第1部 第1話 城郭都市アウラ 1
あれから十三年の月日が流れた。
僕の名前は ジョン・レンフォード、19歳だ。現在、城郭都市アウラの城外にある住宅街のアパルトメントに一人暮らしをしている。
「さて、支度も整った。出勤するか」
僕は母の実家があるアリアンブル王国北東の辺境の田舎で暮らし、地元の学校を卒業して、ここ城郭都市アウラで働くことになった。
城郭都市アウラは、王都アレクサンドリアから、およそ600キロほど北に離れた伝統ある城郭都市。
この城郭都市から発生した国際機関が世界中で活躍している。
「あ、バスが来た」
さすがに城郭都市に住むには敷居が高い。
家賃が高いというのもあるが、色々と審査が必要だ。
なにせ、歴史と伝統、そして城郭都市の城主であるアウラトル公爵は、その国際機関の総裁でもある。
ゆえにこの城郭都市のセキュリティは、ある意味王都よりも厳重かもしれない。
「今日はいい天気だ、青空がとても澄んでる」
現在1月、冬の時期だがもうすぐ春がやってくる。
この城郭都市アウラは円形の分厚い城壁に囲まれた巨大都市。
都市内部は、アリアンブル王国伝統の建築物だ。
バスは、城郭都市アウラの正面門手前のセキュリティーゲートをくぐる。
ピンポン♪
どうやら、無事にセキュリティーゲートを突破したようだ。
城郭都市アウラに入るには、基本的に身分証を見せなければならないが、このアウラで僕のように働いてる人や、出入りの業者などは、身分証パスカードを持っていれば、このセキュリティーゲートをくぐるだけで、認証して入れるようになっている。
見た目は古き良き伝統の城郭都市だが、中身は最新技術てんこ盛りだったりするんだよなぁ。
ちなみに、巨大な正面門には、公爵直属の騎士団が守っていて、観光客や外国人などは、この正面門守衛の騎士に身分証やパスポートを見せなければならない。
バスは東三番街を目指している。
僕はこの城郭都市アウラの街並みがとても好きだ。
綺麗で活気もあり、そしてなぜかとても落ち着く。
「まもなく東三番街に到着いたします。お忘れ物のないようご注意ください。」
おっと、そろそろ着くな。
アパルトメント近くのバス停から、城郭都市の東三番街までバスで約三十分。
さて、今日も出勤しますか。




