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A班ファイル ― コウモリは湿地でお茶する ―  作者: ぽすしち
おいかけっこ

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216/251

№31 ― 集まってきた ―



「 ・・・なんか、ポールとジャンの声がきこえたきがする・・」


「気のせいだろ。寒くて空耳がしたんだよ」


 ずぶ濡れのザックの頭をウィルがたたく。



 棒で足元を探って進んでいても、落ちるやつは落ちる、と慰めにもならない言葉で棒をさしだして、穴から救ったばかりだった。





 取り囲む草が高すぎて、あたりの様子はわからない。



 草がかきわけられる音が近づき、ザックの向かい側から、眼鏡をかけた男が銃を構え現れた。



 ウィルが棒で銃をたたき落とす。


 うめき声をあげる男に、「ごめん反射的にやっちゃった」きみ警察官だったね、と謝っていると、さらに別の眼鏡をかけた男が草の中からでてきた。



 マークじゃん、とザックがうれしそうに棒をかかげる。


 ずぶぬれのザックを、同情的にながめた男は、棒で慎重に足元を確かめ近寄った。




「 まいった。迷ってるよ。 しかも、ジャンとポールの声がきこえたのに、二人ともどこにいるのか確認できない」



 手をおさえこんで、うめいている警官に気づくとおちたままの銃をひろいあげ、ウィルをこまったようにみて、わざとだろ、と声にださずに言った。



 眉をあげてみせ、ながい前髪をはらった男の、背後の草がゆれ、大柄な影がのっそりと現れる。




「なんだあ? おまえら、さっき逆方向に行かなかったか?」


 脇にかかえた棒をまわし、丸い目をみはったニコルの後ろから、ルイが顔をだした。







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