表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
240/251

ここで おわりに


 片手で顔を伝った水をぬぐうと、いつものように余裕がある笑みをうかべてみせた。


「 ・・・ま、そういうことだ。 これがおまえの《兄貴面してた男》の、本性ってことだ。 だからおまえがいま、おれにとってる態度はただしいんだ。 ―― どうする?外で殴っておわりにするか?それとも、・・・ここで正式に縁切りするか?」



 ぼさぼさの髪のあいだから、いつものとはすこちちがう、からかいもなにもふくまない眼がのぞく。



 それをみて、ジャンはため息をついた。



「 ・・・くっそ・・ずいぶんながいこと・・・だましてくれたな・・・」



「 ―― 悪かった。 だからこの事件で、お前にかかわるのは、もう終わらせようって気づいたんだ。 もういいかげん、黙ってていいことじゃあねえし・・・」



「そうだな、・・・もうこれいじょう、だまされねえぞ。クソ兄貴。 ―― おれに《湿地》で借りができたって思ってたからなのかよ?ずっとずっと、ずっといままで? くっそ、―― おれはいままで、おまえのそういう態度は、おれのこと、一人前にみてくれないからだって思ってた・・・」



「そりゃ、歳がはなれてんだから、実際しかたねえだろ」



「いっつも、『ちいさいんだから』とか、いいやがって」



「小さかっただろ?十歳ちょいまでは」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ