【完結記念】異世界ゆうしゃA ~亡国の残響~設定資料(2)
<サブキャラクター設定資料>
■ライディス
レグルス聖王国の軍務卿。冷静沈着な戦略家で、長年王に忠誠を誓ってきた。
王の真実を知り、すべてを失いながらも「国を守る」という一点で立ち続けた。
レグルス崩壊後は反逆者の汚名を背負いながら、王なき国の再建に尽力する。
風の魔法を得意とし、剣技も物語筆頭の強さを持つ。
■アルテフェイン
エルナト王国の最高賢者。片目が金色という特徴を持ち、魔力が見える体質を持つ。
冷静で合理的だが、エルクの可能性を誰よりも早く見抜いた。
魔導師団を率いて総力戦に参加し、世界連合の知的支柱として活躍した。ミレナンの師匠。
■バルゼディス
エルナトの上位賢者にしてアルテフェインの兄。ヴァルガンの最高賢者も兼任する実務派。
理論と現場の両方をこなす。口は辛口だが、ミレナンのことは優秀と認めている。
世界融合の阻止に向けた理論計算を担った。
■レイオン
ヴァルガン王国の新王。ガルゴンの息子。若く、決断力があり、民の顔を見ながら政務をこなす良王。
父から「お前は余より良い王になる」と言われた。
世界連合の結成で種族の壁を越えた協力関係を築く立役者の一人となった。
■フレイナ
ヴァルガンの女槍士。第四章で重傷を負いながらも戦線を離れなかった。
レイオンの傍らで、王の言葉をさりげなく正す存在でもある。
右足の古傷は最後まで残ったが、それを理由に退かなかった。
■ガルゴン
ヴァルガンの前王。レイオンの父。
ゼルガドとの戦いで右腕を失い引退したが、最終決戦に義手で参戦した。
「戦士が倒れるのは命が尽きた時だけ」という生き様を最後まで貫いた。
豪快で温かく、レイオンへの不器用な愛情が随所に滲む。
■ケン
ヴァルガンへ召喚された異世界人。元消防士。
危険な場所での人命救助に長けており、戦場でも怪我人の救出を最優先に動く。
シュウの結婚式では「ミレナンを大事にしろよ」を五回繰り返した。面倒見の良い兄貴分。
■ジェイド
ヴァルガンへ召喚された異世界人。
格闘戦を得意とし、敵の甲殻の継ぎ目を素手で探り当てる戦い方をする。
口数は少ないが、不器用ながら仲間への愛情がある。
■ユウ
ヴァルガンへ召喚された異世界人。元陸上選手。
走り続けることで戦場の情報を各部隊へリアルタイムで伝達する、独自の戦い方を持つ。
常識的な感覚を持ち、ジェイドの発言に「普通そんなこと言う?」とツッコミを入れる役回り。
■グローワ
エークレイア在住のエルフ。推定三百歳以上だが外見は三十代。
異世界召喚術の開発者であり、勇者Aを召喚した張本人。
「知識を失うことは文明の死」という信条を持つ冷静な研究者。
百年越しにルシラと向き合い、最終的に「仲間」という言葉を自然に使えるようになった。
■ノクト
魔王軍第四軍団長。長い黒髪と金色の瞳を持つ魔族。
当初は人間に敵意を持っていたが、勇者Aへの複雑な思いと故郷クライマへの愛着から、世界連合側へ転じる。
「魔族を守りたかった、それだけだった」という本心が、最終章でようやく言葉になった。
■ルシラ
魔王軍第二軍幹部。元エルフで本名はミア。
グローワのかつての研究仲間だったが、禁術の領域へ踏み込み魔族となった。
妖艶な外見とは裏腹に、研究者としての合理性を持つ。
涙を隠しながらシュウとミレナンの結婚を祝った。
■レグルス王
レグルス聖王国の王。
実は五十年以上前に異世界から召喚された者であり、勇者Aの記録に辿り着いたことで世界融合に賛同した。
当初は世界を救う目的だったが、いつしか「新しい世界の王になる」という欲望に転じていた。
最期にライディスへ「私になるな」と言い残した。
■勇者A
五十年前に召喚された伝説の勇者。
仲間思いで公平な理想の英雄だったが、全仲間の死後、孤独の中で世界の歪みを一人で見続け、「世界融合」という結論に至った。
悪ではなく、正しくあろうとして止まれなくなった存在。
エルクとの対話を経て、最後に閉じる者と共に門を押さえ消えた。
「この世界が続いている、それだけで十分だ」という言葉を残した。
<世界設定資料>
■レグルス聖王国
大陸中央部に位置する人間の王国。
召喚術を王家が独占管理し、異世界から「勇者」を呼び寄せて戦力とする「勇者召喚制度」を運用してきた。
召喚者は番号で管理され(A-123など)、名前ではなく記号として扱われる。「勇者召喚は英雄を求める」という思想が根底にある。
政治体制は王政。王家の血筋に「閉じる者」の力が受け継がれており、門の制御に深く関わってきた。
第五章で王の真実が明らかになり、崩壊。
その後、王政は廃止され議会制へ移行した。大陸の政治的中心地であったため、崩壊の影響は世界全体に及んだ。
■エルナト王国
学術と魔法研究を国是とする人間の王国。
「賢者の塔」を中心に、世界最高水準の魔導研究が行われている。
召喚者を「研究対象」として扱う側面があり、アルテフェインは勇者Aの記録の欠落にいち早く気づいていた。
「勇者召喚は研究資料だ」という冷徹な視点を持つ一方、知識の蓄積と共有に誰よりも真摯である。
世界連合では情報分析と魔導砲撃を担当し、総力戦における頭脳として機能した。王都は魔導技術に依存しており、門の暴走による魔力乱れで一時的に機能不全に陥った。
■ヴァルガン王国
武を尊ぶ戦士の国。
召喚者を「戦士召喚」と呼び、番号ではなく名前で扱う。
「戦士召喚は仲間を求める」という思想が根底にあり、召喚者たちは国の仲間として受け入れられる。
ケン・ジェイド・ユウはこの制度で召喚された。
ガルゴン前王のもとで魔王軍と激しい戦争を繰り広げてきた歴史を持つ。
第四章の戦争でゼルガド軍と激突し、甚大な被害を受けながらも勝利した。
その後レイオンが即位し、復興と対外開放を進めている。国民性は豪快で直情的だが、義理と仲間意識が強い。
■聖都エークレイア
エルフが統治する都市国家。
種族を問わない開放都市で、人間・魔族・ドワーフが共存している。
中心に「大樹」と呼ばれる巨大な白い樹が立ち、都市全体がその根と枝葉に沿って形成されている。
大樹は世界の歪みに敏感に反応する。門の活性化や魔力の乱れを感知し、グローワがその信号を観測することで世界規模の異変をいち早く察知できる。
エークレイアには世界最古の図書館(記録庫)があり、歴代勇者の記録が保管されている。
第五章で勇者Aの真実の多くが明らかになった場所でもある。世界連合の本拠地となった。
■クライマ
魔族の国。
黒い岩山に囲まれた大地に広がる都市国家で、魔力結晶が地表に露出しており、空は常に人間の国より一段暗い。
魔王城を中心に軍事的な国家体制が維持されてきたが、人々の暮らしは市場・鍛冶・家族など、他国と変わらない日常があった。
魔王の意思のもと人間の国と戦い続けてきたが、第六章でノクトが世界連合への参加を決断。
最終決戦後、魔王城は取り壊され、国境を開放する新体制へ移行した。
「魔族だから敵」という図式を壊した国でもある。
ルシラが研究拠点の一つとしていた施設があったが、戦闘で消失した。
■門
この世界に存在する、最も根本的な謎にして脅威。
・成り立ち
かつて世界は一つだった。何らかの原因で複数の世界線に分裂した際、その「接合部の傷」として生まれたのが門である。
門は人工物ではなく、世界そのものの構造的な欠陥だとバルゼディスが結論づけた。
・特性
放置すれば拡大する。周囲の魔力を吸収して活性化し、異界獣を呼び込む。
また、門同士は共鳴する性質を持っており、一つが大きく開くと世界中の門が連動して反応する。
第四章の北部の門完全開放以降、この共鳴が急速に進んだ。
・世界融合との関係
勇者Aは「分裂した世界を強制的に一つに戻す」ことで根本解決を図ろうとした。
これが「世界融合」計画の本質であり、全ての門を同時に開き切ることで世界線の再統合を起こすものだった。
ただし、現在生きている者は全員消滅するという代償がある。
・制御方法
「閉じる者」(リア):門を縮小・封印する力を持つ
「開く者」(勇者A):門を制御・逆流させる力を持つ
《残響》(エルク):門の魔力の流れを読み、制御の補助ができる
閉じる者と開く者が揃って初めて、完全な制御が可能になる
・最終的な帰結
勇者Aがリアとともに門の核を押さえ、世界融合を逆流させた。
その後、エルクの《残響》を用いた門の制御理論が確立され、数年をかけて世界各地の門は消滅へ向かっていった。
完全消滅まで十五年から二十年と試算されている。
異世界ゆうしゃA ~亡国の残響~
これで完結となります。
ありがとうございました。
次回作もよろしくお願いします。




