召使い?
6章244話になります!
本日1回目の投稿です!!
それではどうぞ!!
バクッ、バクッ、バクッ
「はぁ〜、クジラに密着できてあったか〜い...。えへへ、クジラは今どんな気持ちなのかな?」
バクンッ!バク、バク、バク、バクッ!
リーシャは、自分をおぶってくれているクジラを、ぎゅーっと抱きしめながら耳元で囁く。クジラには見えていないのだが、彼女はニヤリと、まるで悪役のような笑みを浮かべていた。
お姫様衣装でそのような表情をしても、不思議と似合ってしまうリーシャは、一種の才能の持ち主だと思う。
「べ、ベベッベ別に、ドキドキなんてしてないよ!?」
クジラは、1km位の距離を本気で走ってきた後なの?とでも聞きたくなるほどに、心臓をバクバクといわせながら、返答を返した。
別に誰も、ドキドキしてる?なんて聞いてすらいない。完全に彼の自爆である。
「えへへ、そっかぁ。口ではそう言っても、身体は正直なんだゼ♪」
リーシャはニヤニヤしながら、変なイントネーションで喋り、クジラの胸にに手を当てる。
バクッ、バクッ、バクッ、バクッ...
彼の心臓は、かなり早いペースで心拍し、大きい心拍音を鳴らしまくっていた。
「うっ...」
「ほらね?クジラったら、こんなに鼓動を早くしちゃってる。そんなに私の事、気になっちゃった?」
クジラは心臓に手を当てられ、かなり恥ずかしそうにするが、リーシャはまるで愛おしそうに彼の胸を優しく撫でる。
大好きな人が、自分を見た事でドキドキして、心拍数を上げているのが嬉しくて仕方がないらしい。
「あぁ...、凄い恥ずかしいな...。リーシャ、そろそろ自分で歩かないかい?」
クジラは耳元まで顔全体を真っ赤にしながら、リーシャに降りて歩かないかと聞く。
「えへへ、だーめ。今の私は気分的にお姫様だよ?クジラはフラフラと歩くお姫様に自分で歩けって言えるのかなぁ?」
だが、リーシャがクジラと密着出来るラッキーなイベントをふいにするわけが無いので、当然降りるわけが無い。
現在の自分の弱みを彼の耳元で囁き、同情を誘う。
「...リオ、リオに任せていい?」
『ワウ!』
だが、クジラは彼女の甘い言葉に引っかからなかった。というか、甘やかしすぎだと感じた為、拳を強く握りしめ、甘やかしたい気持ちを抑えて首を縦に振らなかったみたいだ。
そのような訳で、すぐ後ろでリコと歩いていたリオに声を掛ける。リオは、全然OK!という感じの返答をしてくれた。
「えぇっ!?やだやだ!!今はリオよりも、クジラの背中に張り付いてたいー!!」
「ぐおぉっ!?痛い痛い!!!!」
リーシャは、まさか断られるとは思ってなかったらしく、駄々をこねながらクジラに思いっきり抱きつく。かなりの締めつけ力らしく、クジラは本気で痛そうに悲鳴をあげている。
「家着くまでおぶってくれる?」
リーシャはギリギリと締めつけながらクジラに問いかける。
「わかった!おぶる!おぶるから許して!」
「えへへ、許してあげよう」
リーシャは、そう言って締め付ける腕を緩め、普通に密着する。
「はぁ〜、ひっどい脅しだ...」
「ん?なんか言ったかなぁ〜?」
「いや、何でもないです...」
「そっか、それじゃあ家までよろしくね♪」
クジラは完全に言いように使われ、家までたどり着くまでは、ずっとこの調子だったみたいだ。




