者の世界へ転移出来ますか」
「……そ、それは」
「遺跡に記録を見る限り帰した勇者はいないけど頑張る」
「ばか」
「じゃあさ、再現しても出来ないでしょう」
「うわうわうわうわ、できます、頑張ります」
「もういい、ソウツキ、黙れ」
「でも、お姉ちゃん」
「投資が欲しいならいくらでも構わない、金なんて持っても虚しだけ」
「そんなもの要らない、一緒に研究しろ」
「一緒」
「それは無理、私は二人に付きあうひまはない、資金援助出ますか?レティ」
「できます、ご主人様」
しばらく待ったせたレティを呼んだ、答えをもらう同時に二子の視線は私から離れる。
「レティシア」
「ユグドラシル」
「久しぶり、ヒツキさま、ソウツキさま」
「他に用事ないなら今日はここまで」
「待って、私たちはダックの秘密を持っている、要求を飲んでもらえないならバラス」
「お姉ちゃん!」
「ほ~~~、秘密で?」
「大統領は、人じゃない、そこのレティシアが使役する精霊の一つ、そしてこの場に幾つ精霊が人姿で活動している、つまりそうだ、フェリドムは傀儡政権、支配者は元ユグドラシル第一王女、の主ダック・ラインハルト。これを」
「好きにすれば」
「あ?」
「?」
「私さ、脅しに屈するとおもう?」
「いいえ、その、困る、でしょう」
「そ、そうさ、国が混乱に落ちるほどの大事件、隠したいに決まってる」
「お前が感づいたか、ソウツキ」
「え、あの、…、はい、です」
「別にいいさ、なくしても痛くない、そうでしょう、レティ」
「はい、わたくしはご主人様の隣にいれば幸せです」
「?なに?この国はレティシアの?」
「バカな!」
「そうさ、私は関与していない、最初から、レティ一人だけここまでした」
「つまり、あれかな、莫大な権力を彼女一人に、裏切りは」
「怖くないの?」
「妙な質問ね、私とレティの仲、意に背かうとも裏切りには思えない」
「ご主人様」
「帰りましょう、レティ、リンとリーズを呼んで」
二子は止める気もない、表情から何も見えない。
パーティは終わる、それぞれ帰ることになる、帰る途中はリンとリーズは一緒。
「レティ、用事はしました?」
「えー、もう伝えたと思えます」
「なになに?会場にレティを見当たらないは何をしに行った?」
「はい、リンさま、少々ストーカーの相手にしました」
「ストーカー、大変」
「リーズもある?あたしにはないや」
「こんなパーティ楽しめないや、明日には平民向きの祭り、一緒に回る?」
「いく」
「行きます」
「意のままに」
休みも明日まででいいさ、何のために行動したいと怠惰に落ちる。
・・・
すべて片付くところ、ハーラクと共にある部屋の中に入る、先に待たせた人がいる。
入ってばかりがもう隠す必要もない、前にいたハーラクは横へ、道を譲る、前に進んでソファーに座る、メイド服に似合わない豪華な椅子。
「久しぶりです、お姉さま」
「何度も断ったはず、我々は会う必要性ない、レティシア・ユグドラシルは三十年前の戦争に亡くなった」
「しかしお姉さまは」
「要件を言え、もうすぐご主人様が来る、迎えなきゃ」
「お姉さまは、アイメヤのこと恨んでいますか?」
「ない、と言っても嘘になる。あの頃はまだ希望を抱いた、アイメヤを見つけて受けされたいとそう願った。醜いレティシア、誰でも忌み嫌われても、あなただけは、家族だけは、見捨てないで」
「ごめんなさい、許されないことをした気がしたが、どうか、罪滅ぼしの機会を。もう一度、一緒に暮らそう、お父さん、お母さん、里のみんなは、きっと」
相変わらず小形、愛らしさを芽吹くも当たり前、あの頃は。
「ねえ、アイメヤ、女王の仕事はどう、慣れた?」
「はい、里のため、同胞のためなら、お姉さまが居なくなったあと一生懸命頑張りました」
「わたくしはさ、そんな感情すら無くした」
「?お姉さま」
「里も、エルフも、あなたも、彼に必要されていないなら、ムイミ」
「おね…さま」
「みんなに好かれる呪縛から逃れた、あなたたちに好かれてもらえたいレティシアはもういない。わたくしの、身も心も、ご主人様のもの」
理解されていない、理解者を求めていない、真理は自分自身。
心を込めた発言は届かない、戸惑うなかアイメヤは自分の正しさを探る。
それでいい、人は分かり合えない、だからさ、意志を干渉しないでほしい。
「ヴェンディ」
王系の守護者、水の上位精霊。
「困りますね、暴力を振る舞うならまず身の程を知れ」
「…やみの」
飽きる、なぜこうしてもわたくしは変えたい、正義を押し付く。
「アイメヤ、あなたの中にいる理想のレティシアはあなたが殺した、それでもあなたの幸せを祈ります」




