ジョアンのお祝いと二人の神様
みんなぁ~!!
今日も来てくれたありがとうぉ~♪
楽しんでってねぇ~!
ルイネを先頭に無断で玄関ホールから続く談話室に入った。
スーザンとシャーロットはルイネの行動に驚くが、アニタとオリビアが続くので遅れないように後を続きヨウコさんが最後に談話室に入った。
「ルイネさんいらっしゃい。
まだアースンとセレスが来ていませんから寛いでくださいね」と、瑠璃が言い出すと「ルリ様、ルイネ様がいらっしゃったのでお茶にしましょう」と、笑顔のバニーが言い出した。
「もう直ぐアースンとセレスが来ますから、その後はジョアンのお祝いですよ」と、瑠璃が話しているとアースンとセレスが談話室に転移して来た。
アースンとセレスと聞いてローナに会えると思ったシャーロットは少し残念だった。
ルイネが気を利かせ「セレスさんシャーロットにローナの事を少し話してやってくれますか」と、言うのでセレスは喜んだ。
オリビアはアースンと話しはじめるし、そこにスーザンも加わりアニタはセレスの話す事が気になった。
瑠璃がマイに頼んで紅茶と小さい一口大の苺タルトを用意した。
「ルイネ様に頼まれたので初めから話しますね。
知ってのとおり最初は取調室で話した様に宿屋の女将を予定していました。
連れ帰ったローナに軍の所属を聞いてから、小隊長のローナさんの振舞いを見るとジェンセン隊よりも違和感があり過ぎて、客を相手にさせるのは難しいと判断しました。
話を聞いている時に私の事務官の一人が偶然部屋にやって来ると何故かローナさんが変わった面白い行動に出るのですよ。
呆れていると、これがベッサム軍の敬礼だと言い、私は軍人だから今のが挨拶の代わりですと言いました。
それが突然の事でしたが、非常に手慣れたもので事務官も驚いていましたが、敬礼が違う事に気が付きローナさんがベッサム軍の敬礼のやり方を話したのですね。
その後は会う人ごとにベッサム軍の敬礼をするので、私の部署の者から喜ばれ、噂が広がり軍隊長や騎兵隊長の部署からもローナの敬礼が見たくて次々に事務官がやって来るのです。
その時、一泊朝食付きの宿屋の宣伝を考えていたところで、ローナさんが面白いアイディアを出してくれたのが切っ掛けで私の執事にしました。
ローナは私が気が付かない細かいところに気が付くし、明るい性格で今は人気者ですよ。
今も数人がローナさんの敬礼見たさに毎日事務官が来ていますから」と、セレスが話すとシャーロットは喜んだ。
「ローナには某が原因で本来必要がない苦労を強いているようで、それだけが気がかりでしたが漸く安心出来ました。
どうか、ローナの事を宜しくお願いします」と、言うシャーロットの目から涙が溢れていた。
お祝いの準備が整ったとマイが知らせに来て、その時の席順が決った。
主役のジョアンは瑠璃とルイネの間に決まり、瑠璃の方にはエレンをはじめとして使徒になった順で決った。
ルイネの方もアニタに始まり使徒になった順で席に着き、スーザンの後はルネになり隣にシャーロットが座る。
シャーロットの隣が隠れ家のメイドに決まった。
バニーの隣は庭師のオースチンになり最後は料理人の二人が着いた。
ゼイロがお祝いにステーキとケーキは欠かせないと言いだし、そのステーキはオークだった。
鱒に似た赤身の魚の塩釜にパスタも見えるし根菜が入るシチューにマリネにコース料理が一度に並ぶ見事さに瑠璃はお祝いに相応しいと喜んだ。
赤と白のワインとウイスキーにブランディーは何方も最高の物を用意した。
今夜は瑠璃とルイネよりもルイネの使徒たちが使用人に人気で、瑠璃が用意するワインを飲んでからは使用人達の遠慮が無くなり、特にアニタとオリビアが人気だ。
それから、会話の中でシャーロットがベッサム領の出と知ったゼイロとビスケがシャーロットからベッサム領の料理について聞いていた。
シャーロットはゼイロとビスケに迫られ、ベッサム領主の館の朝食話をしたところ、シリアルに興味を持ったゼイロが詳しく教えて欲しいと更に迫るその迫力に、シャーロットの隣に座るリバがシャーロットを気遣い「少し落ち着きましょう」と、ゼイロを窘めていた。
その後もゼイロはシャーロットに、ゼイロが知るシリアルの知識を聞かせ、ベッサム式の食べ方から事細かく聞いていた。
「普通に美味しいとは思いますが、沢山食べないと昼よりもかなり早い時間からお腹が空くのです。
特に食べる量に制限は無いのですが、そこは人目がありますから」と、シャーロットがゼイロとビスケに話していた。
「そうなんだ、私の認識では揚げ物の衣の代わりに使う位しか思い付かなかったが朝食の代わりにか」と、ゼイロが呟いた。
テーブルの料理も粗方無くなった頃の絶妙なタイミングでヤミーがお祝いのケーキを運んで来た。
大ぶりなケーキは薄茶色をした全体に色とりどりのフルーツと苺が乗ったデコレーションを見ているだけで本当に美味しそうに見える。
笑顔のヤミーが「ジョアンさんのお祝いのケーキを用意しました」と、話しジョアンと瑠璃に良く見えるように披露した後に切り分け始めた。
それまで見えなかった中が、2層になっているケーキの仕切りに茶色をしたフルーツが敷き詰められていた。
ケーキと同時に紅茶がゴズとスマイルによって用意され、ケーキはマイとヨウコさんとで手分けして給仕してくれた。
「変わった色合いのケーキですが、中に敷き詰めていあるのはジンガロでしょうか」と、ヤミーに聞く瑠璃の話を聞いたエレンが喜んで敷き詰められているジンガロと確認した。
皆が注目する中で初めに食べるジョアンに注目が集まる中で、気まずそうにするジョアンに「ジョアンが食べないと私が食べられませんから」と、バニーが揶揄うから顔を赤くしたジョアンが一口食べて「これはもの凄く美味しいです。
ありがとうございます」と、微笑むから喜ぶヤミーは大満足だった。
その後追加で紅茶がマイによって給仕されジョアンのお祝いが終わった。
何時もの様に瑠璃が「栓を抜いたワインは残さず飲んでくださいね。
ジョアンのお祝いはこれで終わりにします」と、宣言した。
瑠璃の私室にやって来た皆は二次会を期待していると、今度も瑠璃が「私の部屋に行きましょう」と言い出して直ぐに瑠璃の部屋に転移した。
神界に在る瑠璃の部屋にもアニタとオリビアは慣れた様で緊張が見られなかったしジョアンはキラキラした瞳で瑠璃を見つめていた。
瑠璃達が瑠璃の部屋にやって来て直ぐに神様達もやって来た。
「やぁ、ジョアンのお祝いを面白く観させてもらったよ」と、喜ぶ日神様に馴染みの神様も同様に喜んでいた。
日神様も馴染みの神様も直ぐに椅子を用意して、瑠璃を挟むように座り、馴染みの神様の隣が何故かジョアンになっていた。
ルイネの両隣りは美神様に戦の神様が座り美神様の隣がアニタになった。
アニタの隣がルネになりルネの隣にシャーロットが座り、オリビアが今度も緊張しているので隣を見ると貧乏神が座っていた。
エレンの隣は酒の神様になり、アースンとセレスは一緒に座りそこへバニーも混ざっていた。
それらをルイネは面白く観ていたが、途中からバニーの視線に気が付き「バニーさんは今夜もマサパンでしょうか」と、言うと笑顔のバニーが「はい、今夜もですが何時またルイネさんに会えるか分からないので、私に沢山ください」と、言い神様達を呆れさせた。
既に使徒の好みを良く知っている瑠璃は各自の好みのお菓子を用意して、飲み物は紅茶とコーラにバニーが強請るホットミルクを大ジョッキで2杯用意した。
それらをヨウコさんとマイが手分けして給仕してくれ、お菓子を食べて神様達と大いに話した。
何時もはバニーが中心になり話すところを今夜は貧乏神が話しはじめた。
「新しいベッサム領主のことは私も良く観ていました。
なかでもあの娘が瑠璃とルイネの使徒に対して傲慢に見下すその態度が非常に不快でしたから、丁度いいタイミングなので私があの娘の金庫を空にしてやりました。
それで驚く顔を見て少しは気が晴れました」と、嬉しそうにいい笑顔で話してくれた。
その貧乏神の話を聞いて隣に座るオリビアは顔色が悪くなるし、瑠璃もルイネも驚いた。
「まぁまぁ、もっと驚く事があるのですよ。
ベッサム領がこのまま無くなってしまうと、一生懸命やっているナルディ市に居る美人の娘親、あの男爵も領主も困ると思うのですよ。
あの二人は良くやっていると思いますからね。
長男の方はお金を持っていないので私に出来る事が無いので、其方については後ろにいる疫病神に頼みましたからこの先が面白くなりますよ」と言い出すと、何かを感じ取ったオリビアの顔色が更に悪くなっていた。
貧乏神が話し終わるころ、貧乏神の後ろに美男の神が何処からか現れていた。
瑠璃の印象はゴズとは少し雰囲気が違うが、女性に大人気と思った。
「使徒の皆さんに紹介しましょうね、私の後ろにいるのがお友達の疫病神です。
私達で色々悪戯をしているのですよ」と、笑顔の貧乏神が話すと皆は驚いた。
ルイネの印象は美しい戦の神様の男性版の様に思えた。
「実は私もルイネ、いや破壊神の大ファンで何時も面白く観させてもらっていますからね。
特に神官のシャーロットとローナの家族については、ケニーが行なった事は私は許さないからね。
ケニーがシャーロットの家とローナの家の一族を処刑したし、今もまた不快な娘に仕えるメイドの処刑を始めたからね。
新領主は止めたが一体あの男は何がしたいのだろうね。
あれは殺人鬼だ」と、厳しく断じた。
「疫病神様本当にありがとうございます」と、嬉しそうに言うシャーロットの笑顔に「私は幸運を司る神だから今までして来た悪戯よりも少しだけ本気を見せるからね」と、言い出した。
「そうそう、まだ有った。
クレベール子爵家への沙汰につて破壊神は良くやってくれたと思うが、人任せにするよりも破壊神に力を貸そう」と、言い出した。
「それは一体どう言事でしょうか」と瑠璃が聞くのでアニタが、私に関係がある事です。
ルイネ様宜しいでしょうか。
私はルリ様の使徒の皆様ともお友達になりたいので、私の事をもっと知ってもらいたいので、これは良い機会と思いますから話しますね。
今から話す事はオリビアさんには詳しく話しましたしその後の事は良くご存じです。
今にしてみれば、私が父と信じていた男は私が12歳の誕生日を過ぎた頃からおかしな要求をしてくるのです。
そのおかしな要求とは、私に父のアレを口に咥えさせるのです。
これを舐めるのが、父親への感謝だとおかしな事を言い出して、世間知らずの小娘の私は素直に父に要求に応えるのですが、父の用事が終わる時が近づく頃になると私の頭を激しく前後に激しく振るので、時に父のアレが口の奥にまで届くと吐き気がこみ上げて来ましたが、父が言う感謝の証と喜ぶ父を思うと一生懸命でした。
ところが分別が付くようになると父の要求のおかしさが私にも良く分るようになりました。
ある夜の事、父に私が思っている疑問を言い父の要求を断ったところ、激高した父から激しく殴打され強引に犯されました。
明くる日から父の顔を見るのが怖くなり私は邸の使用人の隙を見てクロス市内を彷徨うのです。
邸で父に見つかると、また強引に犯される、謂性奴隷のような事を強要されると思ったからです。
五日目のその日も早朝から使用人の目を盗み邸の外へ出て行く当てもなく街中を徘徊するのですが、私は人攫いに捕まり拠点で何人にも犯されまして、その次は何処かの闇市に競りに出さたのです。
私を買ったのはストング領の闇奴隷商でした。
そこでも何度も商会主から犯され、そこで私は奴隷紋を入れられ、私を買ったのがストングでした。
そのストングからは、父が私に強要した以外にも強引に犯される事はまだ程度が良くて、時々は裸の私を荒縄で体中を縛りあげ拷問のような事もされました。
その様な私は運良くルイネ様に見つけて頂き、ナルディ市の衛兵本部で奴隷紋を消していただきました。
そこまでは良かったのですが、同時にストングの館から連れ帰った同郷の少女同様に私も家族が住むクロス市に帰されることになり、クロス市に連れて来られた時はあの父が怖くて絶対に家には帰りたくなかったし、かと言ってまた市内を徘徊し続けると、今度は無事で済まない事は良く分りました。
それで、もう必死にルイネ様に縋るのです。
縋るというよりも最後はルイネ様にしがみ付くのです。
そしてルイネ様の下に置いて頂く事になり、誕生日の後ルイネ様の使徒になりました。
それから、異世界に行き帰って来ると一度ルイネ様から異世界のお土産を持って家に帰れと言われ恐怖する私が連れて行かれたところは、私が知らない部屋で、そこで領主様を見てアルトバ領主の執務室と知るのです。
私が知った事は、私はアルトバ領主と先妻の間に生まれた娘と知り、私を生むと私の母は死んだと初めて聞きました。
私は生後半年で配下の子宝に恵まれない家に里子に出されたそうです。
偶然か私が里子に出された家は、私が行くと直ぐに子宝に恵まれ第一子は男子でその後は次々と三人の子供が出来ました。
今はルイネ様によって私はクローム家の一員になる事が出来て本当の家族も出来ました」
「クローム家というと私が一喝したあの伯爵でしょうね」と、セレスが言い出した。
「はい、私も経緯をルイネ様から聞きまして、アースン様には申し訳なく思っています」と、アニタが言い出したところアースンと瑠璃が笑い出した。
釣られてセレスも苦笑するのでアニタが困ってしまった。
「クローム伯爵の後にアースンの馬車を止めた領主の館はルリ様が悉く壊されました。
それはもう完璧に壊れていて行ってみて驚きましたから」と、面白そうにルイネが教えた。
「そうそう、あの時はまだルイネさんは私の使徒で丁度転移の神威を馴染みの神様から授かった時でしたね」と、瑠璃が教えた。
「私達は既に友達ですからアニタさん、私に遠慮は要りませんから」と、言うアースンとセレスの声が重なった。
「本当にもう、遠慮は要りませんからね」と、エレンも言い出したら直ぐにバニーが「そう言う事ですからね」と、アニタに手を伸ばしてきた。
その後は近くの神様と大いに話して、バニーが三度目のマサパンの一気食いと共に残したホットミルクの一気飲みを見せ、良い時間になったと瑠璃がジョアンお祝いの二次会は終わりにすると宣言した。
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