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楽しい予感!幸せな出発!




バーレッドとお別れした後のこと...


随分と本屋さんで時間を食ってしまっていたようだ。

今日はそのまま宿に戻るが...


モチがお散歩したい!と駄々をこね始めたので、今日付き合ってくれたお礼にと野外へでて思いっきりお散歩することにした。もちろんママンには報告済み。


野外へ出て伊の一番、やってみたかったこと。

「ねぇねぇ、本さん。変身してみたいんだけどどうやるの?」本に向かって尋ねると


ここに変身したい姿、もしくは名前をかいてね↓


とあったので、とりあえず「青くてきれいな鳥」と書くと


ポンッ!!!!視界が低い。 


「おおおおおおセイ!!!すごいなッ!鳥になったぞ!飛べるのか!?」

『セイちゃん!鳥になっちゃった!』


ふむ。不思議な感覚だ。この腕を(羽)をパタパタすればいいのだろう。


羽を1回2...フワっと浮き視界が高くなる。おおおおおおお!これは!おおおおおお!

言葉にならない位に素晴らしい。飛翔も嬉しかったが本当に鳥になれた事が嬉しい。

兄とモチがこちらを見上げている。とおもったら兄も


ポン!!と赤い鳥になり飛んできた


『ピイ―――!!!すごいぞ!』

『ゴウ君ずるい―!!!僕も行く!!!』とモチも飛んできた。


『ぴっぴ!競争するよ!よーい、どん!』私『ピィィィィ!』兄『負けないもん!』モチ

お空の愉快な競争を繰り広げた。



……はい調子に乗りました。

今私、兄、モチは宿の床上で正座中です。ガミガミタイムです。


「もう!騎士団の砦の見張りの方から連絡来たじゃない!ワンちゃんと魔獣の鳥2羽が空を爆走しています!って。彼、顔真っ青だったわよ。」と母


「すみません。調子乗りました...」私

「申し訳ない。言い訳もないです。はい。」兄

『ぼくお散歩しただけだもん!』プイとモチ。


モチは仕方ないわ。お散歩したんだものね。許す!かわいい!プイってもう一回やって!とどうしようもない母はおいておいて、


「なぁその変身って本のスキルだろ?ゴウは黒の魔石がついてただろうとは思うが、セイはどうだった?」と父

「モチの額のと同じ金色?琥珀色っぽい魔石だった。」


「そうか。やはりセイが聖女になるんだろうな。まぁ聖女は1人だけじゃないから安心しろ。治癒魔法が得意な聖女がセイってことだ。母さんのを受け継ぐ形だな。だからそんなめんどくさそうな顔はするな。...っておい、ゴウ。お前もめんどくさそうにするな。勇者は良いぞ、強いからな。そして貴族でもない。どこの国に住んでヨシ、好待遇高賃金。どうだ。「いいね。」よし、それでこそ俺の息子だ。」


どうしようもなくてスミマセンね。


その後、両親に本で得たスキルを話した。一番驚かれたのが空飛ぶ絨毯。兄のキャンプセットだ。両親は「現代ね。アニメよく見てたものねセイちゃんは。ゴウ君はよくソロキャンとか行ってたものね。昔はキャンプ道具なんておしゃれなもの無かったのに...」と年増っぽい事を話していた。スキルは使うごとに便利な仕様に変化していくのでどんどん使いなさいとのことだった。

ちなみに母は裁縫というスキルを持ちどんな服、衣装も作れるという。父はお料理検索機能だという。2人共生活力高いな。


そして言及されたのは【鑑定】スキルだ。

これはしっかり使いこなせるようにしておくと自分の技量を数値化して見れるため便利だという。ちなみに他人の情報はあまり覗かない方がいいらしい。中には鑑定されたことに気づく人もいるためだという。

即座い兄が父を鑑定仕様と試みたが弾かれていた。

「はははは!俺の情報を知りたきゃ俺よりも魔力量において優れなけりゃ見れないぞ!」


「む。とりあえず自分に掛けてみるか...」と兄が自分を鑑定し始めたので私も



【鑑定対象:セイ】

魔力:950/1500

属性:全属性

従魔:ピノ(幼龍)


大まかな情報しか分からないな...

ちなみに父はどんなことが鑑定できるか私を鑑定してもらうと


父が「ブフォ」と吹いている。何故だ。


【鑑定対象:セイ(俺の愛娘)】

年齢:3才

職業:聖女見習い。

出自:勇者と光の聖女の子。

魔力:950/1500

属性:全属性 (光lev.7、風lev.5、無lev.4、土lev.3、水lev.3、雷lev.2、闇lev.3、火lev.1)

   魔力操作lev.4

従魔:ピノ(幼龍)

状態:鳥になった事にまだ興奮気味。遊びすぎて眠たいけどお母さんに怒られ中...どうしよ   う。と考えている。

好物:チョコ、ジャガイモ(ホクホクに限る)


と父が書き出してくれた。


「ふは!セイちゃんはお眠だったんですかぁ~」とウザ絡みしてくる兄。

「うるさい!でもさスキルってばれないの?」一言であしらう私。


「スキルは本に掛かってるだろ?魔女が隠蔽してくれてるから俺でも分からないんだよ。」

「おおおお父さんでも分からないんじゃこの世界で誰一人隠蔽魔法破れる人いないんじゃないか。すごいんだな全知の魔女様は」と改めて魔女のすごさを痛感してる兄。


「しかしなぁ出来る属性がかなり偏ってきているな。まだ子供なのにこれはあまり良くないな。ゴウも同じか...この先訓練方法変えたほうがいいかもなぁ。」と父は教育者の顔になり思案し始めた。


「お兄ちゃん。ここから逃げよう。いまから訓練しようとか言いかねない。私はもう寝たい。」

「...そうだな。俺も賛成。お父さん、こうなったら長いしだるい。逃げよう。」

とすたこらサッサーと

「あら、ふふふ。おやすみなさい。」と状況を察してすぐ寝させてくれた母。


ちなみに、明日はようやくジニアール大国に向かう日だ。

なので、早々に準備を整え明日に備えて早めに眠りについた。



ーーー

翌朝


「おはよう。今日はジニアール大国に向かうぞ。だがその前に、今回戦った相手の魔法の能力や気づいた点などがあったら俺か黒龍に話してくれ。そしてリゲルとピノはどうするか?黒龍の所にいてもらうか?人前に姿見せたら狙われるぞ?」


「いや、連れて行こう。そろそろ準備が良さそうだし。」

「そうだね。ふふふ。」


「あら、随分と従魔の繋がりが強くなったのね。念話がここからでも出来るようになるなんて。」

『2人来るの?!やったぁ!僕はお兄ちゃんだから面倒見るんだ!』なぜかモチはお兄ちゃんポジションが嬉しいらしい。


スタッ

なんとまぁ美形な男前がすちゃっと黒髪なびかせて着地。腕の中に2体のもふもふ。


...黒龍さん。あなた転移できたのね。


「いいタイミングだ丁度お前らの話しを...お!2人とも!なんだ変身したのか?!?!」


そう。リゲルとピノは変身ができる様になったらしいのだ。流石に龍の姿は目をつけられるからと黒龍が子供達に変身魔法、不可視の魔法、擬態の魔法3点を教えたという。子供の龍はそれはそれは狙われることが多いため3つの魔法は必須なのだという。


リゲルとピノ共にサイズが小さくなり、カワウソの様な姿に。毛は短毛だからこそのすべすべな肌触りだ。リゲルは黒、ピノは黄金色。艶艶な毛色だ。瞳も変わらず互いに空色。ツノは短く、耳はピンっと立っていて大きめ。尻尾は毛で覆われフサフサ、お腹がぽっこりとしており何とも愛くるしい姿に。


「「かわいいっ」」と私と兄。ただなんていう魔獣になるのだろうか。これは変身というのだろうか?新種の魔獣として狙われてしまう可能性大だ。


「これはまた…新種だよな?俺今までこんな魔獣見たことないぞ…」父すら見たことがないという。


「ふふふ可愛かろう。我が直々に細部までこだわった変身だからな!よいだろう、聖女よ」

母は、彼らの可愛さに口を抑え悶えながらグーサインだ。


『うん…モチお兄ちゃんと兄弟に見える?』

『リゲルおにいちゃん、パパにもふもふがいいって頼んでたの!』


「ぎゃんかわぁぁぁぁぁっっべフッ」あまりのリゲルの可愛さに抱き着こうとしたら兄に弾かれた。


『ふふふ。嬉しいなぁ。2人ともおいでぇ〜』とモチはリゲルとピノとジャレあっている


3匹の可愛さに母がハァハァと息を荒立てている。


…私たちは何も見ないことにした。


「...よ、よし、まぁとりあえず龍だとは気づかれないだろう。姿が全然違うからな。あと時間が無くて聞けなかったが2人共呪いに関してなにか知っている事はないか?呪術師と戦っただろう?気づいたことでも何でもいい。黒龍は今後呪いに関して本格的に調べてくれる事になったからな。黒龍聞いてから戻ってくれ。」

「うむ了解した。ではゴウとセイ、何かあれば話してくれ。」


私と兄は呪いの魔法について情報共有した。私は黒龍を魔物化させた魔法が人にも効く可能性があること、兄は黄泉の門という、不思議な魔法を発動されたが効かなかったこと、魂を拒絶されたことを話した。兄の予想ではその呪術魔法は本来対象の魂を吸収、変質させてしまうほど強烈なモノである可能性を語った。

ちなみに、黄泉の門は懐かしい雰囲気がしたことを話した。



「ううむ。セイが戦った相手が魔物化したことはかなりまずいな。強力な魔法師が魔物化したら一大事だ。勇者、呪い返しか、無効化の魔石などもっていないか?あるなら我、他の龍たちにわたしておきたい。」


「 俺は持ってないな。作ればいいんだろうが。呪いに関しては母さんのが専門だな。呪い返しの魔法ってあるのか?」

「魔法ならあるわ。ただ魔石がないのよ。錬金術でしかつくれなくてね。錬金術といえば勇者一家なのだけど...素材集めから始めないと...めんどk...いや手間なのよ」


「「!!」」


「聖女よ今...う、なんでもない。そうか錬金術に素材集めとなるとなかなか入手は困難だのう。ちなみにどんな素材なんだ?」


「そうね、呪い系ならアンデッドの魔物の魔石、光魔法と馴染みのいい魔石ね。そしてこの2種類相性が悪くて錬金しにくいらしいのよ。」


「そうか、今後もしできたら作ってくれないか?順番は守るゆえ!頼む!」

「そうね。分かったわ。お父さんもいいかしら?」


「「…」」


「お、おう。いいぞ。...お前ら急に黙ってどうした」


「お父さん...錬金って言ったよね。俺使えるのか錬金術!?!それならこの魔力量って物凄く有利じゃないか!」と兄

「錬金...転生者の憧れ!真骨頂!魔法と化学の融合!」クワッと目を見開いて語る私



「そうよ。2人とも作れるわよ、まぁかなりの魔力操作力を必要とするけどね。

でもそうね、忘れていたわ。前世の知識分作り出せるモノも増えるわね...これは楽しそうね..ふふ、ふふふふふ」ガッポガッポ稼げるかしらと母


「あ、ああ確かにそうだな。前世の知識は役に立つだろう。ほ、ほどほどにな。」


「して先ほどから前世っていうがおぬしら...」


黒龍とリゲルとピノには転生というものを一家でしてしまった事を話した。多少驚きつつも、可能性はあるだろうと納得した様子だった。さすが黒龍だ、年の功を感じる。

転生の事も話すとやはり魂も呪いに関係してくるだろうか、とブツブツ考えはじめ...


「ううむ。検討することが多い。我、しばらく龍の巣にこもり研究してくる。我が子らよ、何かあったら連絡してくれ、主をしっかりとまもり強くなるのじゃよ。勇者らも何かあったら連絡してくれ。我も時々連絡する故、ではな」とリゲルとピノを撫でて行ってしまった。


「研究者気質なのかな。」と兄

「それもあるし、自分が呪いにかかったことが悔しいんじゃないか?同胞の心配もしているし、それほど危険だと感じてるんだろう。」

「それもそうね。龍が呪われたなんて前代未聞だもの、私たちも引き続き警戒をしておきましょう。そしてあなた、今後どうしていく予定かこの子たちの意見を聞いておかない?」


「そうだな___



父は今後の話しをし始めた。

予定ではジニアール大国に向かい国王へ私たちの挨拶をしていくそうだ。今回呪いの事件について事の詳細と各国へ回す情報の抜粋は以前父が済ませておいてくれたので今回は私たちの挨拶のみだ。


「冒険したい。魔法訓練したい。せっかく異世界きたからね!家族旅行しつつ魔法訓練もしたい!」と私。


「いいな!訓練も良いが、二度目の人生ゆとりが大事だ!冒険に俺も賛成!美味しいもの食べて、綺麗な景色見て満点の星空の下で野営したい!」と兄。


「ふはははは!やはりそうだよな!父さんも賛成だ。てっきり訓練に専念したいって真面目なこと言うかと思ってた。そう、せっかくなんだ。この世界を楽しもう。贅沢三昧、冒険三昧、訓練三昧、そんな旅にしようか。どうだお母さん。」


「ふふふ。良いわね、楽しみだわ。生まれ変われたんだもの、やりたいこととことんやりましょう」よしよしと母が私たちの頭を撫でてくる。


「「ママン!」」と兄と私で母に抱きつく。

「そうだな。」と父、ふわりとみんなを覆う様に私たちを抱きしめる。

『あぁ〜僕もっ!』モチも嬉しそうだ。


『ピノもいるよ!』『ぼ、ぼくも!』くぅ可愛い奴らめ!ウリウリして存分にモフらせて頂いた。


では!いざ!出発!

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