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最終話

 連載ものを書くのにはまだまだ力不足ということが分かってしう作品になってしまいました。駄文ですがよろしければ最後まで読んでくれると嬉しいです

「ふぅ~いい天気だな、これなら今日中に全部の畑を耕せるな」

 長いこと屈んでいたせいですっかり凝ってしまった腰をトントンと叩きながら、まだ僅かに雪が残る畑を見た。

  

 俺が勇者として魔界に行ってから時からもう一年が経った。

 ガラにどうするかを聞かれ俺が選んだのは人間界に帰ることだった、あのまま魔界に残ったらきっと国王達が弔い合戦だとか適当な理由を付けてまた平民のことをなんて考えもしない増税をするだろうし、敵対している貴族や反抗的な者が住んでいる場所を魔族のせいにして攻撃するだろうことが目に浮かぶようだったからだ。


 あの後これからのことを皆で話し合い、どうすれば国王達の無茶な行動を止められるのか考えた結果、俺達は反王家派の貴族達と協力することになった。 

 というのもベイルに聞いた話だと、反王家派というのは最近あまりにも民を蔑ろにする王家と王家派の貴族達に強い危機感を持った貴族達で、平民の多くが苦しい生活を強いられる現状を憂いており、少しでも俺達平民の暮らしを良くしようと考えている良識派であることが分かったからだ。


 そこでガラに頼んで今回の魔王騒動が王家派の自作自演であることをしっかりと周知させることと引き換えに協力してもらい、対策課に国王派が実際に行っていた悪事の調査やその証拠を集めてもらうと反王家派にその情報を渡すともう大変なことになった。

 

 反王家派は色々と不満が溜まりに溜まっていたところに、自分達が治める領地を襲っていたのが魔王軍を装った王家派の手の者だったという決定的に証拠を得ると、怒りを大爆破させ国王派に説明を求め抗議すると共に、直ぐにこの事を王国中に広めたのだ。


 これにはどっちつかずだった中立派も憤慨し、また自分達の領地もいつ身勝手に粛清されるか分からないという恐れから次々と反王家派に加わっていった。

 それと同時に王家派の領地では暴動が相次ぐようになり、慌てて鎮圧しようとしたが全くの無駄だった、何せ鎮圧に出向いた兵士達すらも不信感を募らせておりろくに命令を聞こうことしなかったからだ。

 

 やがて騒ぎは大きくなり内乱の一歩手前というところまで来ると、流石に国王も事態を重く見て話し合いの場を設けたがそれは酷いものだった。

 身勝手な者が多かったらしい国王派の者達は誰もが自分は悪くないと言い逃れをし、果には全て国王の命令で仕方なくやったことだ言い張り、本来なら守らなければならない国王に全ての責任を押し付けようとする始末だった。


 その後も色々とあったが結果だけを語るなら次のようなことが決まった。


 まず、これまで強すぎた国王の権限を一部剥奪、平民でも才能ある者なら議会に参加でいるようにし、税制の見直しなど多くのことが変わっていくことになった。


 そして全部ではないがそれらが履行されるのをの見届けると、俺は幾らかの金を貰って田舎にある生まれ故郷へと帰ってきた。

 やっぱり俺には剣を振るよりも鍬を振っていたほうが性に合ってるからな。


 俺以外の皆もの同じようにそれぞれの道を歩んでいる、兄貴は許可をもらい一度こっちに戻ってきたけど国王派と反王家派の争いが一段落つくと、魔界に行ってしまい今では剣を捨て向こうで畑を耕して暮らしていると対策課経由で手紙が届いた。どうやら最初から兄貴は今回の討伐の旅が終わり報奨金を受け取ったらそのまま傭兵を引退するつもりだったようで、いい機会だからと自分のことを知る者がいない魔界で第二の人生を始めることにしたらしい。


 ベイルは実家である侯爵家に戻ると直ぐに王家派だった父親と兄達が行った悪事の証拠を突き付け家督を奪い新しいく侯爵に就くと、集めた証拠などを上手く使って反王家派を纏め上げるとそのまま反王家派の筆頭となり寝る間も惜しんで働き、その御蔭で派閥に関わらずどの家からも一目置かれている。

 今は政治に関わりつつ国王派達がまた馬鹿なことをしないように目を光らせ、偶に俺に会いにやって来ては好きな魔道具の研究が全然出来ないと愚痴をこぼして帰っていくが元気そうでなによりだ。


 ローラはガラ達の話を聞いて教会に色々と思うことがあったらしく、こちらに帰って来てもどうせいように利用されるだけだろうと考え魔界に残ることを選んだ。そしてビックリなことに勇者対策課に就職したのだ、何でもサイヤやマルル、アルルといった女性陣と意気投合し教会に戻りたくないのならウチに来ないかと誘われていたようだ。

 この間、手紙と一緒にそっくりな絵が届けられた、確か写真とか言ったかな? まあそれに描かれている様子を見る限りローラはサイヤ達と上手くやっているようだった。


 最後にフリーデだけど、彼女も魔界に残りレンジャーとか言うものになり、密猟者達から珍しい生き物を守ったりしているらしい。兄貴が書いてくれた手紙によれば「ここはモフモフパラダイスか! 儂はとうとう理想の地を見つけたのだ!」とか訳の分からないことを叫びながら保護動物達と暇さえあれば戯れているらしい。

 

 あの時、勇者なんかに選ばれてこれからどうなるんだと不安だったけどやっぱりなるようになるもんだな。今度、対策課の皆に連れられて兄貴達と合うことになってるから皆とどんなことを話すか今から楽しみだ。

 

 お付き合いくださってありがとうございました。

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