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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
5章閑話
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閑話2【浮気?】4話




閑話その2、4話になります!


本日1回目の投稿です!!


それではどうぞ!!









「キツネちゃん可愛いねぇ!クジラ、この子どうしたの?」


『わ、私の名前はキツネじゃないわ!カーリーって名前があるのよ!』


「この子なんだけど、僕と正式な契約してくれた光精霊のカーリー。これからたまに見かけるようになると思うから、仲良くしてあげてね?」


騒動も起こらず、微笑ましい触れ合いが終わった後、リーシャとカーリーはそれぞれ自己紹介をする事になった。


「契約かぁ、そうなんだ。私はリーシャ!えへへ、クジラの婚約者だよ?これから仲良くしようねカーリーちゃん!」


リーシャはニパッと笑顔で挨拶し、手を差し出す。


『カーリーでいいわよ...。というか、予想はついてたけども、あなたがクジラの婚約者なのね...。宣戦布告させてもらうわ!将来的にはクジラは私しか愛せないような人間にしてやるんだから!』


カーリーは先ほどまで彼女に抱いていた恐怖も無くなったようで、落ち着きを取り戻しながら呼び捨てで構わないと言った後、堂々と啖呵を切りながら差し出された手を握った。


「...は?」


リーシャの周囲の空気が、ピキッと固まった気がする。それと同時にリーシャの雰囲気は異様な物へと変貌した。


『いだだだだだっ!?クジラっ!やっぱりこの人怖いっ!!助けて!!』


ついでに、握った手にも力を込めたらしく、カーリーはかなり痛がりながらクジラに助けを求める。


「うわぉ...、僕しーらないっと...。リコリオ〜、ちょっと離れて遊んでよっか?」


『ワフゥ』『ワウ!』


クジラは、軽く怒っているリーシャを見て、巻き込まれたくないという一心で10m位離れてリコリオに仕込ませた芸を披露してもらいながら遊び始めた。


『なんで見捨てるのよぉぉ〜!?助けてぇぇぇぇぇ!!』


カーリーは、握られた手の痛みに若干泣きながら、最後まで諦めず、颯爽と自分を見捨てたクジラに助けを求める。


「クジラぁ?クジラもちょっと私の所へおいでよ?」


リーシャは恐ろしい雰囲気を纏った笑顔で語る。


「やばい!逃げろ!!」


『ワ、ワフッ!』『ワウゥ!?』


「なんで逃げるのかなクジラァァァァ!!」


クジラは掛け声と共に、全力で走る。リコはなんとか、それにくっ付いて走って行く。リオの方は出遅れ、首輪を掴まれてワンテンポ遅れて走り出したリーシャに捕まっていた。それにより、クジラとリコは逃走に成功したようである。


『ふぇぇぇん...、何あの人、やっぱり怖いよぉぉ』


カーリーはそう呟くと、半ベソかきながら姿を消し、精霊界へと一旦戻った。




「クジラァァァァァァァァ!!」


リーシャは、リオの上に跨り、全速力で走らせている。リオはリーシャの体重など、さほど苦にもならないようで、かなりの速度でクジラとリコを追っている。


「やばいやばいやばい!!リオ速すぎるよ!?」


『ワフゥゥゥゥ!!』


クジラとリコは捕まらないように、自分の持ち得る全速力で走り続ける。


「大人しく捕まらないとお話がキツイものになるよ!?それでといいの!?」


「いやだ!断る!」


「じゃあ走るのをやめてよ!」


「いやだ!断る!」


走り続けている途中、リーシャとクジラはこのようなやり取りを、ずっと続けていた。リーシャはリオに乗っているから大丈夫だが、クジラの方は走り続けながら話している為、よく息切れをしないものだと評価できる。


それが続くこと5分ほど。クジラはまだなんとか平気だったが、パートナーであるリコに限界がきてしまう。


『ワ、ワフ...』


ごめんね?そのように告げたかったのだと思う。掠れた声でクジラに向けて何かを唸ると、そこで走るのをやめて止まってしまった。


「よしっ!リオ!リコを連れてお家帰ってて!」


『ワウゥ!』


リコが脱落したのを確認すると、リーシャはスルリとリオの体から降り、リオに指示を飛ばして走り始めた。1対1のガチンコな追いかけっこを開始するらしい。


「はっ!?...リーシャ、ズルいっ!」


クジラは若干息切れを起こしながら叫び、走る速度を上げ始める。


「もう終わりだよ!」


対して、リーシャは先ほどまでリオの上に乗って追っかけてきていた為、一切の疲れも感じない。結果は明白だろう。



「よしっ、捕まえたっ!」


1対1のガチンコな追いかけっこが始まり、200mもしないうちにピリオドが打たれた。


「はぁ、はぁ。速すぎる...」


クジラはリーシャに腕を掴まれながら、ゼェゼェと肺の中に新鮮な空気を取り込んでいく。


「それで、なんで逃げたのさ?」


「いや、カーリーの怯えようを見て怖くなっちゃって...」


「あ、そういえば私、カーリーを置いてきちゃった!?」


リーシャはそう言うと、大丈夫かな?と凄くオロオロしながら心配をする。


「あぁ、それなら大丈夫。おいでカーリー」


クジラはそんな心配しているリーシャを制し、カーリーを召喚した。


『ヒィッ!?クジラ!あの人がいる時に私を召喚しないでほしいわ!』


姿を現すと共に、カーリーはクジラの後ろに隠れて、チラチラとリーシャに視線を送りながらクジラへ軽く怒る。


「大丈夫、大丈夫だよ多分。カーリーも煽らないようにね?リーシャ、この通りカーリーは無事だよ」


後ろに隠れたカーリーに優しい言葉を掛けながら、リーシャに心配はしなくて大丈夫と声を掛けた。


「ほっ、良かったぁ...。それじゃ、お話を始めよっか!」


リーシャはニコッと笑い、クジラとカーリーにそう告げる。

クジラとカーリーは、その言葉を聞き、一瞬だけ瞳が絶望に染まっていた。





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