ユースフ第二王子殿下
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スカーレット様が大きくため息をつき、男性を紹介してくれた。
「リノア、こちらはハリスの弟君の一人、ユースフ第二王子よ。
ユーフス、こちらはルアナ王国バーンズ公爵家嫡妻のリノア夫人よ」
「おやこんなに若いのに既に婚姻を結ばれているのですか!では世継ぎが産まれるまでは私の所には来られませんね」
「世継ぎが産まれてもユースフの所には来ないわよ」
スカーレット様がずんずん私に近づいて来るユースフ様との間に割って入る。
「そうなのですか?わたしはいつもまででも待ちますよ」
「あの、私はイオと別れるつもりもバーンズ公爵家を出るつもりもありません」
私ははっきりユースフ様にお断りをする。
「ルアナ王国の決まりに縛られることはありません。自分の気持ちに正直になっていいのです、私は入国されたあなたをみて心を奪われました。
まずは私のことを知って欲しい、共に過ごす時間を下さい」
ユースフ様がスカーレット様を押しのけ私に手を伸ばした。
その瞬間私の周りの空気がバン!と膨らんだ感覚がしてユースフ様はいっきに渡り廊下の向こうに押しやられる。
「わあ。凄いわね、指輪の効果かしら」
「そ そうかもしれません!でも王族の方を押しやってしまいましたが……。」
「はは。大丈夫よ、ハリルは今の悪しき風習を正そうと考えているのよ」
「そうなんですね」
驚いていると、バタバタと複数名の足音がする。
ハリル殿下とイオ、護衛騎士の方々がスカーレット様の宮に駆け付けて来た。
「リノア!大丈夫か?俺の指輪が突然光ったんだ」
イオにぎゅうぎゅうに抱きしめられる。
「私は大丈夫なんだけど……。」
「スカーレットどうしたんだ?」
ハリル殿下とイオにスカーレット様がことの経過を説明してくれる。
「そうか、リノア殿、ユースフの無礼をお許しいただけるだろうか」
「私はなにもされていませんので大丈夫ですが、ユースフ様はだいぶ圧がかかったと思うのですが……。」
「なに、無駄に丈夫にできているから心配ない、私にはもう一人マリアムと言う弟が居るのだが、どちらも自由人でね。二人にはイオ殿にもリノア殿にも接触を禁止しておくよ、安心して過ごしてほしい」
「ハリル殿下、ご配慮ありがとうございます」
イオの腕に力が入る。
「ところでイオ!いつまでリノアを抱きしめているつもりなの」
スカーレット様がイオの上着を引っ張るがイオはびくともしない。
「はは、二人とも仲がいいのだな、さてユースフを自分の宮に送り返してくれ、それからここからは4人だけで話をしたい、人払いを頼む」
ハリル殿下が騎士達に指示を出す。
「あの、私は防音の魔法が張れるので、なにか人に聞かれてはならない話であれば防音壁を張りましょうか?」
「では、私の宮に行ってはなそう」
✿ ✿ ✿
ハリル殿下に案内された殿下の宮は泉に面していて素敵な造り。
「素敵な眺めですね」
「代々国王の住む場所は泉に面している場所と決められている」
「婚姻したら私もこの宮に移るのよ、楽しみだわ」
「さあこちらでお茶を飲みながら話そう」
テラスの様なサロンでお茶をいただく、すっきりとした香りのさわやかなお茶。
「これは何というお茶ですか?とてもさわやかです」
「これはミントが入っているの、この国でも泉の周辺でしか取れないのだけど熱い時に冷やして飲むのがおすすめよ」
スカーレット様が自慢げに話す。
「わあ。冷たいとさらに清涼感が出そうですね」
スカーレット様とお茶の話題で盛り上がっていると、ハリル殿下が話を切り出す。
「さて、本題に入ってもいいだろうか、人払いはしてあるが、リノア殿、防音壁をお願いしても良いだろうか?」
「はい、どうぞ」
「もういいのか?」
「はい」
「リノア殿は凄い魔力量なのだな」
「はい、父譲りです」
「そしてここでの話は他言しないことを誓い問う。リノア殿は神獣憑きではないだろうか?」
イオの肩に力が入る。
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