望郷詩
エセ漢詩風味でも生暖かい目でスルーして頂けると幸い。
【―― 帰去来 ――】
帰去来
緑豊かな大地 満面たる泉
美しき我ふるさと
遥か遠く 異郷の地で
時折 心をよぎる
帰去来
にぎわう市 暖かい村の人々
美しき我ふるさと
遥か この地で
時折 思い起こす
我愿意
何時しか 帰りたいと願う
あの美しき我ふるさとへ
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【―― 深更 ――】
中天に懸かる月 隴隴として
蒼く かの泉を照らす
風は粛粛として白く
木々は闇の中に在り
靜かなる哉 大河の水
深閑として清く 濁る事無し
遥かなる哉 悠久の都
天を仰ぎ見ること 又幾何ぞ
――1992/07/06
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【―― 在りし日の歌 ――】
緑の大地
どこまでも高く 透き通る青空
吹き抜ける風は優しく
何もかも 懐かしくさせる
窓の向こうに 戻れない景色重ね
在りし日を想う
そんな つかの間の休息
平穏で静かな時間
木々の影は揺れ
緩やかな日射しの中
一日が過ぎる
――1990/11/某日
2017/10/07
制作年の分っている作品に日付を追記。