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第10話

なんとか投稿できました。明日も投稿……できるかわかりません!

「それではまた明日、もう一度お越しくださるのをお待ちしております」


 深々とお辞儀するチョピンさんと手を振りながら別れる。

 結局、蜥蜴人族の女性は明日、盗賊の報奨金を貰ってから購入するということになった。ただし、それには一つ条件が付いた。


「ご主人様、約束忘れないでくださいね?」

「絶対なんだよ?」

「わ、わかった、約束だ」


 すがるようなマイカと、頬を紅く染めたリノにどもりながら頷く。

 条件とは、今夜2人に夜のお勤めをしてもらうこと。

 や、ヤバい。今からドキドキが止まらない。というか、ちょっと2人の顔をまともに見られない。


「でも、これで正式にスグル様の奴隷となることができたのですね」


 感慨深そうに呟くマイカの台詞にそういえば、と思い確認のためにステータスをチェックしてみることにした。チョピンさんを疑うわけじゃないけど一応ね。



 NAME :マイカ(20)


 RACE :人族


 JOB  :村娘Lv5


 HP   :85/85

 MP   :10/10


 STR  :11

 VIT  :5

 INT  :6

 MND  :7

 AGI  :13


 SKILL:料理Lv1

       家事Lv2

       剣術Lv0

       盾術Lv0

       

 備考   :奴隷――主人 立花スグル



 アレ?前見た時と微妙に違う……。ちょっと待って、リノの方も見てみよう。



 NAME :リノ(18)


 RACE :狐人族


 JOB  :村娘Lv4


 HP   :40/40

 MP   :50/50


 STR  :2

 VIT  :4

 INT  :23

 MND  :18

 AGI  :9


 SKILL:家事Lv1

       念魔導Lv1

       自然魔導Lv0

       

 備考   :奴隷――主人 立花スグル



 やっぱりだ。ステータスの表示が微妙に変わってる。

 まず名前の横の数字だけど、マイカが20、リノが18ってことは――。


「話はちょっと変わるんだけど、2人って今何歳?」

「私は今20歳です」

「私は18なの」


 女性に年齢を聞くのは失礼にあたるかもと思ったが、2人は突然話題が変わったことに怪訝な表情こそを見せたが、すぐに答えてくれた。

 やっぱりこの表示は年齢、と。問題はもう一つの方だ。何だろう、このLv0のスキルは? う~ん、表示の色が灰色になってるし、これから入手する事が出来るスキルってことか? 

 そもそもスキルってどうやって習得するものなんだ。オレの場合は戦闘してしたらすぐに増えたけど、あれはラーニングのスキルのお陰だろうし……だ~っ、わからん! 攻略本とは言わないけどせめて説明書くらいはつけとけよ、あの爺さん。

 2人のステータスを見たので自分のステータス欄もチェックしておくか。



 NAME :立花 スグル(21)


 RACE :人族


 JOB  :漂流者ストレインジャーLv1


 HP   :520/520

 MP   :50/50


 STR  :64

 VIT  :39

 INT  :75

 MND  :42

 AGI  :66


 SKILL:マルチスキル

       神童

       メニューウィンドウ

       奴隷成長補正

       御恩と奉公

       万能鑑定Lv2

       ラーニングLv1

       体術Lv1

       回避Lv1

       武器奪取Lv1

       短剣術Lv1

       商談Lv1


 備考   :奴隷の主人――奴隷マイカ、リノ


 あ、オレのステータスにも年齢が表示されてる。何が原因だろうと思ったのだが、スキルの所を見てわかった。万能鑑定のLvが上がってる。これによって鑑定能力が強化されて今まで以上に情報が見れるようになったのか。スキルも色々増えてるな。どれどれ――。


「っと、すみません」


 手元のメニューウィンドウを見ながら歩いてたせいで向かいからの通行人とぶつかってしまった。


「ご主人様、先程から何かお考え事ですか?」

「うん、まぁ……」

「ぼんやり歩いてると危ないの」

「リノの言うとおりだな。もういい時間だし、昼飯にしよう」


 通りにある適当な店舗に入って昼食を取ることにする。2人に好きな物を注文するように言うと、だいぶ慣れてきたのか素直に注文していた。基本的に嫌いな物は無いがマイカは魚、リノは山菜や果物が好きらしい。知らない料理もいくつかあったので、お互いに食べさせ合いっこしながらの食事を終え、軍の支部へ向かうことにした。


「おお、スグル殿」

「こんにちはキアラさん」


 軍の支部に着くと、昨日出会った女騎士のキアラさんが出迎えてくれた。


「報奨金の受け取りに来たんですが……」

「ああ、用意してある」


 キアラさんはそう言うと近くの若い兵士に指示を出した。言われた兵士は建物の奥へ走っていくと、しばらくして布の袋を持って戻ってきた。


「こちらが報奨金になります」

「ありがとうございます」


 兵士から袋を受け取る。ズッシリと結構な重さがある。キアラさんが中身の概要を教えてくれた。


「そちらが報奨金と盗賊達の所持品、それに護衛の2人の所持品の売却益だ」

「護衛の2人の分もですか?」

「ああ、2人は孤児出身の冒険者だったみたいでな。遺族もいないようだから、盗賊の所持品と同じようにこちらで引き取っておいた。全部で145700ゴルドだ。確認してくれ」


 あの2人は冒険者だったのか。やはり冒険者という職は危険な仕事なんだという事を改めて思い知りながら、袋の中身を確認する。キアラさんの言うとおり、金貨が14枚、大銀貨5枚、銀貨が7枚で計145700ゴルド確かに入っている。よっし! これであの蜥蜴人族の女性が買える!

 心の中でガッツポーズをしていると、キアラさんが再び話しかけてきた。


「スグル殿はしばらくこの街に滞在するのか?」

「ええ。実は冒険者になってみようかと思っているんです」

「そうか、それは少し残念だな。スグル殿にはぜひ軍に志願して欲しかったのだが」

「これといって田舎者の私が兵士として志願したところで、軍の足を引っ張るのがおちでしょう」

「冒険者になろうというのに、謙虚なのだな。まぁ、困った事があったら、なんでもというわけにはいかないが、私にできることなら力になろう。気が変わって軍に入る場合も含めていつでもここを訪ねてくれ」

「ありがとうございます。それでは」

「ああ、またな――と、そうだ。忘れていた」


 手を振って別れるというところで、キアラさんが何かを思いだしたようにオレ達を呼び止めた。


「手柄を立てた本人であるスグル殿にご覧頂くのを忘れていた。こっちだ、着いてきてくれ」


 キアラさんに案内された場所は支部から出て少し歩いた所、大通りの側にある軍の掲示板のような物がある場所だった。軍から市民への通達用に街中にいくつかこういう場所があるらしい。


「ッッ!?」


 そこに並べられていた物を見た瞬間、オレは胃の中がひっくり返るかと思った。


「討伐された者の――スグル殿、どうかしたのか?」

「ご主人様?」

「具合よくないの?」

 

 キアラさんやマイカ、リノが心配そうに声をかけてくる。たぶんそれくらいオレは青い顔色をしていたのだろう。

 そこに並べられていたのは、盗賊6人の首だった。後から聞いた話によると、死刑になったり討伐された犯罪者はこうやって1週間ほど首をさらされるらしい。


「……すいません。ちょっと疲れが出ちゃったみたいで。今日は宿に戻ろうと思います」

「あ、ああ。そうした方がいいだろう。体調には気をつけてくれ」

「ええ、心配をおかけして申し訳ありませんでした」


 残った力を振り絞り、ひび割れた笑顔を無理やり浮かべてキアラさんに別れをつげた。マイカとリノに付き添ってもらいながら宿に戻る。部屋に戻るなり、オレはベッドに倒れ込んだ。

 

 昨日、戦ってる時は無我夢中だったし、盗賊達の死体も胸とかに短剣が刺さっているだけで、派手に血が出たりしていなかった。その後、マイカ達との出会いとか色々あって思考が中断されていたしな。だが、さっき木の板の上に無造作に並べられた6つの首を見た瞬間、自分が人を殺したという実感が怒涛の如く襲いかかってきた。


「マイカ、リノ」

「ハイご主人様」

「私はここにいるの」


 弱々しい声で呼ぶと、2人共すぐに側に来てくれた。オレは無意識の内に2人を抱き寄せていた。


「「ご、ご主人、様……?」」


 2人が一瞬動揺するのが伝わってきたが、オレが震えているのに気がついたらしい。その声音が心配そうなものへと変化していった。


「先程から様子が変みたいですが、如何なさいましたか?」


 マイカが耳元でやさしく囁く。反対側にいるリノもオレの事を抱きしめ返してくれた。その2人の温かさに甘えるように、オレはポツポツと口を開き、話し始めた。人を殺してしまった事や、そのことに対して感じる罪悪感に襲われている事を。


「……ご主人様は優しいの」


 話し終えたオレに、リノが言葉をかけてくれた。

 その言葉に顔を上げたオレを、マイカが優しく包み込むように見つめてきた。


「ご主人様。もしあの時ご主人様があの場にいなければどうなっていたと思います?」

「それは……」


 言い淀むオレの言葉を遮るようにマイカは続ける。


「おそらく、私達は盗賊達の慰み者にされ、殺されるか死んだ方がましだというような扱いを受ける事になったでしょう。その後もあの盗賊達はあの付近の旅人を襲い続け、たくさんの人が犠牲になっていたかもしれません。つまりご主人様はあの盗賊を殺したのではありません。私達やヤツ等に襲われることになったであろう旅人達を護ってくださったのです」

「そうなの。だからご主人様が責任を感じる事はないの」


「殺したのではなく、護った……」


 それは自分に都合がいいだけの解釈かもしれない。だが逆に言えば、殺した罪悪感だけを持つのは自分に都合が悪いだけの解釈をしているのではないだろうか。あの瞬間、オレは確かに盗賊達の命を奪ったが、同時にマイカとリノ、そしてオレ自身の命を救ったのだ。殺したという事実だけでなく、救ったという事実も受け入れなくてはいけないのだ。


 2人の言葉を受け、そう思うと、沈み込んでいた気分が大分回復してきた。


「ご主人様は責任を感じる事ないの。むしろ、命を救ってもらった私達から感謝を受ける責任があると思うの」


 そう言ってリノが再び抱きついてくる。すぐにマイカも続いてきた。


「私達の命を護ってくれたように」

「午前中にした約束も守ってもらうの」


 その後、オレは一晩かけて2人から感謝という名目の奉仕をたっぷりと受ける事になった。

ラストはちょっと急展開過ぎるでしょうか? その前の心理描写含めて、急いで書いたので、ちょっと微妙かもしれません……。

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