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「賊軍」  作者: 此花 陽
5. 反逆!!藤原の終焉

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15/19

皇居禁域


 令和XX年、一月。


 帝都・東京は、

 天の底が抜けたかのような豪雨に沈んでいた。


 五代無一郎は、西園寺景久が放った

 私設部隊の追撃を振り切り、

 皇居外苑の地下深く、物理的な地図にも、

 電子的なGPSにも決して

 現れない「禁域」へと足を踏み入れた。


 そこは、巨石が幾重にも積み上げられた地下神殿。

 壁には古墳時代から続く呪術的な文様が刻まれている。

 

 西園寺家の源流、

 藤原氏がその支配を確固たるものに

 するために築き上げた「負の心臓部」だ。


 無一郎の肩からは、銃弾を受けた鮮血が滴り、

 地下の冷たい石床を汚していく。


 だが、彼の瞳はかつてないほど澄んでいた。


 手に握られた父・誠一のスマホが、

 この神殿の放つ不気味な磁場に呼応し、

 青白い光を放っている。



「……ここが、すべての嘘が始まった場所か」__。



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