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夜明け
鏡が砕け散り、
神殿を支えていた呪縛が、
情報の奔流となって溢れ出した。
景久が自白したすべての内容
――1300年の虐殺、売国、搾取、
そして国民への蔑視――。
それらすべてが、日本中、
世界中のスマホや街頭ビジョンに
強制表示される。
景久は、自らが生み出した
嘘の瓦礫に押し潰され、
歴史の闇へと消えていった。
翌朝。
雨が上がった東京。
人々は静かにスマホを見つめていた。
そこには、自分たちがどのように
奪われてきたかという、
支配者自身の口から
語られた「真実」が刻まれていた。
もう、誰も騙されない。
誰も「官」の言葉を鵜呑みにしない。
五代家の墓所。
そこには一台のスマホが置かれ、
澄み渡った空を映していた。
「勝てば官軍、負ければ賊軍。
……だが、真実だけが、人を自由にする。」
五代無一郎の物語は終わった。
だが、彼が刻んだ
「デジタル・タトゥー」は、
新しい日本の憲法として、
永遠に消えることはない__。
(完)




