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リノアの魔道具トリップ   作者: とと


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お買い物

読んでいただきありがとうございます。


「痛てててて……」


イオの声で目が覚めるとそこにはグレースお母様とアンナ、イオはお母様に耳を引っ張られている。


「もういい加減起きなさい!お昼になるわよ、イオのこの耳には私の苦言は届かなかったのかしらね!」


私は慌てて置きあがると、イオが床にゴロンと落ちた。


「痛っ……。」


「イオ。大丈夫!」

「そしてグレースお母様すみません。お茶を飲んだら本邸に戻るつもりでいたんです……つい寝てしまって」


「スパロー様の助言で婚姻は結びましたが、お披露目までは節度を持ってお願いしますよ、それにちゃんと食事を取らないとダメ!これから作業場の使用ルールとして三食の食事は本邸でちゃんと私達と食べる。いいわね」


「魔道具を作り始めると楽しくてついつい時間を忘れちゃうんだよな~」


イオが、腰をさすりながら起き上がる。


「では、時間に来なければ誰かを迎えに行かせますからね」


アンナがお母様の後ろでニコニコしている。


「奥様、お昼にいたしませんか?」


「そうね。行くわよ二人とも」



✿ ✿ ✿



セルお父様とグレースお母様と4人で昼食をとってから、イオと2人で宝石商にボタンにする宝石を選びにでかけた。


バーンズ公爵家御用達の宝石商は、穏やかな店主が丁寧に宝石を選んでくれて、ハリス王太子には、アクアマリンと琥珀、スカーレット様はペリドットとブラックスターサファイアを使うことにした。どちらもお互いの瞳と髪の色で選んだ。


「大きさをそろえて、明日バーンズ公爵家に頼む」


「畏まりました。イオ 坊ちゃんこれはバーンズ公爵夫妻からでございます」


店主はジュエリーケースと手紙をイオに差し出す。


「坊ちゃんはよしてくれよ、俺もう結婚したんだぞ」


「はは。そうでしたね。イオ様、改めましてこちらを」


イオはジュエリーケースと手紙を受け取りケースの蓋を開ける。


ケースの中には小さいけれどいろんな色の光を放つ宝石のついたペンダントが入っていて、石とチェンのつなぎ目には、小さな白い真珠みたいな石。


「綺麗……。」


私はため息交じりにつぶやいてイオを見上げる。


イオは手紙の封を切った。



= 愛する息子と娘へ =


いろいろなことがたて続きに起こり、スパロー様の助言で婚姻まで急ぐことになり、大切で幸せな婚約期間も短くなってしまった。


2人で指輪を送ろうと思っていたが、それもスパロー様とプロテア様に先を越されてしまったが。


このペンダントは、二人の幸せを願い私達からのささやかなプレゼントだ。



♡ この石はね、光の当たり方でいろいろな色に輝くの、二人が思いを通じ合わせた時の海の色みたいでしょ。そして二人の瞳の色が混ざったみたいな宝石だと思ったのよ。

小さな石はマザーオブパールよ楽しみにしてるわ


アクセル・バーンズ

グレーズ・バーンズ


手紙を読んで目頭が熱くなり、イオの手をぎゅっと握った。


「この宝石はアレキサンドライトといって大変に希少な宝石です。昼の光の下では青と緑に輝き、室内の光では赤から紫色に輝きます。小さな白い石はマザーオブパール。子宝と繁栄の意味を持つ石です、二人で楽しそうに石とデザインを決めていかれましたよ」


店主が嬉しそうにほほ笑んで教えてくれた。


私達はペンダントをお互いの首に着けて店を出る。



✿ ✿ ✿



いろいろな店をめぐる予定でいたが、早く2人にお礼を言いたくて急いでバーンズ公爵家に向かう。


お父様とお母様は庭に面したサロンで午後のティ-タイム中。


「あら、二人とも早かったわね」


私はソファーに並んで座る二人に駆け寄り抱き着いた。


「お父様、お母様 心温まる贈り物をありがとう。お二人と家族になれて私は幸せです」


「もー。やっぱり娘はかわいい」

「私達も家族に慣れて嬉しいよ」


お父様とお母様にギュウギュウに抱きしめられる。


「おい。俺もだ」


イオがギュウギュウの輪に加わって、さらにギュウギュウだけど凄く幸せ。


アルトとラノがみんなの頭上をパタパタと回りながら飛んでいた。


(*^-^*)

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