リーシャ編22話
リーシャ編22話になります!
2話投稿に戻った矢先申し訳ないのですが、今日は1話投稿にします!
なんで世間一般の夏休み前はこんなに忙しいんですかねぇ...?
それではどうぞ!!
「ん〜...、むぅ?...はっ!?」
リーシャは寝ぼけた様子で何故寝てたんだろうと考え、答えがわかった途端、一瞬で意識を覚醒させて声を上げ、カッと目を開く。
「うわっ!?...あはは、おはようリーシャ。今日は凄い活躍だったみたいだね」
リーシャが寝ていたベッドの隣には、パイプ椅子に座ってスマートフォンを弄っていたクジラがいた。クジラは、リーシャが目を覚ますと、ベットで横になっている彼女の顔を覗き込みながら笑って挨拶をする。
「クジラっ!?」
リーシャは何故かいる自分の婚約者を見て驚いたような顔をしている。
「リーシャが目を覚まさないってヴァーチュに聞かされたから、急いで駆けつけたんだよ。それで今に至るって所かな?」
クジラは、リーシャの目が覚めて安心したように笑みを浮かべると、彼女の頭を撫でながらここにいる理由を話した。
「私の心配をしてくれたの?(ヴァーチュグッジョブ!たまには良い事するね!)」
リーシャは気持ちよさそうに撫でられながら、心の中でヴァーチュに感謝をする。
「そりゃあ目を覚まさないって言われたら心配するよ。まぁ、その後におそらく疲れで倒れたって聞いたからすごく安心したけどね」
「えへへ、心配してくれてありがと!もう大丈夫だよ!」
リーシャは、他人には一切見せないような照れ笑いを浮かべながら、椅子に座るクジラの太ももにまたがり、ギュッと抱きつく。
「もう少し寝てた方がいいと思うけどなぁ...。まぁいいか」
クジラは抱きつかれ、デレデレとしながら抱きしめ返した。この男、本当にリーシャへゾッコンである。
「...あれ、ヴァーチュが帰ってクジラが来たってことは、もうヴァーチュと会長の試合は終わっちゃったの?」
「試合?あー...、なるほど。だからヴァーチュはあんなにボロボロな状態で迷宮に来たのか...。でも相手は会長なんでしょ?会長ならピンピンしてたよ。ここに連れてきてくれたのが会長だし」
「ぷふふっ、つまりヴァーチュはボロ負けしたんだね!あー、見たかったなぁ」
リーシャは、ヴァーチュが会長に負けたと聞くと、すごく嬉しそうな顔で笑う。
「あははは、僕も試合見てないからよくわからないけど、とにかく全身青痣だらけで切り傷も沢山あってボロボロだったよ。...そういえば、ヴァーチュから君が目覚めない理由を吐かせてる時に聞いたんだけど、リーシャもその試合に出たんでしょ?どうだったの?」
「うーん...、マールさんっていう私の先輩の人と試合したんだけど、あっちの方が一枚上手だったみたい。簡単にやられちゃったよ」
クジラに自分の結果を聞かれたリーシャは、戦闘中の事を思い出して微笑みながらクジラへ結果を報告した。
「そっか、それは残念だったね...。でも、負けたのに凄い良い顔してるね?楽しかったの?」
彼は、リーシャの表情を読み取り、この子が負けたのに悔しがったり拗ねたりしないのは不思議だなと感じたようで、試合に対してどのような感情を抱いたのか具体的に聞いてみる。
「えへへっ、うん!とっても楽しかったよ!声援を貰うと、なんだか凄く気分が良くなって、不思議と最高のパフォーマンスが出来たんだ!」
リーシャは、戦闘中とは全く真逆の、見る人を魅了するような可愛らしい笑顔で、負けたけど試合がとても楽しかったという意思を伝えた。
「そっか、それは良かったね。そんなに面白いのなら僕も見たかったなぁ...。次はいつあるの?」
彼女がとても楽しげな表情を浮かべて試合の話をしているので、クジラはそれをニコニコとしながら真剣に聞き、時折相槌を打ったりしている。そして、話を聞き終えると、次の開催日時を尋ねた。
「半年に1回って言ってたから、何かよっぽどな事件がなければ半年後だよ?その時はクジラも見に来てくれるよね?」
「もちろん、次はヴァーチュがどんなイチャモンを付けてきても絶対に行くよ」
「嬉しい!そしたら私は絶対にまた試合に出るから!それでマールさんにリベンジするんだ!」
「あはは、半年後が楽しみで仕方がないよ」
「今回、ヴァーチュが会長と戦ったから、次はクジラが会長と戦わせられるかもね!そしたら私、精一杯応援してあげるから!」
リーシャは、魔王であるヴァーチュが、試合に参加した事を改めて話し、次回来るのならクジラが会長と戦うハメになるかもと話す。
「うわぁ、あんなにボロボロにはなりたくないし、そもそも戦いたくないかな僕は...」
クジラはそれを聞いて、行きたいけど行きたくないな。逝ってしまう。という感じに悩み始めた。
「大丈夫だよ、クジラなら。なんたってクジラは臆病者だからね!痛いのやだから回避に専念しまくるでしょ?」
「まぁ、否定はしないけどそれを指摘されるとなんか悲しいなぁ...」
「えへへへ、ごめんね?大好きだよ?」
リーシャは軽く抱きつきながら会話をしていたクジラを、より強く抱きしめる。
「はぁ、僕はリーシャには勝てないなぁ...」
そのような事をされ、クジラは軽く頬を赤く染めながら呟き、彼女の背中を優しく撫でていた。
「おーい、リーシャちゃん起きたかね...?おやおや、お取込み中じゃったか?」
「「っ!!??」」
それが、会長がリーシャの様子を見に来るまで10分ほど続いた。




