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「おかえりなさいませ、お嬢様」
そう言って出迎えてくれたのは私付きの使用人であるナル。
私の身の回りの世話や警護はナルが主に付くことになっている。
私が学園に入るずっと前、貧民街で拾ってきた時から。
あの時父親に強請る、ということを初めてしたんだっけ。
てか今思うと、その頃から悪役やってたんだわ私。
人間拾うって…まぁ、本人の同意があったからいいか。アレ?人間?だったっけ?
「ただいま戻りました。ナル、早急に手配してもらいたいものがあるの。」
「何なりとお申し付け下さい。ですがお嬢様?お顔色が優れない様ですが、先にお休みなされては?」
「ありがとう。ですがこれだけ。ミレイさんとメリーさん、モニカさんに、そうね…先日行ったお店のマカロンでいいわ。届けてもらえる?お詫びの品として送るのでラッピングもそのつもりでお願いして下さい。ああ、あと…ダービー家のリリアンナ嬢。あの子にも届けて。」
「かしこまりました。ですが、お詫びの品…ですか?いかがなさいましたか?」
「いえ、ちょっと皆さんでお話ししてたのに私が抜けてきてしまったの。だから早急に届けてね。」
「かしこまりました。」
そう言ってナルはきれいなお辞儀をして出ていった。
浅黒い肌にスッと通った鼻筋、黒い髪、光の加減できれいな紫色に見える黒い瞳。
足も長いし、拾って来た時は私と同じくらいだった身長もあっと言う間に追い抜かされて、今は180ぐらいあるんじゃないの?
派手さはないけど充分かっこいい。シュッとしていて黒豹見たいなかっこよさ。
前世の記憶が戻った今、まじまじと見てわかった。
こいつは隠しキャラだった。
「…寝よう。」




