第1部 エピローグ (第1部 終了)
第一章エピローグ
国家情報調査局、局長室
「失礼します」
「リチャード君、例のローデリア社の件の進捗は?」
「はい。現在身柄を確保しているジュリアン・レイについては、元々、我々と取引を行っていたため、表向きは“逮捕”という形を取っていますが、実際には拘束ではなく、一時保護という扱いです」
「例の潜入の件はどうなったかね?」
「国際特務機関に要請している二名については、現在のところ順調です。1人は、別方面を回らせる予定ですが……」
「わかった。引き続きよろしく頼む」
「承知いたしました」
国家情報調査局、別室
「とうとう、動き出したのね…いえ…手を出してはいけない歯車を回してしまった…と言うべきかしら…リチャードさん」
「ジュリアン・レイ。君も、そして私も、その歯車を構成するピースのひとつである事を忘れるな。そして同時に盤上の駒である事も」
「…フフ…やっかいな歯車ね。でも、避けては通れない。避けようとすればもっとひどい事になってしまう…」
ジュリアン・レイは憂いを帯びた表情を浮かべてた。
その後、リチャードのスマートフォンが鳴る
「もしもし…ああ、よろしく頼む。方法は君に任せる。え?任せすぎだって?私も忙しい身なのでね。これも良い経験だと思って、頑張りたまえ」
そう言うとリチャードは電話を切った。
「?誰からなの?」
「ああ、例の国際特務機関に要請したエージェントの一人だ。少々予定が狂ってしまったため、別方面を頼んだんだ」
「要請した割には、なんだかずいぶん上から目線の物言いなのね」
ジュリアンは呆れたように言う。
「フフ、まあ色々とな」
リチャードはスーツの内ポケットにスマートフォンをしまう。
「…今まで、徹底的に調査し、動かせる人材を探し出した。私も、そして君も、そのエージェントも、盤上の駒として動かなければならない」
「…盤上の駒…か…。覚悟は決めてるけど、やっぱり怖いわね。これから起きる事を考えると」
「それは私も同じだ。だが歯車を動かした以上、それを止める事は出来ない」
「ええ…」
「では、行こう。業火の中から希望を見出すために」
第1部 エピローグ終了
第2部「キメラと天才と華麗なる一族」へと続く
こんにちは。
城郭の調香師
第1部 赤い月の呪いと調香師と紫の炎
読んで頂き誠にありがとうございます。
自分で思っている以上にだいぶ長くなってしまった第1部ですが
本当は全体をすべて完結してから少しずつ投稿する予定でしたが
ここまで時間をかけて作った第1部をやっぱ投稿しちゃえ
と思い、投稿しました(笑)
途中、私自身、体調不良になってしまい
投稿がかなり遅れてしまい申し訳ありません。
第2部ですが、現在鋭意執筆中です。
第2部完成まで、もうしんばらくお待ちください。
第1部は、ほとんど世界観の説明っぽくなってしまった部分もあり
自分の実力不足も否めませんが
次回作は「キメラと天才と華麗なる一族」です。
ぜひ、最後までお付き合いください。
感想もお待ちしております。




