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プロローグ 炎竜シェイド・ブレイズは可愛すぎる。
「この私が乗っている馬車を襲ったのが――運の尽きだ……、族ども……!」
真っ黒なマントをはためかせ、満点の星空の下、明らかに背丈が子供ほどしかない(80cmくらいか?)二本足の生物が、馬車から飛び降りる。
――ズバリ、圧倒的に足の長さが足りず、飛び降りるという選択肢しか存在しなかったのだ。
「我は――炎竜シェイド・ブレイズ――!輪廻転生を繰り返し――いずれ必ず、【破界】ゼノ・イグニスを葬るもの――!!!」
名乗りとともに、マントを宙に放る。
星明りに照らされた容姿は――赤き竜の頭部に、赤き鱗に覆われた小さな体。しかし、頭部は幼子のように大きく、瞳もビー玉のように丸くて飛び出さんばかりに煌めていた。
「クックックックッ――」
馬車の中から、トカゲ小人でも言うべきその生物の勇気ある小さな背中を見守っていた金髪の少女は――「なに、この生物可愛すぎる……♡」と、状況が状況なのにも関わらず目をハートマークにしてときめいてしまっていたのだった。




