表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/18

南の門にて

「お父様とお母様、行っちゃいましたね……」

「そうね……アニス、一緒に鍛錬しましょう……」


 セレナお姉様が不安そうな、悔しそうな、そんな顔で告げる。

 自分も一端の冒険者なのに、留守番を言い渡されたのが悔しいのだろう。

 私も同じ気持ちだった。

 だが、つい先日冒険者になったばかりの私より、セレナお姉様はよっぽど悔しいはずだ。

 その証拠に声は平静を保ちつつも、唇は噛みしめられ、拳は強く握りしめられていた。


「はい……」


 もちろん私はすぐさま承諾する。

 私が鍛錬の誘いを断るわけないし、なにより、少しでも気を紛らわせたいからだ。

 お姉様も素直に鍛錬をしたいという思いもあるが、その意味合いも強いだろう。


 私たちは庭に出て、鍛錬を始めた。


 ▼▲▼▲▼  【ボルグ·ファルダンside】


 俺とリリスが街門に着くと、すでに多くの冒険者が集まっていた。

 ソムサの街は大きな壁で覆われており、東西南北それぞれに門がある。

 ここは南の門だ。

 セセル森林はソムサの街の南西に位置するため、西の門にも多くの冒険者が集まっていることだろう。


 俺は50人ほどいるであろう冒険者の前に出て、声を張り上げる。


「俺はCランク冒険者のボルグ·ファルダンだ!今回、南門の指揮官を任されている!危険な戦いになるだろうが、このソムサの街を守るため、力を合わせよう!」


 おーっ!と少しだけ声が上がった。


「皆さん、今回、南門の副指揮官を任されています。リリス·ファルダンです。みんなで頑張りましょう!」


 おーーーーーっ!!!多くの冒険者から大きな声が上がる。

 リリスは可愛いから男の多い冒険者の注目を集め、大きく士気を高めることに成功したようだ。


「それではこれから街の外に出て応戦するぞ。魔法使いや弓使いは外壁に登って援護してくれ。……行くぞ!俺の後に続け!」


 俺がそう言いながら南門を出ると、冒険者たちもついてきて、左右に展開する。

 準備は整った。

 これであとは襲ってくるのを待つだけだ。


 そんな時、前から一人の男が走ってきた。

 肩を大きく揺らしており、全力で走ってきたようだ。

 それは、斥候を担当した冒険者だ。


「ついに……きたぞ、あと五分くらいで到着するぞ」


 その言葉に通りの時間で、俺たちの前にボアの群れが現れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ