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終末の異世界紀行  作者: 佐倉美羽
『人間の国』

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51/59

プロローグ

 その昔、まだ人が人であったころ、

 一柱の神が人間を創り給うた。


 神は祝福の言葉を与えた。


「健やかにあれ。

 争わず、奪わず、

 ともに生き、栄えるがよい」


 神は天上に座すことを好まず、

 しばしば人の世へと降り立ち、

 穏やかな微笑みを浮かべて、

 それを口癖のように繰り返した。


 ゆえに人は剣を持たず、

 ゆえに人は隣人を疑わず、

 ゆえに争いは芽吹くことなく、

 互いの手を取り、互いの明日を支え合った。


 人は神を畏れはしなかった。

 崇めも、祈りもしなかった。


 ただ――

 友として慕った。


 命は連なり、

 文明はゆるやかに育ち、

 大地は豊穣をもって応え、

 慈しみは言葉でなく習いとなった。


 人は人を愛し、

 神は人を愛し、

 その愛は疑われることがなかった。


 理想郷の創造主。

 人とともに笑い、人とともに歩いた神。


 その名を――

 リカ。


 リカという。


 だが今、

 その名を謳う人間は、

 もはやどこにもいない。

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