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ミッドウェー海戦の兵装転換について  作者: 田丸 彬禰


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ミッドウェー海戦の兵装転換 57

前述したように、海軍の指揮官にとって計画の成功よりも敵船を沈めることが上位に位置する。

この場合でいえば、六月五日深夜から六日早朝にかけての上陸が安全に出来るよう敵基地を叩くという大目標より近くを航行しているという敵艦隊撃滅の方が優先となる。

本来であればこれは明らかな失策であるが、結果的にこれにより優先順位を明確になり、ミッドウェー海戦の敗因である「二兎追う者は一頭も得ず」的状況が解決されることになる。


また、この策を採用した場合、二正面作戦を避けるためミッドウェー島から一時的離れるように艦隊を北上させなければならない。

予定の航路とは違うが、まずは敵艦隊を撃滅に専念するためにはこれは重要なことである。


さらに、偵察機を多数用意する。

史実では「どうせ敵はいないのだから攻撃の航空機が減らしてまで偵察に回す必要がない」という理由で僅かしか偵察機を飛ばさず、その結果が敵空母発見の遅れに繋がるのだから、この部分についても大幅な改善がみられる。


ただし、防空に当たらせる戦闘機はここで変えるわけにはいかない。

予定は各空母三機、計十二機。

追加で第六航空隊の二十一機。

さらに攻撃隊から追加する。


そして、加賀のレーダー。


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